日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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風と平坦と地平線 BRM406いわき600参加レポート Part.3

 首都圏、さすがに桜は散りましたね……。

 花冷えが長かった分、例年より満開期が長かったようですが、さすがにこれ以上は持たなかったようです。

 この週末には、南東北地区からも、桜の便りが届き始めています。
 そろそろ、自転車にも良いシーズンになってきますね。

 では本題です。
 BRM406いわき600レポートのPart.3をお送りします。

 往路、いわき市街地までを走り、走行距離は300kmに到達。
 ここで仮眠をとった後、復路の300kmを走るのが、多分、多くの参加者が思い描いている走行プランだと思います。

 私もその中の一人で、出発予定時刻は、暫定1時間借金の3:30を想定。
 23:30頃には布団に潜れたので、3時間程度の仮眠は取れるはずですが……。

 というわけで、復路の300kmについて、興味のある皆様は、以下のRead moreをクリックしてください。

1.再起動~夜明けの道へ
 耳元でブルブルと震えるスマートフォンの振動で目が覚めました。

 4月7日、朝3時。
 途中、2回ほど浅い眠りをトラックの音に邪魔されたものの、それ以外はスコンと意識が落ちていたようで、ブルベ中の仮眠明けとしては珍しいくらい、熟睡感を伴った目覚めでした。

 寝間着を脱ぎ捨て、昨日のうちに準備してあった今日の装備を身に着けて、出発前の軽食を腹に入れます。
 もちろん、水分補給も仮眠前後ともにしっかり行い、この後の走行に備えてありました。

 荷物をまとめ、ホテルを出たのが3:25頃。
 数台、止まっていた参加者の物らしいロードバイクは、既に何台か、その姿が無くなっていました。

 サドルバッグ等を装備し、昨夜、外し忘れたGPSの電池の交換を終わらせたら、時間は3:35頃。
 想定通りの時間なので、そのまま、コースへと復帰することします。


19040625.jpg
まだ明けやらぬ道。
途中、ネコが目の前を駆け抜けやがった。


 未明のいわきの気温は5℃。
 この後、朝5時には3℃くらいまで下がったようですが、体感では覚悟していたほどの冷え込みではありません。
 関東の早春期装備で、問題なく走れる程度の体感温度でした。

 朝凪の無風の中、市街地を離れ、東の海岸方面に向かい、小名浜港方面へと南下を開始します。

 次のチェックは、フォトチェックです。
 いわきの海岸側にある史跡、中田横穴古墳の案内看板か石碑の写真を撮る、ということなのですが……。
 ブリーフィングの説明&スタッフの皆様の試走報告では、「明かりも何もついていないので、見落とし注意」ということでした。

 この先、住宅地を抜けて、左から山が寄ってきたらフォトチェックポイント……と考えながら進みますが、やはり暗くて良くわかりません(^^;)。
 地方の郊外の道路は、基本的に住居周辺か交差点周辺以外、街灯が存在しないので、もう、全身で雰囲気を感じながら進むしかありません。

 途中、GPSを操作中だったらしい参加者を追い越し、住宅地を抜けて、そろそろだよなあ……と思いながら、進みますが、なかなかそれらしい施設は現れません。

 おかしいなあ、GPSの表示でもそろそろなんだけどなあ……と思いながら進むと、道路の左側に、空調の音をウンウンと響かせる、カマボコ型のドームのような建築物が、崖から生えている場所がありました。
 その特徴的な外観に、通過する寸前に気付いて停車。

 うん、これはホントにわかりづらかった(^^;)。

 通過しかけたので、車体を持ち上げて歩道に乗って、押しで引き返します。
 先程追い越した参加者は、私のライトの光を見て大体の位置を察したようですが、それでも危うく通過しかける所だったようです。


19040626.jpg
というわけで、
無事にフォトチェックをクリア。
(Google Pixel3の夜景モード撮影)


 思ったよりも気温が高かったので、ここでモーフィスジャケットの袖を外そうかと思いましたが、外したら妙に外気が冷たいという。
 もう一度、袖を装着して……なんてことをモタモタやっているうちに、居合わせた参加者の方は、先に進んでいきました……。

