日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

09月≪ 2018年10月 ≫11月

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

BRM923神奈川300酒田郡山参加記録

 今年の春に購入したミニベロ、WINDCOG ZICですが。

 購入直後のデビュー戦がいきなりブルベ(定峰200)だった、という、かなり異色の車体ですが、現在は週末サイクリングのお供として、あちこち走り回っていたりします。

 しかし、購入して以来、ロードでブルベを走った後にこの車体に乗ると、「サドルが低くて膝が大きく曲がって、スクワットしている気分になる」とか、「サドル座面が柔らかすぎて擦れが痛い」等の違和感が強くなってきまして。
 ポジションを調整しようとしましたが、標準で付いてくるシートポストは、突き上げ限界まで上げても、まだ高さが足りないということもあり……。

 シートポストやサドルの交換など、色々と手を入れたりしている間に、購入から約半年。
 最近、やっとポジションが固まった気がします。


18100801.jpg
そんなわけで、
‘18年10月8日現在の、
この車体の姿を。

シートポストを黒のロングに換装し、
サドルはレースタイプになった。


 しかし、この車体用に採用したサドル、Velo エンジェルダイブですが、試しにエンメアッカ号やアリーゼで使用した時は、ブルベを走っても特に問題を感じなかったのですが、ミニベロに装着したら……。
 ロードなどの大径車よりも(ミニベロ特有の)強い突き上げがうまく吸収されないのか、かなりの勢いで坐骨を攻撃してくる、いわゆる「坐骨ブレイカー」になってくれたのが……。

 いや、まあ、ロードから付け替えたら豹変した、というパーツは今までにもありましたが、サドル沼は深くて広い(+コストがバカにならん ^^;)ので、できればこれで決めてしまいたいのですが……。
 (700Cコンビと同じ、GIANTのContact SLに換装するか?)

 では本題です。
 BRM922神奈川200一関酒田の翌日、酒田駅前をスタートして福島県郡山市まで走る300kmブルベに出走しました。
 この日は、東北ブルベと言えばこの人、というくらい、全国区で有名になった、オーディナリーのKさんはじめ、さらに東北の自転車関係の知り合いの参加者が増えており、AJ神奈川さんの主催なのに、R宮城主催のブルベの雰囲気になっているような???

 知り合いが増えたことで、「里帰り」感がさらに強くなったこの日のブルベ。
 興味のある皆様は、以下のRead moreをクリックしてください。

1.雨天の翌日は超晴天
 前日の夜、寝床に入ったのは、23時前だったと思います。
 目覚めたのは、アラームが設定してあった朝6時頃。
 睡眠時間は、7時間ほども取れました。

 そして、カーテンを開くと、とても明るい日差しが部屋に入ってきます。
 雨天ブルベの翌日は、見事なまでに秋晴れの空が広がる、絵に描いたような自転車日和でした。

 ホテルの朝食は、ちょっと(いや、かなり?)スパイシーなカレーでしたが、スパイシーな割におなかには優しく、内臓が暴れることはありませんでした。
 食後、お手洗いで軽量化を無事に済ませて、戦場のようにバタバタの室内を片付けてから、ホテルのガレージで預かっていただいた車体を受け取り、ドロップバッグの預け入れを済ませます。

 昨日の雨ブルベの結果、体の、特に肌のトラブルがどうなるか心配でしたが、

1.早期にレインスーツで全身を包み、極力、汗以外の水分で体を濡らさない
2.着心地ができるだけ柔らかく、体にあったウェアを着用


 という2点を徹底した結果、何も問題は無い……というレベルに抑えるのはさすがに無理でしたが、CH1200の初日のような、全身に炎症が広がるような状況には程遠いレベルに抑える事ができました。

 この程度なら、スキンケア用品を駆使すれば、何とかなりそうです。
 CH1200での犠牲は、無駄ではありませんでしたよ……。

 その後、ドロップバッグに入れていた、二日目用のウェアに身を包んで準備は完了。
 そういえば、ドロップバッグは着替えとともに、仕事用具も入っている&先に荷物として送ってあった分も無理矢理詰め込んでいるので、パンパンに膨らんでいました(^^;)。
 見た目よりずっしりと重かったので、巡回スタッフの皆様のご迷惑になっていなければよかったのだけれど……。


18092301.jpg
一晩、お世話になった、
酒田ステーションホテルさんを出発。
居心地の良い宿だった。


 昨日の終盤、油膜切れでギリギリなっていたチェーンは、参加者の方から、皆様で使ってください、と提供していただいたスプレー式のオイルを吹いたら復活しました。
 車体的には、他には大きなトラブルもなさそうです。

 出発前にランドヌール宮城スタッフのYさんが、「雨のダメージなのか、eTAPが動かない」という事で、色々なモードに入れて動くかどうかを確認していましたが、どうやらシングルギア仕様で走る事になりそうだとか……。

 では、そろそろスタート地点である酒田駅に向かおう、と、サドルにまたがると……。
 昨日、一日をサドルの上で過ごしていた結果、坐骨周りの圧迫に対する反発が出ていたようで、着座とともに、じわ~ん、と鈍痛が……。

