日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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初のミッドナイトスタートブルベ BRM608東京400奥日光 Part.2

 暑いんだか寒いんだか、はっきりして欲しい日々が続いています。

 いわゆる梅雨冷えというやつなのか、朝、寒さで目が覚める日があると思ったら、外で立っているだけで汗が噴き出すレベルの暑い日があったり、寒暖差が激しすぎましてね。
 この週末も、土曜日は大雨で肌寒いくらいの気温だったのに、日曜日は晴天で、真夏日に届きそうな気温……。

 外出の予定があった私としては、平均して欲しいなあ、と思うのでした(^^;)。

 では本題です。
 奥日光400ブルベのPart.2をお送りします。
 土曜日0時にスタートし、160km地点のPC3、足尾に到着したのは、8:40頃でした。

 ずいぶん朝早くに到着したイメージがありますが、走行時間はこの段階で既に8時間以上。
 普段の朝6時頃スタートのブルベであれば、14時頃になっている計算です。

 そして、コースは大間々あたりからずっと登り基調が続いており、ここから奥日光に入っていろは坂を越え、コース最高地点の金精峠へと登っていきます。
 昨年開催時には、日没までのタイムリミットを意識しながら通る事になったであろうこのコースですが、今年、2019年の開催では、奥日光の景観をゆっくり楽しんで欲しい、という主催側の意向により、ちょうど昼に到着する計算となっていました。

 さあ、それではこのコース随一の景勝地、見事な景観が待っていてくれたのでしょうか……。

 というわけで、興味のある皆様は、以下のRead moreをクリックしてください。

1.濃霧のパノラマ(いろは坂編)
 PC3を出発し、まずは日光方面に5kmほど進んだ所にある日足トンネルを目指します。
 相変わらず緩やかなアップダウンを繰り返しながら標高を上げていく道を進んでいくと、体感で思ったより短時間でそこに到着しました。


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途中で見つけた廃道橋。
近年に拡幅&線形見直しを受け、
日光方面への主要幹線となったようだ。

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日足トンネルの足尾側坑口。
換気塔直結というのがなんか凄い。


 うぉう、換気塔直結坑口とか、覚悟はしていたけれど、長大トンネルという自転車にはキツい場所の雰囲気が半端じゃありません。
 坑口手前でもう一度、テールランプの点灯を確認。
 念のため、ヘルメット尾灯も点灯させ、両足の反射アンクルバンドもちゃんと固定されていることをチェックしてから、坑口へと進みました。

 日足トンネルは延長2,765m。
 これよりも延長の長いトンネルは何個も通ってきましたが、やはり2km越えとなると、緊張度が増します。
 まあ、後方に何名かの参加者が走っているはずなので、それを見て「自転車がいる」ことを強く意識してもらえていることを祈るしかありません。

 これだけ長いトンネルだと、洞内の気温も低いのかな、と思いましたが、日足トンネルではそこまで冷え込みは感じずに通過することができました。

 日光側に抜けると、空がどんよりと曇っています。
 おう、峠を越えたら天気が一変するとか、どこかの背稜を越えた気分だぞ(具体的には、宮城~山形間とか)。


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伏流河川である大谷川から上流、
中禅寺湖方面を見上げる。
どうやら上の方はガスっているようだ。


 奥日光方面に出て、大谷川沿いの国道120号に突き当たりました。
 ここを左折して中禅寺湖方面に向かうのがコースです。
 右に下っていくと、先月、松尾芭蕉への恨み言を唱えながら登った裏見の滝付近を抜けて日光市街地ですが、今日はそちらには用事がないので、このまま中禅寺湖方面を目指します。

 日足トンネルからの下りで体が冷えたためか、トイレに行きたくなっていたので、いろは坂入口手前の馬返にある休憩所のトイレに立ち寄ります。
 休憩所の案内板に、これから登る第二いろは坂の曲がりくねった道とカーブの数が示されていましたが……詳しく見るとUターンしたくなりそうなので、チラッと見るだけにして先に進みました(^^;)。

 ここから明智平までは一方通行に設定された「第二いろは坂」を登ります。
 昔からあるいろは坂同様、何度も九十九折を繰り返して高度を上げていく道路です。

 この第二いろは坂に入った時点で標高は約1,000mに到達しており、周囲は亜高山の雰囲気が強くなってきました。


19060816.jpg
そしてお約束。
「いろは看板」コレクションを開始。
まずは「い」から!