 ここから先は、海岸側の山沿いを小名浜港へと抜け、小浜漁港の先で往路と同じルートに合流し、南下を続けることになります。

 曇り空で月明かりもなく、周囲は基本的に真っ暗なので、あまり周囲の景色を楽しめる状況ではないのが残念でした(^^;)。

 景色描写ができない分、今の自分の装備を書いておくと、メッシュアンダー、保温性に性能を振った薄手長袖アンダーウェア、キャノンデール・モーフィスジャケットを袖付きのウインドブレーカー状態で装着した上に、反射ベストのWowow Flandrienという形でした。
 この装備で、この日の気温程度であれば、アウターをゴアテックスに換えなくとも、前を開いて外気を取り込むだけで、何とか汗を飽和させずに走ることができていました。

 なお、薄手長袖アンダーはホームセンター販売品であり、化繊100%ではありますが、スポーツウェアと比べると汗抜け性能は数段劣ります。
 さすがに、発汗量に関しては常時体を動かし続けるスポーツの方がシビアであり、特に体温保持が必要な登山・アウトドアの現場では、まだまだ専用品の方が優位ですね……。

 とはいえ、近年のワークウェアは、少なくとも数年前のアウトドアウェアと同等くらいの性能にはなっているので、使いどころをおさえれば、汎用性の高さから、かなり便利な装備になってくれると思います。

 さて、脱線はそこまでにして、コースに戻りましょう。


19040627.jpg
小名浜港付近。
徐々に明るくなり始めた。


 小名浜港では、これから沖に出るのか、はたまた帰ってきたところだったのか、何隻かの漁船がエンジンを回したまま係留されていました。
 そんな風景の中を先へと進みますが……さすが大型港湾の小名浜港。
 何号埠頭、という標識があちこちに出ますが、なかなか南西端に到達しない(^^;)。

 途中、2段階右折をするところで変速操作を誤ってチェーンを落としてしまい、信号一回分を余分に待たないといけない場面があったりもしました……。

 小浜漁港付近は、仙台勤務時代に東日本大震災の津波被害の状況を調査しに来た場所ですが、現在は新しく住居が立ち並んでおり、徐々に復興の道を歩んでいる様子が見られました。


19040628.jpg
で、その小浜漁港を抜けた先。
ここ、物凄い短半径で蛇行する道だったのに、
ここ数年の間に、
真っ直ぐな道に付け替えられていた。

19040629.jpg
常盤共同火力株式会社の、
勿来発電所。


 小浜漁港を抜けて、泉地区の住宅地に入ったら、あちこちのコンビニで朝食などの補給を取る参加者の姿が目立つようになりました。
 どうやら皆さん、いわき市街地〜小名浜港周辺で仮眠し、再起動している様子です。

 いわき市街地は前後が通過チェックで、次のPCは平坦路で約100km先なので、リカバリーを考慮したプランを立てやすいことが、今回のブルベの特徴だったと思います。

 そして、600という距離としては多い、79人が出走している今回のブルベ。
 至る所で参加者の姿を見ることができて、何だか孤独な時間がほとんどない、不思議なブルベになってきました(^^;)。


19040630.jpg
勿来海岸に出たところ。
朝日が雲の上に顔を出した。


 勿来漁港のすぐ脇を抜けて、茨城県に戻ってきました。
 大津港駅の辺りで空腹を感じたこともあり、ちょうど左手にあったコンビニに停車して補給しつつ、そろそろ暑くなってきたので、モーフィスジャケットの袖を外します。

 ここで時計を見ると……うん?意外に時間がシビアだぞ……。
 次のPCまで、まだあと75kmほど。
 残時間は3時間半ほどでしょうか。

 朝一番で交通量が少ない事を考慮すると……1時間あたり、20kmほど移動するのは、それほど難しい話ではないですが……。
 この先、日立市を抜け、東海村を通過し、ひたちなか市から大洗町を越えた先がPCだと考えたら、あまりのんびりしていられません。