 両足の筋肉痛と、この坐骨周りの圧迫痛。
 連日走行なので、こいつと付き合うことになるのは仕方がないでしょう(^^;)。

 スタート受付と記念撮影が終わったら、車検もスムーズに終了。
 二日目は、暑いくらいの天気の中、ブルベとしては少しゆっくり日程の、朝9時に酒田駅をスタートとなりました。


18092302b.jpg
スタート直後、酒田市街地で。
暑いくらいの晴天に恵まれた。
初日とは打って変わって、
良い自転車日和になってくれた。


2.平坦地~絶景の海岸線へ
 酒田駅前をスタート後、コースは国道112号沿いに海岸側をずっと南下していきます。
 この道は、自分が過去に引いたコース、羽前陸前周回400で、逆方向から酒田市街地を目指して北上するルートに重なっているので、なかなか感慨深いものがありました。


18092303_201810100000327c9.jpg
海岸の松林内を縫って道は続く。

18092304b.jpg
アンダーパスで庄内空港の下を潜る。


 このアンダーパスを通過中、ふと自分のフレームを見ると、テールランプが未点灯でした。
 この先、海岸部では何度かトンネル通過もありますし、月山六十里越など、昼間でも木漏れ日の多い区間などでの視認性向上のため、一旦、停止してテールランプを点けますが……。

 集団の先頭側にいたので気付きませんでしたが、この段階でブルベ参加者が約20人ほど(つまりはこの日の参加者の半数以上)がズラッと一直線のトレインになっていたという(^^;)。
 関東のブルベでは、特に信号峠の区間などで、たまに発生してしまう参加者渋滞が、東北のブルベで発生するとは思いませんでした。

 東北ブルベでは珍しい景色ですが……道行く車が追い越しをかけづらそう……。
 私は意図的に距離を置いて、車一台が余裕で入れる車間距離を確保しつつ、その先を進んでいきます。

 そろそろ海岸部に逸れるぞ、という辺りになって……あれ?そこで右折する??
 国道112号が海岸に向かう交差点、私の事前認識では正面の住宅地内に「直進」すると記憶していた場所を、先行していた10名ほどの集団が右折して行きます。

 おもわず、「直進じゃないですかーっ!」と先行集団に声がけしましたが、この日から合流していたこばっちさんが、「キューシートはこっちですからー!」と笑顔で進んでいきます。
 その場でコース取りに迷った数名が止まったので、GPSの地図とキューシートを突き合わせて見ます。

 結果、事前に公表されていたコース図(Ride with GPSというマッピングサイト情報)では、確かに直進で線が引かれているものの、キューシートは国道112号に沿って右折、となっています。
 数秒ほどの微妙な沈黙の後、「キューシートに従いましょうか」という結論になり、国道112号沿いに先行集団を追う形で走行再開となりました。

 というわけで、この先、コース図どおり進んだら見られたはずの、「庄内交通湯野浜線」の配線跡に関する予習情報は、レポートでは全カットです!(笑).

 いやあ、途中で見られたはずの駅舎跡とか、湯野浜温泉にある鉄道駅の名残のロータリーとか、紹介できなくて残念だなあ……(ってか、ネタが潰れちゃったよ ^^;)。


18092305b.jpg
ただし、海岸は絶景続きの凄い道だった。

18092306b.jpg
思わず足を止め、
振り返ってしまう場所もあった。
こういう場所に、当初コースより早く出たのは、
良かったのかもしれない。


 その後、海岸通りの絶景を横目で見つつ、由良地区近くまで来た所で、コース図ではトンネルを迂回する海岸側の旧道に入るように指示が出ている場所がありましたが……。

 旧道は完全に閉鎖されていました(^^;)。

 うん、これは現道直進じゃないと、コースが繋がらないから、直進でいいよね(^^;)(^^;)(^^;)。

 まあ、このあたりは事前の机上調査でわかっていたことなので、慌てず騒がず、由良地区のフォトチェックへと向かいます。


18092307.jpg
フォトチェックポイント。
由良郵便局。


 到着時は10人ほどの参加者がタッチ・アンド・ゴーで出発していく状況です。
 序盤でまだ元気+平坦な区間続きだったため、まだ集団はばらけていない様子です。

 この先、コースは内陸へと向かい、由良峠を越えて鶴岡市街地の南端を掠めるように走った後、月山六十里越へとつながります。
 今回のコースの、前半に鎮座するわかりやすい難所であり、恐らく最大勾配となる坂が待ち受けています。

 ただし、この月山六十里越、羽前陸前周回400で走った時は、「非日常感が凄い!」とか、「なんか走っていて楽しくなってくる」とか、色々な感想を頂いた場所でもあります。
 まあ、その時は、朝一番の体が元気な時間帯に、寒河江から鶴岡方面、つまりは今回のコースの逆回しで走ったのですけれどね……。

 由良峠は典型的な新道バイパスの峠道で、勾配は緩いが長い坂が延々と続く、という場所でした。
 参加者の皆様の仲には、さすがに昨日のダメージが残っている方も多いらしく、普段は坂で大失速する私の速度でも、2~3人を追い越すことができました。