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「ろ」

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「は」

19060819.jpg
「に」

19060820.jpg
「ほ」

19060821.jpg
「へ」

19060822.jpg
「と」

19060823.jpg
「ち」

19060824.jpg
「り」

19060825.jpg
「ぬ」

19060826.jpg
「る」

19060827.jpg
「を」


 北関東でも屈指の観光地である奥日光ですが、天候があまり良くないためか、この日は車通りはそれほどではありませんでした。
 紅葉期などには車がまったく身動きが取れなくなるほどの渋滞が発生するはずですが、時折、数台くらいの車列が通るくらいです。


19060828.jpg
そして坂を登っていくと、
どんどんガスが濃くなっていく。


 途中、九十九折の上の段から人の会話が聞こえ始め、休憩所か展望所でもあるのかと思いましたが、そこまで行ってみれば、犬連れのご夫婦らしいハイカーが歩いている姿が……。

 徒歩で登っているとは!(^^;)
 自転車で登っている自分が言えた義理ではないと思いますが、なかなか物好きというか何というか……。

 こんにちは、と声をかけながら追い越すと、「霧が濃いし、自分らもLEDのチカチカ、持ってきた方が良かったかなあ」という声が背後から響いてきました。

 うん、そういえば、トンネル対応のため、テールランプもヘルメット尾灯も全て常時点灯させていましたっけ。
 この濃霧の中では、歩行者でもそういった灯具があった方が良いかもしれないですね。


19060829.jpg
「わ」

19060830.jpg
「か」

19060831.jpg
「よ」

19060832.jpg
「た」

19060833.jpg
「れ」

19060834.jpg
「そ」


 明智平に入る車は右車線に寄れ、の標識が出始めると、ガスの濃度はぐんぐん濃くなり、2015年の北海道1200で早朝に通った美幌峠の様相を示してきました。
 何度も九十九折を繰り返す道筋と考えたら、悪天候時の鳥海ブルーラインを通っている時の気分にもなってきます(標高も似ているし)。

 それより何より、大間々から続く長い長い登りのため、疲労がかなり本格化してきました。
 第二いろは坂自体は、時々10%近い斜度が現れるものの、平均斜度は5.6%くらい、と、斜度的にはそれほどキツい印象はありません。

 ただし、延長が8kmほどある上に、標高1,000m越えで酸素濃度が平地の90%まで落ち込んでいることを考えると、かなりしんどい状況にあるのは間違いありません。


19060835.jpg
「つ」

19060836.jpg
「ね」


 というわけで、第二いろは坂で確認できたのはここまで!


19060837.jpg
この濃霧は最終的に、
道路の反対側のガードレールでさえも、
霞んで見難くなるくらいに濃くなった。


 こんな風に、最後の方は数メートル先も霞むレベルでガスが濃くなっていたので、見落としがあっても仕方がないですよね(^^;)。


19060838.jpg
そして明智平の大展望。
心の目で見るべし!


 見事なまでの濃霧のパノラマ!
 真っ白で何も見えません!(笑)

 ここは美幌峠か、狩勝峠か!!(笑)

 さすがにゆっくり楽しめる状況でもなかったので、このまま先に進むことにします。


19060839.jpg
明智第二トンネルに到着。
もう、目の前も霞んで見えない(笑)。


 第二いろは坂の頂上、明智第二トンネルに到達しました。
 このトンネルを抜ければ、道は中禅寺湖まで一気に下っていきます。

 多少、標高を落とせば、ガスもマシになるでしょうか?


19060840.jpg
中禅寺湖の見事な景観をご覧ください。


 マシになりませんでした!(笑)
 見事に真っ白ですよこれ!