 補給を終えたら、さっさとバイクにまたがって、南下を開始します。
 ほどなく、昨夜立ち寄ったPC4のコンビニ前を通過し、さらに南下を続けて、日立市街地に至ります。

 さすがに、日立まで来ると、日曜日とはいえそろそろ町が動き始める時間となり、車も増えてきた上に、信号にも引っかかりやすくなってきます。

 救いだったのは、市街地内は下り基調であった事でしょうか?
 ただし、市街地を抜けた先が、往路でも嫌になったアップダウン地帯で、思ったように距離を伸ばせません。

 風向きは、昨日ほど猛烈なブースト効果はないものの、この時間帯には追い風が吹いていました。
 ならば、この風に乗って、できるだけ先に進みたいところです。


19040631.jpg
往路でパンクした付近。
復路は無事に抜けられた。
この先、東海村になる。


 東海村付近まで来たら、新たな障害が発生し始めました。

 尻の皮が、ズル剥けになったようで、パッドとの摩擦で、表皮が擦れて痛い……。

 実は、これがかなりヤバかった……。
 着座位置を変えたり、ダンシングを多用したりしましたが、皮膚とパッドが接触している限り、擦れの痛みは当然、出るわけで……。

 実は、昨年くらいから私の体はメントール過敏症を発症してしまったため、現在、いわゆるシャモアクリーム等の擦れ防止クリーム(多くが、成分にメントールを含む)を使えなくなってしまっています。
 この状態で600kmを走るのは、昨年の日本橋600以来なのですが、昨年は結局、道半ばでDNFしていますからねえ……。
 走行距離が400kmを越えようか、という段階で、こんな障害が出てくるとは、予測していませんでした……。

 東海村の原子力研究所前、道路の反対側にコンビニを見つけたので、緊急ピットイン。
 尻に靴擦れのようなズル剥けができているのであれば、それを覆い隠せば良いだろう、と、大判の絆創膏を購入し、お手洗いで貼付け……。

 これでおさまってくれれば良いのだが、と思い、サドルに着座すると、自分の体重が圧迫になって痛いものの、ペダリングは何とかなりそうです。

 とはいえ、ここから先、私はクランクの上に立ち、数回ダンシングして滑走……数回ダンシングして滑走……という、怪しい体勢で走る時間が長くなるのですが……。


19040632.jpg
ひたち海浜公園付近。
この日、何かイベントがあったのか、
駐車場入口の最左端車線に、
開場待ちの車がずらっと並んでおり、
走り辛さがMAXだった。


 ぼちぼち時計が9時に近づき、PCのクローズまでのタイムリミットが、かなり気になり始めました。
 この先、ひたち海浜公園の南で海岸方面に折れて、大洗町を目指しますが、海岸に出てから、また微妙なアップダウンが続くのですよね……。

 とにかく、できる限り急ぐ事にして、先に進みます。


19040633.jpg
大洗磯前神社の大鳥居。
往路とは逆側から。


 大洗の市街地に入ると、さすが観光地だけあって、すでに町はかなり賑やかに動き始めていました。
 特に、大洗港付近は、フリーマーケットが開催されていたようで、そちらに向かう車、歩行者、自転車が多く、また、町の中ではほとんど全ての信号に捕まるという……。

 大洗町を抜ければ、PCまではあと少し。
 今のペースを維持できれば、どうにか間に合いそうです。


19040634.jpg
国道51号バイパス。
微妙な斜度の登りが続いており、
見た目より結構、きつかった。


 最後の最後に、バイパス道路の微妙な斜度の長い登りが待っていました。
 アウターギアで踏んで登れる程度ですが、ここ、向かい風だったら非常にしんどかったでしょうね。
 弱いとはいえ、追い風で助かりました。

 ところどころ、サーファーらしい皆様が道路端に駐車しているのを避ける時が、後方からの車の接近等で少々、厄介でしたが、やがてバイパス化区間は終わり、道路は台地の上に登り上げていきます。
 往路で目印にしていた建物などが見え始めると、その先にコンビニの看板が高く上がっていました。