 以前は200の翌日に300を走った時は、体幹が踏ん張れず、「登れない、加速できない」で苦しんだことがありましたが、しばらく、寝る前のプランクなどで体幹に負荷をかける習慣があったのが良かったのかもしれません。

 ……まあ……以前、連日で苦しんだ200と300は、三陸海岸(エンドレスで強めのアップダウンが続く)をメインルートにするコースだったのが問題だった可能性もありますが(^^;)。


18092308.jpg
鶴岡市の南側、
実り豊かな庄内平野を進む。


 由良峠を越えて庄内平野の南端辺りに下ると、10人ほどの集団に追いつきました。
 東に進む間、風は追い風基調となっており、そういえば、羽前陸前周回や最上川300を走った時は、庄内平野を西進するセクションが、いつも向かい風で苦しんだなあ、と、妙なことを思い出したりもします。

 再び国道112号に乗って、月山方向に向かうと、少し市街化が進んだ区間の信号ストップや、徐々に登り基調になってきたコースプロファイルの影響などにより、集団はどんどん小さくなり、最後は数人程度の塊でPC1に到着しました。

PC1チェック:11:57

 PC1は、羽前陸前周回400のコースでもPC1に設定していたコンビニで、月山六十里越を反対側から越えてきたら、最初に到達するコンビニでした。

 この先、道の駅月山か、その先のドライブインを過ぎると、国道112号は自動車専用道と、山間部を縫う旧道に別れ、自転車は旧道沿いしか走れなくなります。
 道の駅やドライブインを過ぎると、次に補給可能な地点は、寒河江側に下りた月山湖周辺までありません(自販機なら五色沼やスポーツ公園内にいくつかある)ので、一度しっかり補給を入れることにして日陰に陣取ります。

 昼が近くなり、日差しが強く、体感温度は真夏のように暑くなっていました。
 雨天で涼しい日の翌日は、熱中症が気になるレベルの暑さとは!

 なお、今回の2日連続ブルベ、秋口という季節でもあったことから、ボトルはシングル装備だったりします……。
 この先の補給困難区間を考慮して、ボトルにはスポーツドリンクを充填、背中のポケットにペットボトルの水を一本差し込み、背中との間に財布を挟んで断熱材として、月山六十里越へと向かいました。

3.多層民家と多重アップダウンの道と
 国道112号はPC1を出てしばらくすると、徐々に勾配を増す登りへと転じてきました。
 この先、旧道沿いに厳しい峠越えを控えていることを考えると、できるだけ体力は温存したい所ですが、さすがにそうも言っていられません。


18092309.jpg
道の駅月山を過ぎる。
補給可能な場所は、
この先のドライブインくらいまで。


 大体、最終補給可能地点の道の駅月山に至りましたが、PCからは大した距離を走っていないので、体は問題ありません。
 この先、トンネルを何度か抜けて、左に田麦俣へと向かう旧道入口が出たら、そこを折れるのがコースになっています。


18092310.jpg
その前に気になるものが。
道の駅月山を過ぎ、
米の粉の滝ドライブインの先、
道路の左側に旧道橋が残っていた。


 何度か通った道筋ですが、この旧橋に気付いたのは初めてでした。
 鶴岡から越えた時は車だったので正面を見ていましたし、自転車で通ったのは寒河江から鶴岡に向かう方向だったので、この橋は角度的に見えなかったのだと思います。
 痛み具合から、どう見ても廃道橋なのですが、それにしては立派な橋だなあ、と、妙なことに感心してしまったのが第一印象でした。

 調べてみたら、この橋は大網橋といい、昭和34年に竣工。
 国道112号が現在の形に整備される前に、国道橋として使われていた物らしいです。

 月山道路が現在の形で全線開通したのが昭和50年代(1980年頃だったか?)らしいので、20年ほど、現役で地域の交通を支えた構造物になります。
 恐らく、道路のルート的には、これから走る旧道、月山六十里越に繋がるルートだったのでしょう。

 さすがに、現在の月山道路の交通量を考えると、この橋では手狭な感じがありますので、旧道落ちしたのは仕方がないでしょう。
 なお、現在は左右両岸ともに草の藪に覆われていたので、完全に用途廃止扱いになっているようです。

 また、この橋の下流側遠くを見通すと、ドライブインの名前の由来にもなった、米の粉の滝が見えたようなのですが、現地では気付かなかったなあ……(^^;)。
 完全に、手前の橋に見とれていましたよ……。
 (一応、画像の奥に見えていますね、ホントに小さく……)

 このあたりでスタッフカーに追い越され、ガンバレーとエールを頂きました。
 何度かトンネルを抜けて旧道入口に到達。さあ、月山六十里越の険しい道の始まりです。


18092311.jpg
田麦俣にて、
この地域独特の多層民家を見る。

現在、田麦俣の集落で、
この古い造りを残す民家は2軒のみ。
何となく、屋根の形に名残がある家もあるが、
大体は近代的な住居に改築されている。


 この多層民家の所で待っていたマヤさんから、ここで観光コース(多層民家前の横道)に入ってもいいよー、と言われましたので、そりゃもう、観光コースに回るに決まっています(笑)。
 鎧武者の兜のようにも見えるこの屋根構えは「兜造り」と言われ、現在は山形県の有形文化財の指定を受けているそうです。