 まあ、ここまで何も見えないと、わき見運転の車が減るでしょうから、ありがたいと言えばそうかもしれませんけれどね(^^;)。
 とにかく、真っ白なガスに包まれた景色もまた、高標高地帯特有のものだ、と開き直って、先に進むことにしましょうかね。

2.山岳気象の気まぐれに
 中禅寺湖に沿って西に進み始めると、同じように、濃霧で肌寒い天気に辟易しているような、全身レイン装備のハイカーの皆様が何組も歩いていらっしゃいました。
 こちらは平野部の夏装備のまま、挨拶をかわしつつ湖岸を西へと進んでいきます。

 ここまで来たら、金精峠までは20kmもありません。
 最後のクライム区間を、できるだけ短時間で終わらせてしまいましょう。

 ……と。

 竜頭の滝が近くなった頃、パラパラと雨が落ち始めました。
 現在、標高は1,300m付近。
 さすがにこの標高の低温で雨をダイレクトに受けると、体にかかる負担が怖いです。

 ちょうど自転車を寄せられる場所があったので、一旦停車して、レインスーツの上着を羽織って出発……しようとしたら、雨脚がさらに強まりました。
 これはいかん、と、急遽、全身レイン装備に換装して再出発することに。
 濃霧に加えて、かなり強い雨に降られ、中禅寺湖は完全に真っ白な景色の中に沈んでしまいました。


19060841.jpg
金精峠方向に登り始めると、
雨はさらに強くなり、
路面を雨水が流れ落ちるようになった。


 足尾までの暑いくらいの晴天はどこへ行ったのやら。
 奥日光の最奥地に向かい始めたら、しっかりと雨につかまりました。

 そういえば、PC3で天気予報をチェックしたとき、奥日光は11時頃から雨、と出ていましたね。
 11時頃には第二いろは坂を登坂中。12時を回った今、金精峠に向けて走行中、と、時間的に見れば、確かに予報通りの雨につかまったという感じではあります。

 しかし、できれば当たりたくなかったですよ……。


19060842.jpg
雨の中、戦場ヶ原を行く。

19060843.jpg
しかしまあ、戦場ヶ原に限って言えば、
霧に煙った景色もなかなかだった。

19060844.jpg
ただし、目の前にドドンとそびえ立っているはずの、
男体山はまったく見えない(笑)。


 中禅寺湖をめぐって、男体山の神と赤城山の神が戦った場所、という伝説のある戦場ヶ原は、もともとは男体山の噴火に伴う崩落などにより湯川がせき止められた湖だった場所です。
 標高が1,400mほどの冷涼地帯であるため、倒れた植物の遺骸が腐らず堆積し、さらに火山降下物が乗り……という事を繰り返した結果、現在では400haほどの面積が湿原となっています。

 同じように、泥炭の堆積により成立した湿地と言えば、北海道の釧路湿原などがそうですが、緯度の差を考えたら、これだけの規模の湿原は、かなり貴重な存在だと言えるでしょう。
 もう少し北に行くと、同じく高原の湿地帯である尾瀬がありますが、両者ともに地域の特色ある貴重な環境として、今後も残されて欲しいと思います。

 そういえば、男体山の神と赤城山の神は、大蛇(男体山)と大ムカデ(赤城山)の姿をとって戦ったらしいですから……男体山では火山活動で雪渓融解に伴う土石流(大蛇)が発生し、赤城山では溶岩流や火砕流(大ムカデ)が発生した、という感じでしょうかね。
 とりあえず、赤城の方は距離があるので、噴煙が飛んできただけかもしれませんが……。

 そんなことを考えながら戦場ヶ原の平坦路を進んで行くと、やがて周囲はまた森林地帯となり、道路の勾配がきつくなって、湯ノ湖から湯元温泉に向かう長い斜面に入りました。

 湯滝が近付くと、なだらかな斜面に沿ってどうどうと流れ落ちる白い滝の姿が樹間から見え、水音が響き始めます。
 この先、日光湯元温泉街が、奥日光の中でも最奥地になるはずだ、と道を進んで行くと……。

 あれほど激しく降っていた雨が、一瞬で上がり、冗談のように見事な青空がスコン、と広がりました。

 ……なんぞ?