PC5チェック:9:46

 よし、間に合った!
 PC5のクロースは、10:00過ぎだったから……ってあれ?
 ここでキューシートを開いて、初めて気付きましたが……。

 私、このPCのクローズ時間を、30分ほど早く勘違いしていました(^^;)。
 実際のクローズ時間は、10:34(W0の場合)。

 この段階でも、約50分ほどの貯金があったんですね(^^;)。

 リスタートが暫定1時間の借金で、100km近い距離のインターバル、という条件の中で、勝手に早い時間に勘違いして焦っていましたよ(^^;)(^^;)(^^;)。

 ……まあ、間に合ったのなら良しとしましょう。
 まだこんなに走っていたのね、というほど多数の参加者がいるPCで、ゆっくり補給をして、さらに南下を続ける事にします。

2.茨城県再縦断、銚子を目指す。
 PC5から次のPC6、銚子までの距離は約70km。
 その間、キューシートの指示地点は、3地点しかありません。

 つまり、大体、まっすぐ道なりに走っていく区間になります。
 往路は、この逆向きの区間で、猛烈な追い風を受けて、一気に加速して駆け抜けることができました。
 復路は、現在段階では弱いながらも追い風を受けていますが……。

 海陸風の法則を考えると、神栖市から銚子方向に進む時には、どう考えても向かい風になりそうなんだよな……。

 そんなわけで、追い風が吹いている間に、できるだけ先に進もうと、停滞時間は最小限に抑えてコースに復帰します。

 そういえば、昨夜、仮眠せずに先に進んだOさんは、どこまで進んでいるのだろう?
 暫定4時間の差があるので、おそらく、追いつくことは不可能だと思いますが、往路でトラブルを抱えているので、無事にゴールして下さったら良いのですが……。

 それはさておき、2日目の昼が近づき、気温が上がってくると……どうやら、睡魔という新たな敵が出てきたようです。
 ふと見ると、コース脇のベンチのある場所などで、停車して目を閉じていたり、膝を抱えて座っている参加者の姿が目立つようになりました。

 私も、少しおかしいな、と思う時間帯があったので、コンビニのイートインでホットのカフェラテをまったりと飲んで睡魔対策とします。

 この先、睡魔を飛ばすために運動量を高めることも目的として、数回ダンシングして滑走……のパターンを多用しつつ、南下を進める事にします。


19040635.jpg
カシマサッカースタジアム。
午前中だけで、
ここまで戻って来た。


 鹿嶋市まで戻って来たら、ずいぶん近くまで戻った、という気分になったのですが、実際にはまだ、区間距離の半分程度です。
 この先、神栖市くらいまでは追い風を受けられそう……と思っていましたが、鹿島神宮付近で国道124号に折れてから、風向きが左からの横風に転じました。

 ううむ……ここで左からの風を受けるということは……。


19040636.jpg
神栖市街地で進路は南東へ。
利根川河口に向かって、
猛烈な向かい風の中を走る。


 嫌な予感は的中、というべきか、予想通り、というべきか。
 やはりここで風は利根川沿いに、海から内陸に向かって、いつもの強い向かい風が吹く中を走る事になりました。
 
 昨日は同じくらいの時間に、逆方向に追い風ブーストを受けながら走っていたのに、今日は向かい風ブレーキですよ。
 この落差は一体何なんだ(^^;)。

 フロントアウター46Tのおかげで、周囲の参加者より軽快に進んでいる……ような気がしますが、多分気のせいでしょう。

 向かい風に吹かれること1時間。
 ようやく銚子大橋に辿り着き、茨城県の再縦断は終了です。


19040637.jpg
銚子大橋を再び渡り、
千葉県に帰還。


 銚子市内で、道端にイワシが1尾、転がっているのを見つけてしまい、さすが港町は落し物も違うんだなあ、なんて馬鹿なことを考えている間に、PCに到着しました。

PC6チェック:13:45

 強烈な向かい風区間があったものの、何とか1時間半程度の貯金を得ることができました。

 ただし、平坦路続きで、追い風の影響を受けていても、速度維持のためにはずっと出力を上げていないといけないという、その状況にかなりやられてしまい、このPCの段階で、そろそろ固形物が喉を通らなくなってきました。