 田麦俣地区は、この先の六十里越の中ほどにある湯殿山に参拝する皆様の宿場としても栄えた地域らしいのですが、山間部で広い土地を確保するのが困難であるとともに積雪も多く、母屋と作業場などの機能をひとつの建物に集約する形で成立したのが、この多層民家なのだとか。
 この地域で長年にわたって生活してきた人々の知恵が集まったもの、と考えたら、それが平成最後の秋にも健在であることが、何とも素晴らしい財産に思えてきます。

 ……なんて感動している場合ではなく、この田麦俣多層民家近くの道は、国道沿いはそうでもなかった様ですが、民家近くを通る細街路は物凄い勾配で、一度止まったら再スタートできませんでした(^^;)。
 とりあえず、すぐ先の国道交差点まで押して登り、ここから先は本格的な月山六十里越です。

 まあ、最初に15%になる急勾配区間があるので、ゆっくり行きましょうか、と、既に10%になっていそうな勾配をヨタヨタ走りながら考えたりします。

 田麦俣からの登りは、まずは七ツ滝を見下ろすカーブまでが強烈で、このあたりは10%越えなど普通だったと思います。
 そんな場所ですから、昨日の疲労も足に残っている私は、もう無理だと思ったらさっさと下車して歩きます。
 周囲を一緒に登っていた皆様も、一人が下りたら大体、一緒に下りて歩き出すのが面白い所です。
 (皆さん、そんなに無理して苦しんでいるんでしょうか? ^^;)

 私はさっさと降りて歩いてしまうタイプなので、何も感じませんでしたが、小声で「負けた……」とか呟いている皆様もいらっしゃったのが……。

 七ツ滝を撮影中に、ユメさんが追いついてきました(ちなみに、ご主人のワカボンさんは、私とともに、ハイキング同好会のメンバーでした:笑)。

 「歩いているYO-TAさんと、乗って登ってきた私がほとんど同じなんだ、この坂」

 との事でしたが、この先、ユメさんは颯爽と走り去っていきましたので、多分、同じという事は無いと思います(^^;)。


18092312.jpg
旧道のカーブから七ツ滝を見下ろす。
七ツ滝の所には駐車場があり、
駐車場は平坦なので再出発も容易。


 七ツ滝の駐車場で一度、平坦を感じてから、さらに先の登りに取り掛かります。
 この先、しばらくは勾配が緩んで走りやすくなった……と思いきや、ある程度進んだ先で、この道の最大勾配となる区間が出てくるのがいやらしいです。


18092313.jpg
最高勾配区間が、
このカーブ辺り。

GPS上の勾配表示が15%に達したと、
多くの皆様が悲鳴を上げていた。

18092314.jpg
即席で結成された、
ハイキング同好会(笑)。


 いや~、もうこれは押すでしょ(笑)。
 悪路の踏破性という意味では、車輪は両足にかなわないのです。

 というか、これは私の持論なのですが、路面勾配が10%以上の急斜面になると、登坂力よりもバイクコントロールの技術が重要になってくると思います。
 過去に20%とか、30%という、滅茶苦茶な斜度の坂を登った時は、ダンシングでもウイリーして後ろにひっくり返りそうになったので、そういう場所で無理をするのは良くないと思います。

 というわけで、皆様も自分の安全マージンを考えた上で、安全性が担保できないと感じたら、「足をついたら負け!」なんて考えは捨てて、「安全に登れないのに無理する方が負け!」という事で、無理せず降りて押しましょう。

 実は、押し歩きの方が、激坂を余すことなく体感できますよ。
 推し歩きでは「重くて邪魔」でしかないので、自転車を捨てたくなりますから(笑)。


18092315.jpg
そんな冗談はさておき、
標高を上げるに連れて、
周囲は絶景度が増してくる。


 七ツ滝からさらに高所に登り上げて、トラバースに近い勾配の区間になると、道路の右側にはなかなかの絶景が開ける場所が増えてきます。
 道路は微妙にアップダウンしているので、下りの勢いをできるだけ登りに繋げたいのですが、思わぬ所で対向車が来てしまい、減速からの左寄せが必要になる場合も多くあります。
 左に寄せる時、旧道なので道路清掃などがそれほど行き届いておらず、落枝をバキバキと踏んでしまうことも良くありました。


18092316.jpg
周囲はブナの樹林。
木漏れ日は気持ちが良いが、
いつまで登るんだ、これ?