19060845.jpg
まだ激しくウェットな路面に、
明るい陽光が差し込む、
なんとも言えない微妙な風景。

19060846.jpg
湯ノ湖の風景。
この場所、数分前まで、
雨に煙って対岸が見通せなかったと言って、
信じていただけるだろうか?


 いやホントに何の冗談なんだ、これ(^^;)。
 厳しい登坂の途中に、雨から急に晴天に変わるとか、「山の天気は変わりやすい」というにも限度があるぞ(笑)。

 まあ、別に晴れてくれる分には良いのですがね……レインスーツ、どうすっかなあ……。

 コースは湯元温泉への入口を過ぎ、金精道路に入った段階で、標高約1,500mに到達しています。
 風は峠を越えて吹き降ろしてきていますが、さすがに2,000m級の山を越えてきているからか、かなり冷たいことがレインスーツ越しにも感じられます。

 峠まであと4kmくらいだし、このまま行くか、と、前進を再開しました。


19060847.jpg
この標高まで来ると、
雪渓が見られるようになってきた。


 日が照り始めると、周囲は音痴なヒグラシこと、エゾハルゼミの大合唱に包まれました。
 ミョーキッ、ミョーキッ、ケケケケケケ……という特徴的な声が、シャワーのように降り注いできます。

 亜高山~高山のブナ帯などに多いこのセミ、さすがにこの標高だと生息地ど真ん中になるようです。
 今の季節にだけ聞くことができる、この大合唱。
 今年は日光で聞くことになりましたか。


19060848.jpg
そろそろGPSの地図に、
往路終点が見え始めたが……。
ん~、なんか嫌な予感のする風景だな~。


 GPSの表示で標高1,600mを越えたくらいで前を向くと、ずいぶんと高い場所に法面保護工とガードレールが見えています。
 混成トンネルの坑口は、標高1,850mくらいですから、まだあと200mくらい登らないといけないのですが……目の前に見えている高低差を見ると、最後に結構、しんどい斜度が待っていないか、これ?

 そんな嫌な予感とともに前進すると、まあ、斜度の方の予感は外れてくれました。
 ただし、クネクネと不規則にカーブする道が、実際の距離より長く感じてウンザリするくらいの距離を走らされたのは確かだったりしますが……。


19060849.jpg
植生もかなり変わってきて、
周囲はいつの間にかカバノキになっていた。


 気が付いたら、道路の左右に広がる森林は、真っ白な樹皮のカバノキ科の樹木に変わっていました。
 標高から考えると、シラカンバ(シラカバは俗称)かダケカンバか……。
 どっちにしても、高原の冷涼気候帯特有の植物です。

 この、カバノキが増えてくると、標高は2,000mに近くなり、酸素濃度は平野部(標高0m)の80%にまで落ち込みます。
 ここまで来ると、さすがに息切れもしやすいですし、体質や体調によっては高山病の症状を示す人が出てくるレベルです。

 とにかく、大間々からの長い長い登坂ゾーンを経てきて、もうとにかくさっさと終わらせたい、という気持ちで最後のカーブをグイグイ踏んで曲がり、金精トンネルに至りました。

通過チェック(金精峠):12:34


19060850.jpg
通過チェック、
トンネル坑口駐車場の標高標柱。


 仮想クローズが(手元の計算では)13:20なので、PC3で2時間ほどあった貯金を1時間以上、切り崩しての到着でした。
 しかし、これで最高標高地点を落としたぞ、という事で、ホッとしたのも事実です。

 残りは下り基調の道を進むだけですが、途中、赤城山の北東を抜けて大間々に向かうとこににある、コブのような峠がなんだか嫌らしい……。

 まあ、どうするかはそこに到達してから考えても良いでしょう。


19060851.jpg
金精峠に至ったら、
元湯方向が晴れて、
ここでやっと男体山が見えた。


 さあ、それではここからは一気に下り基調の道を進みましょうか!

 今まで、100km近い登りのセクションに苦しめられましたので、ここからはご褒美の下りを楽しむことにしましょうか。


(続く)


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プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2018年1月に、東北勤務から再び東京に転勤となりました。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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