 だからと言って、何も口にしないでいると、この先、まだ100km以上の道が残っているので、ジリ貧になる一方です。

 よって、ここではプリンを2カップ購入し、クラッシュして喉に流し込みました。
 途中、軽くウッとなりましたが、アクエリアスのレモンで胃まで流し込みます。

 こんな状況で走れるのか、と思う皆様も多いと思いますが、こんな状況、何度も経験してきています。
 残り115km。
 ならば、まだ持つだろう、と考えてコースに復帰です。

 この先、コースは昨日は向かい風を受けた九十九里の、少し内陸側を走る区間となります。
 昨日とは逆方向になりますので、追い風を期待したいところですが……。

3.渋滞峠と信号峠と……
 銚子のPCからさらに南へと進み、丘陵地を抜けて旭市方向の広大な平野へと至ります。

 昨日は、この平野の海岸側を走ってきましたが、今日は少し内陸側を南へと向かいます。
 昨日とは逆方向への進行なので、追い風を期待したのですが……無情にも、向かい風でした……。

 まあ、神栖〜銚子間ほどの暴風ではないのが救いですが、それでも、確実に体を押し返すブレーキになってくれています。


19040638.jpg
旭市内。
ど平坦を絵に描いたような道。


 九十九里浜が堆積する過程でできあがった海岸砂丘由来の平野は、ど平坦を絵に描いたように真っ平らで、地平線がどこまでも遠くに見えていました。
 本当に、果てしない平野をずっと進んでいる気分になってきます。

 途中から、旧国道?のような街路に折れて南下を続けますが……この区間が何というか、とにかく私個人の印象では非常に”忙しない”道でした。
 対面通行、センター黄線の狭い道なのに、次々と車が現れ、あちこちで信号に捕まり、全く思うように進めない……。


19040639.jpg
道路自体は、
確かにのどかで走りやすそうなのだが……。
何であんなに切れ目なく車が通るのか。


 いや、これなら幹線道を通らせて欲しい、と、本気で嫌気が出てくるくらい、色々と「来る」物がありましたね……。

 そんな中、とある交差点から右手に何か見えたので、ちょっと寄り道してみます。


19040640.jpg
こんな場所だった。
乾草沼。

19040641.jpg
現在では、
希少な水生昆虫の生息場所になっているらしい。


 どうやら、この沼は海跡湖の一つであるらしく、現在、走っている平野が、砂浜の堆積でどんどん東へと伸びていく過程で海の一部が取り残され、長い年月のうちに淡水化したものであるようです。

 九十九里には古来、こうした海跡湖が多数存在する湿地だったようですが、新田開発の中でその多くが農地に転用され、現在は乾草沼などの一部が残されるのみとなっているようです。

 なお、この乾草沼。
 東日本では絶滅したと思われていたミサキツノトビケラという水生昆虫が約100年ぶりに確認されたとか、関東地方では希少になったトンボ類が生息しているなど、かなり貴重な環境になっているようですね。
 季節が季節なら、多数のトンボが乱舞する姿を見られたのでしょうか。
 (ちなみに、トビケラの仲間は、かなり地味な昆虫なので、一般の皆様は、見てもそんなに感動はないと思います……)

 さて、それはさておき、そろそろコースは国道126号沿いに至ります。
 ここから先は、横芝光町、山武市をはじめ、市街地を通過する区間が多くなる上に、時間的に16時を回り、夕方の混雑時間帯に入ってくるため、渋滞峠、信号峠が本格的にきつくなる時間になるでしょう。

 そして、予測通り、この先で道路は混雑し始め、また市街地に入って信号停車の回数も増えてきて、2日間、走り続けた体の疲労もあって、かなりの我慢を強いられる区間となるのでした。