 とりあえず、湯殿山有料道路との交差点まで行けば、大体、半分が終わるのですが、その手前あたりで急に車体が重くなったように感じられてきました。
 昨日のダメージが響いてきたのでしょうか。ダンシングで頑張ってみても、そんなに速度を上げることができません。

 このあたりで、ランドヌール宮城スタッフにして、エンメアッカ乗りのYさんに追いつかれました。
 YさんはeTAPの不調でシングルギア状態でこの六十里越を走っている状態です。

 「このまま、何かに目覚めそうです」との事でしたが、ここで何かに目覚めてしまって、コース途中で湯殿山に篭ったりしませんよね?(^^;)

 しばらく、Yさんと一緒にコースを走りますが、やはり私はどうも調子が上がらないというか、頑張っても前に進んでいない感じが強くて、すぐに押し歩きに転じたりしてしまいます。
 一人が歩くと、周囲の数人がまとめて歩き始めるのは、我慢大会終了の合図とでも考えたらよいのでしょうか?
 (それで良いなら、私は率先して歩くぞ:笑)

 体感時間で、随分長い時間をかけて湯殿山有料道路との交差を過ぎたら、あと3kmほどで六十里越の最高地点に到達します。
 そこに着いたら、ささやかなご褒美に、背中のボトルを一気飲みするんだ……(←フラグ立てるな)。

 というわけで、既に疲れきった気分で到着した最高地点ですが、峠の標識などがあるわけではなく、路面に道路管理境界の目安のペイントがされているだけです(^^;)。
 知ってはいますが、何とも味気ないというか何なのか……。

 最高地点に着いたので、背中のポケットに刺していた水のボトルの封を切り、ホントにほぼ一気飲みしました。
 ただの水が、滅茶苦茶に美味い。
 暑さで熱中症になるか、と感じた時間帯もあったりして、やはり月山六十里越は難所でした。

 それにしても、車体が妙に重く感じるほど、走れない状況になっているのが気になります。
 無意識のうちに、撤退するなら、どこからがいいかなあ、なんて事を考えていたりするので、ちょっと危険な兆候です。

 まあ、この辺りからだと、寒河江から左沢線(あてらざわせん)で山形に出て、山形新幹線に乗るのが郡山への最短ルートだと思いますが……。

 という考えを振り切って、コースを進むことにします。 
 ここから先、コースは一気に寒河江方面へと下っていきますが……何だか今日は、狙ったラインでカーブを曲がりづらいな。

 そんな状態だと体に妙な力が入るのか、腕に装着していたカメラポーチが肘までずり下がってきたので、直線区間で一旦停止してポジションを直します。
 その間に、Yさんと、もう一方、最高点でご一緒していた方には先行していただき、後は一人での下降を再開しました。


18092317.jpg
五色沼に出た。
朝一番だと、
鏡のように静かな水面が神秘的な場所。

18092318.jpg
五色沼の温泉街にある、
旧六十里越街道の
石畳などが復元された場所。

健脚な皆様は、
徒歩で歩くと面白いかもしれない。


 五色沼のあたりで、バックミラーの中に一人、参加者の姿が見えていましたが、スポーツ公園を過ぎて、8%や10%の下りが出るあたりで、姿が見えなくなっていました。
 その先のヘアピン連続区間でも、どうも車体挙動が安定しません。
 妙に遠心力に負けて横にズルズルとスライドしているような、変な感覚がつきまといます。

 国道112号の現道と交差する場所のレストハウスの自販機で、気分転換も兼ねてコーラ休憩を入れ、寒河江市街地方面へと下り始めると、後輪の突き上げがやけに強くなっていることに気付きました。

 はい、さすがに気付きました。
 後輪がパンクしていました。

 うわあ、そりゃ、下りでラインが安定しなくなるわけだよ……(タイヤが外れて落車せずに済んで良かった……)。
 というか、六十里越の途中で急に進まなくなったのも、このパンクが影響していたりするのでは?

 そういえば、対向車をかわす時に、何度か落枝を踏んだからなあ……。
 棘状の尖った場所を踏んだら、そりゃ、パンクするよなあ……。

 納得している場合ではなく、すぐにその場で修理にかかります。
 この日、使っていたホイールは、シマノのR81-C35でしたが、最初に装着したチューブはバルブが短く、C35のリムハイトではエアを入れられるほど、バルブの頭が出てきません。

 改めて、バルブ長48mmのチューブを取り出して装着し、「例のポンプ」でエア充填を開始。
 この間、沢山の参加者に抜かれ、最後のエア充填の段階になると、横を通り抜ける参加者の姿はなくなっていました。

 エアの充填が終わるのと同時くらいに、スタッフカーが止まり、マヤさんとHさんにはご心配をおかけしてしまいました。

 ちなみに、この段階では、かなり大差が開いた状態で、単独最後尾だったらしいです(^^;)。
 寒河江市街地まで下り基調ですから、皆さん、ここは勢い良く走っていったみたいですしねえ……。

 パンク修理が終了し、出発準備が整ったら、マヤさん、Hさんの声援を頂きながら、走行を再開します。
 どれだけ時間をロスしたか、途中の信号待ちでポケットに忍ばせていた簡易キューシートで確認してみると……。

 んんっ?
 既に寒河江方向の下りを走っていたこの時点で、当初想定では六十里越を抜け出して、月山湖に出るくらいと考えていた時間帯でした。
 次のPCまでは約40kmで、残り時間は3時間近くあります。

 なお、コースはこの先、寒河江市街地の入口で南に折れて、最上川沿いに南下します。
 最上川沿いのルートは、AJ宇都宮さんとの共同開催の600や、阿賀野400などで走っていた「いつもの道」です。
 長井市を過ぎた所で、米沢方向に出るルートが少々、わかりづらい場所もありますが、そこは次のPCを過ぎた先。
 PCがある白鷹町までは、当時の記憶どおりに走れる場所でもありますから、到達時間の逆読みも簡単なのでした。

 そうやって考えてみると……単独最下位とはいえ、時間的には全然、問題ないじゃないか(^^;)。
 焦らず、自分のペースで走れば問題ない、と吹っ切れると、ここから寒河江駅へ向かう選択肢は完全に消えました。

 左沢駅近くで、オーディナリーのKさんに追いつき、この先はいつもの道ですね、と言葉を交わして先行させていただきます。
 最上川沿いの区間に入ったら、そろそろ日が西に傾き、風景はオレンジ色に染まってきました。
 白鷹のPC2に着くころ、大体日没になるでしょうか?

 途中で一度、あえてのコンビニストップを挟んでから先に進み、PC2に到着しました。

PC2チェック:17:25

 途中、パンクなどのトラブルがありましたが、クローズまで1時間以上の貯金を確保できました。
 というか、冷静に考えれば、六十里越の途中で車体が妙に重く感じた時点で、異常がないか車体をチェックしていれば、もっと早くトラブル対応もできたのではないか、と、そんな風にも思えてしまいますね。

 なお、月山六十里越ですが、寒河江~鶴岡、鶴岡~寒河江の両方から自転車で越えてみた結果、寒河江~鶴岡方向に抜けるほうが格段に楽である、というのが私の結論となりました(途中でパンクしていた可能性を除いたとしても)。

 六十里越の最高地点(標高900m超)は寒河江寄りの地点にあり、寒河江側からは急勾配の登り区間もありますが、ほぼ一気に最高点まで登り詰めてしまいます。
 その後、何度もアップダウンを繰り返しますが、湯殿山を経て田麦俣までは、アップダウンしつつも徐々に高度を落としていくので、意外にブルベペース以上の速度を維持するのが簡単だったりします。

 この辺りが、羽前陸前周回400のコースに採用した際、参加者の皆様から「覚悟していたほどきつくない、むしろ楽しい」という感想を頂いた要因だったと考えています。
 (ただし、最後の最後に急勾配のヘアピンカーブ連続区間が来るので、スピードは控えめにしないと冗談抜きで「落ちたら死ぬ」になってしまうのだが)

 反面、鶴岡~寒河江は、田麦俣からいきなり急勾配の連続となり、その後は最高地点までの長い距離を、何度もアップダウンを繰り返しつつ、じわじわと高度を上げていくことになります。
 まあ、どちらがきついかは、言わずと知れた感じになるでしょうね……。

 とりあえず、この月山六十里越は、宮城でコースに採用した結果、「月山の南の旧道は、自転車で通れるんだ!」という認識が広がってしまったらしく、各主催のブルベでコースに取り入れられる事になった、なんて話を聞いたことがあります(伝聞なので、真偽は不明 ^^;)。

 こんな厳しい道に、最初にブルベのコースを引いた奴って誰だよ!

 だよ……(宮城時代の)。

 因果応報って、こういう事を言うんでしょうかね(^^;)。

4.次の難所、大峠を越える
 白鷹町のPCに1時間ほどの貯金を保って到着できたのは、この先のルートを考えると、非常にありがたい話でした。

 この先に待っている、山形県米沢市から福島県喜多方市の間を繋ぐ大峠は、標高が約700m、本格的な峠の登り延長が約20kmという、とてもわかりやすい難所です。
 登りが苦手な私にとっては、標準より時間がかかる事が想定されるので、出来るだけ時間の余裕を確保しておきたかったことが理由です。

 ……まあ、実際はトラブル対応などで、30分ほど時間を食っちゃいましたけれどね……。
 (リムハイトの影響で、予備チューブが合わなかったとか、どんな落とし穴だと ^^;)

 白鷹町から長井市までは、阿賀野400や七ヶ宿200でも使われるルートなので、ナビなしで走れます。
 そろそろ日没となり、ぐっと体感温度が下がるはずなので、出発前にジオラインL. W.長袖を装備に追加して出発します。
 乾いた装備を一枚、加えるだけで、少し冷え気味だった体感温度が上昇し、その後、運動を続けることで快適な温度域に持っていくことができました。


18092319.jpg
長井市街地のすぐ手前で、
補給中に再先行されていた
オーディナリーのKさんに追いついた。


 白鷹から長井、米沢までの区間は、所々、アップダウンはあるものの、ほぼ平坦な道です。
 地形的には、川の上流に向かっているので、微妙な勾配で登っているはずですが、それほど気にならないレベルです。

 とはいえ、この先の大峠に、必要以上のダメージを引きずったまま突入したくないので、米沢市街地の明かりが見えてきた頃に見つけた自販機で、あえてのドリンク休憩を入れました。

 体感だけでなく、実際の気温も急に下がってきたようで、歩道上でウインドブレーカーを装着している参加者の姿が見られるようになって来ました。
 米沢市街地のコンビニで、数人が休憩している所を横目に、大峠方面への道を辿ります。

 やがて大峠に向かう、最後の右折ポイントを越えて、20kmの長い登りセクションへと突入しました。


18092320.jpg
道の駅田沢。
大峠トンネルまでの、
大体の中間地点。


 で、長い登りの始まりだ、と意気込んで国道121号を辿ってきましたが、麓の方は意外に平坦な場所も多く、サイコンをチラ見した限りでは、18~20km/h程度で進んでいた区間も多かったようで、この道の駅までは想像以上に良いペースで登ってくることができました。
 ちょうど良いので、ここでお手洗いとドリンク休憩を入れることにして停車します。