 もう、この区間はペダルを回す、という作業もだんだん嫌になってきたので、足が自重で落ちていく、というイメージで、淡々と前に進むことだけを考えます……。

 やがて国道から横道に逸れ、最終PCが見えてきた時、心底、安堵のため息が出たくらいの我慢の道でした。

PC7チェック:17:55

 この区間は、本気でしんどかった区間になりました。
 関東地方ゆえに、夕方になるとどうしても発生する渋滞峠に、市街地に入ると当然のように待ち構えている信号峠。
 この合わせ技が決まって、残り少ない体力を、かなり強烈に削られた気分でした。

 当然ながら、固形物が喉を通らない私は、ここではゼリー飲料をグビグビと3パックほど飲み、一つをバックポケットに忍ばせて、最終区間の約45kmへと出ることにしました。

 で、このPCを出る直前に、Oさんからゴールしたとのメッセージがありました。
 軽く返信を打ってから、私も残りの45km、強烈な信号峠が待っているであろう、千葉市〜船橋市という、千葉県の人口集中圏へ向かって出発することにしました。

4.2度目のナイトライドへ
 PC7出発時点で時間は日没となり、周囲は急速に暗くなり始めました。
 ここからは、完全ナイトライド体勢になってのスタートです。

 600kmのブルベの制限時間は40時間。
 イメージとしては、土曜日の早朝から、日曜日の深夜まで、という形になり、よほど早くゴールする人でもない限り、ナイトライドを2日連続で行うことになります。

 まあ、毎日、通勤通学で夜も走っている、という人も多いとは思いますが、ずっとぶっ続けで走って、2日連続、という経験がある人は、それほど多くはないと思います。

 PC7段階で、そこそこ疲労があったのと、残りの時間的(貯金、約2時間)に時間内完走は間違いなさそうなので、大事に、確実に進むことを優先することにします。

 さて、PC7からのコースは、千葉外房有料道路を経て茂原市から千葉市中心街を経て、船橋へと至るルートです。
 市街地内をクネクネと曲がりながら走るため、事前に予習をしていても戸惑ったり、ミスコースしたりする可能性の高い、いやらしい区間でもあります。

 あと、個人的に千葉市中心街などは、あまり走ったことがない(自転車でも車でも)ので、土地勘がほとんどない場所だったりもするのですよね……。
 モノレールの駅を中心とした半径数百メートル、なら、わかる場所が幾つかありますが(^^;)。

 それはさておき、千葉外房有料道路ですが、前半はかなりキツめのアップダウンが連続し、500km以上を走ってきた体には厳しいルートでした。
 特に、PAの出入り口やIC周辺など、車の分岐・合流があるあたりでアップダウンになると、車の追い越しを待つか、先に出た方が良いか、少々迷う場面があったりしました(大体、譲りましたけど……)。

 料金所では、前もってサイクルパンツのポケットに入れていた通行料をチャリン、と軽車両用の料金ボックスに投入し、後半区間に入りますが……。

 この、後半区間が恐ろしかった……。

 道路は高速道路のような断面構成で、アップダウンの際の斜度も比較的緩やかになっていましたが、追い越していく車の速度が尋常じゃない(^^;)。
 真っ暗な道が、ちょっと明るくなったかと思ったら、猛スピード(おそらく、100km/hは出ている)で車が追い越して行き、あっという間にまた暗闇に戻る……。

 これの繰り返しで、何度も追い越し時に巻き起こる風に横から押され、ヒヤリとさせられました。

 有料道路区間を抜けたら……おい、まだアップダウンが続くんですかい……。
 国道14号に出るまでは、なんだかんだ丘陵地を抜けるようで、アップダウンが続くのでした……。

 その先は夜の街の中を、右に行ったり左に行ったり。
 ストリートビューなどで、交差点の位置と目印は確認してありましたが、夜間は見え方が全く異なるため、GPSの地図画面と照らし合わせて、「ここでいいのか?」と戸惑いつつ前進を続けます。

 時々、信号待ちで一緒になる参加者と、「道、合ってますよね?」と確認し合いながら前進していきます。

 残距離、あと数百メートル程度、というところで、右側にゴールに設定されているコンビニと同じ系列のコンビニが現れ、後続の皆様と、「ここじゃないですよね?」と確認しながら通過。