 なお、既に完全に夜も更けた時間(ちょうど20時)に、こんな峠に続く道を自転車で走っている、なんて状況だったため、ほぼ同時にここに到着した車のドライバーさんからは、珍獣か妖怪を見るような目で見られたのは内緒です(^^;)。

 停車している間に、オーディナリーのKさんが到着し、数人の参加者が道の駅前を通過していきました。
 ワカボンさん、ユメさんご夫妻が到着し、峠までまだ遠いのか、と聞かれたので、半分は来ましたよ、と答えてから、体が冷え切らないうちにコースに戻ります。

 ここから先の道は、道の駅でチェックしたGoogle Mapでは、大峠トンネル米沢側坑口まで9.5kmと表示されていました。
 トンネル坑内は、喜多方側に最高点があり、4km中の3.5kmは登るので、残りの登りは12~13kmほどでしょうか?

 そんな感じで大峠トンネル目指して登っていきましたが……今回、初めて米沢側から登りましたが、意外にも、何箇所か、平坦から下りに転じて登り返す区間があったりして、足を休めながら進めることに気付かされます。
 喜多方側から登ると、延々、長距離を緩い坂で登りっ放しなんて事もあるので、正直、覚悟していたのですが、それほど苦しまずに走る事が出来ました。

 そういえば、喜多方側から越えてきた時、長いダウンヒル区間、と思いつつ、急に進まなくなるタイミングがあっ足りもしましたっけ、この峠。
 微妙にアップダウンしているのが要因だったようですが、この峠を越える時は、なぜか大体、夜なので、暗くてよくわかっていなかったようですね(^^;)。

 しばらく走っていくと、先行していった参加者の方らしい、赤いテールランプが見えましたが……そんなに勾配がきつい場所でもないのに、妙に左右に蛇行しています。
 その蛇行周期も、激坂登坂中に、できるだけ勾配が緩くなるように、リズミカルに左右に振っている感じではなく、急にバランスを崩したのをリカバリーしているような感じです。

 もしかして、睡魔にやられているのかな、と思いつつ、後方から車が来ていないのを確認後、少し大きめに右にラインを取り、追い越しにかかると……。

 路面に自分の物以外のライトの光輪が落ちているのが見えたらしく、急にシャキッとなって、真っ直ぐ登坂を再開。
 うん、立ち直るきっかけに慣れたのなら、良かったです(^^;)。

 その後、しばらく走った後、その参加者を追い越し、そろそろうんざりしてきたな、と思い始めた頃、大峠トンネルに到着しました。


18092321.jpg
大峠トンネル内通過中。
延長約4kmの長いトンネルだ。


 トンネル坑口で、この先で山の寒気の中を下ることを考えて、レインスーツの上を装着しました。
 トンネル内は、昼間であれば暗闇の空間、となるところですが、ナイトライド中は照明完備で視界の良い場所になります。

 もっとも、長大トンネルだと、対向車や追い越し車のエンジン音が轟々と響きながら接近してくるのが苦手、という皆様は多いかもしれませんね(これは昼夜問わず、だけど)。


18092322.jpg
手ブレでわかりづらいが、
ナトリウム灯が前方で落ち込んでいる。

やっとトンネル内の頂点が見えた。


 壁に時々設置されている距離表示カらを見ると、米沢側から約3.5km、喜多方側から約500mのところで、トンネル内頂点に達しました。

 ここから先は、道の駅喜多の郷付近まで、約12kmの大下りです。

 さあ、それではダウンヒルを楽しみ……って、さ、寒っ!!

 さすがに、この時間(21時過ぎ)の、山深い場所の標高約700m付近の冷え込みはきつかった……。
 レインスーツを通しても、ぐいぐいと体表が冷えていくのがわかります。

 たまらず、坂を下りきった所にあるコンビニに飛び込み、味噌汁とホットコーヒーを補給して暖を取ります。
 イートインから外を見ていると、次々と参加者が喜多方市街地方向へと通過して行きますが……皆さん、寒くないの?(^^;)

 まあ、この10分後、見せの外に出たら、拍子抜けするほど暖かかったので、もしかしたらCまで一気に走っても問題なかったのかもしれない、と思い直したのは内緒ですが……。

 さて、ここから会津若松のPC付近までは、仕事で何度も車で走ったことがある場所です。
 道筋は完全に頭に入っているので、自動車専用道に引き込まれないように注意して走れば、問題ありません。

 途中、睡魔に捕まっていたらしい参加者の方に、「眠いですね~」と声をかけたりしているうちに磐越道の下を潜ります。
 ここからPCまでは、ほんの少しです。
 国道49号沿いに左折したら、もうPCは見えていました。

PC3チェック:22:55

 貯金、増えました(^^;)。
 何で? 苦手な峠越えを挟んでいたのに??