 数百メートル先、急な下り坂の途中に、ゴールのコンビニがありました。

ゴール:20:50

 走行時間、38時間20分。
 1時間40分ほどを残してのゴールでした。

 それにしても、疲れた。
 600kmの間、ほとんど大きなアップダウンがなかったので、速度維持のためにずっと出力を上げていないといけないなど、普通に走るコースの何倍も疲労が残った気がします。

 あと10分で、ゴール受付は近所の公民館からコンビニ近くのファミレスに移ることもあって、同じ時間帯にゴールした参加者は、かなりまったりモードに入っています。
 その後、スタッフからファミレスに受付が移動したとの誘導が入り、参加者も三三五五、移動を開始します。

 私も、その場に座り込みたい衝動をなんとか抑え、ファミレスへと移動し、ゴール受付をすませるのでした……。

5.ブルベはお家に帰るまで
 ゴール受付後、ファミレスで一品、料理を頼んでから……と思いましたが、午後から完全にやられていて、固形物が喉を通らない体です。

 何か、喉を通りそうなものは……と考えて、コーンポタージュを選択。
 なんだか、食事などとしてオーダーするものとしては微妙な気もしましたが、それしか喉を通りそうにありません。
 料理が出てくるまでのわずかな間に、ゴールして緊張が切れたためか、何度かカクッと意識が落ちます。

 とりあえず、こんな体調でもコーンポタージュはスッと喉を通りました。
 今度、固形物が喉を通らなくなったら、カップスープなどにおにぎりを投入する即席リゾットや、カップ味噌汁雑炊などを試してみるのも良いかもしれません。
 それさえ、喉を通らない場合、かなりやばいことになりますがね……。

 というか、こんなに内臓までやられたのは、かなり久しぶりの事です。
 やっぱり、平坦ブルベはずっと出力を上げ続ける必要があって、体にかかる負担が大きい分、ダメージも大きいような気がしますね。
 
 その後、私は船橋駅まで自走で移動し、ほぼ最終の乗り継ぎで自宅最寄り駅まで戻ってきました。
 自宅のドアをくぐったのは、既に日が変わった後。
 とりあえず、シャワーだけ浴びると、そのままベッドに倒れ込み、翌朝まで一度も目覚めることなく、眠り続けました……。


 というわけで、かなりボロボロになりましたが、これで600も完走実績を手にしました。
 まあ、楽に走れる600kmなんて物はないので、ボロボロになるのは毎度のことではあります(^^;)。

 まあ、それでも完走できれば、問題ありません。
 SR取得のため、最も大きな壁を、シーズンリスタートと同時くらいにクリアできたのは、良い状況だと言っても良いでしょう。

 往路、追い風ブーストで仮眠時間を少し多めに稼げたのも、走行継続の大きな要因になってくれましたし、復路も途中までは追い風に乗れたのは、有難い状況でした。

 そして、600kmの間、そこそこ強度と出力を保ったまま、走れたのは有り難かった……。
 今年は2月以降、バーチャルライドのワークアウトでSSTなど、FTPの90%程度の負荷で回し続けるメニューをこなしていたのが良かったのでしょうか?
 最近、体重も落ちてきていますし、夏に向けて、もう少し、体をちゃんと整えたいところですね。

 さて、PBPの出走権を得るまで、残りは400kmを残すのみです。

 次回のブルベは、その400kmのブルベであるBRM420興津400。
 過去数年間、完走しているコースではありますが、今年もすんなり走れるとは限りません。

 さて、どんなブルベになるか、楽しみになってきましたね。


 そうそう、そういえば、今回のいわき600を走ってみた結果。
 一時期、エンメアッカ号のフロントフォークの剛性を上げたい、という考えを持っていましたが……。

 今のままでもいいかな?
 (今回、思った以上に手に振動の影響が残らなかった)

 いや、横剛性はもっと欲しいのですが、バネ感は今のまま……なんてこと、できるのかな??



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プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2018年1月に、東北勤務から再び東京に転勤となりました。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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