 まあ、大峠の登りが、覚悟していたほど長い登りでなく、下りで足を休められる区間が意外に多かったことと、峠を除けは下りか平坦の区間が多かったこと。
 さらには、このあたりの地理が頭に入っていて、いちいちGPSなどでルート確認することもなく突き進んで来られたことなどが、総合的に良い方向に転んだのでしょう。

 さあ、残る距離は約60km。
 猪苗代までは長いダラダラ登りを覚悟ですが、その先は平坦基調から郡山へと一気に下る道です。

 時間内完走はほぼ間違いないでしょうから、あとは睡魔到来がいつになるのか……。
 前日の夜は、十分な睡眠時間を取っていることと、ゴール時間(朝5時がゴールクローズ)から、400を走るくらいの感覚で走る気持ちで走っていたこともあり、一気に走れそうな気もしますが、最後の郡山までの下りが少々心配です。

 下りであまり体を動かさないと、睡魔がじわ~っと忍び込んでくることがありますからね……。

 まあとりあえず、この先は49号沿いを真っ直ぐなので、ミスコースの心配は、ほぼありません。
 最後の区間、ヘマをやらかさないように注意しながら進むことにしましょう。

5.猪苗代から郡山を目指して
 PC3に到着した時点では、大峠の麓で一旦、コンビニに立ち寄っていたためか、それほど空腹を感じていませんでした。
 とはいえ、これから先、猪苗代湖まで登り上げて、郡山に下る、というコースを考えると、ここで無補給はちょっと危険です。

 なので、ここではプリンをかき込んでおくことにして、生クリーム多めの、ちょっと高級感のある商品と、ハロウィンマーク付きの「かぼちゃのプリン」を選んで補給することにしました。

 高級感のある方は、するっと喉を通って行ったのですが……かぼちゃのプリンを口に頬張ると、なぜか急にくしゃみが連発して出てきます。
 最初は、埃か何かを吸い込んだのかと思いましたが、その後、もう一度かぼちゃのプリンを口に入れたら、また急にくしゃみが……。

 2, 3回、それを繰り返したら、さすがにこれは、プリンに含まれている何かによって、アレルギーでも誘発されていることを疑い始めました。
 まだカップの中には半分ほど、かぼちゃのプリンが残っていましたが、CH1200でアトピーが酷くなり、苦しい思いをしたことを思い出し、この後に何か問題が起きたらまずいだろうと考えて補給を中断。

 別途、買ってあったドリップコーヒーに、砂糖とミルクを大量に溶かし込んで、代わりの補給としました。

 ……砂糖とクリームを普通ではない量、投入され、見た目にほとんど白くなったコーヒーを見て、周囲からは「最初からカフェラテで良かったのでは?」と突っ込まれまくったのは内緒です。

 さて、補給を終えたらPC3を出発し、猪苗代町方向へと進路をとります。
 会津若松の市街地の国道49号は、片側2車線の4車線道路となっており、日が変わりそうな時間帯とはいえ、さすがにそこそこの交通量がありましたが、少し郊外に出て、車線が減少するあたりからは急に交通量が少なくなり、郊外のバイパスの雰囲気が強い道筋に変化してきました。

 郊外のバイパス線形の道路、ということは……高所に登り上げる時は、急激な勾配変化はないものの、いつまでもダラダラと長い距離を登って行く道に変化する、という事でもあります。
 米沢側の大峠への登りとは異なり、平坦や下りに転じるような区間はなく、ひたすらに、同じ斜度での登りが続いている感じです。

 なんというか、CH1200で走った、北海道の野塚峠や狩勝峠を思い出させるような道で、どうにもトラウマが発動しそう(^^;)。
 まあ、「雨が降っていない」ので、あの時よりも条件はずっと良いのですけれどね。
 気温的には、似たようなものでしたが……(いや、狩勝峠はもっと寒かったな ^^;)。

 それにしてもこの登り、事前のコース予習(@ルートラボ)では、この登りはPC3から国道49号沿いに、強清水交差点までの約13kmだと考えていましたが……。
 実際に走ってみたら、強清水あたりで確かに勾配は緩み、登坂車線はなくなったものの、上り坂自体はその先にある会津レクリエーション公園付近まで、じわ〜っと嫌らしい斜度で続いていました。

 そこから猪苗代湖に向けては、待ち望んだ下り基調に転じましたが……大峠のような峠下りほど、はっきりとした下り勾配ではなく、だら〜っと平坦に近い下りが続いたので、どうにも爽快感に欠けるというか……。

 コース終盤で疲労が出てくる頃でもあり、結構、きつい区間でしたね(^^;)。
 憂さ晴らしに、ひゃっはーっ!と豪快に下っていたら、もう少し印象も変わったかもしれませんが、ここの登り区間では結局、2倍近い距離があったはずの大峠よりきつく感じて、何度も途中で中休みを入れてしまいました……。

 猪苗代湖周辺の平坦区間の途中で、少々疲労を感じたので、この先の野口英世記念館付近で、例によって自販機休憩を入れました。
 いい加減、コーラも飲み飽きてきましたが、果汁飲料はどうにも喉や胃に刺さるような酸味が感じられるようになっていたので、フルーツフレーバーの炭酸飲料(ファンタなど)に切り替えて、カロリー摂取だけは欠かさないようにします。

 この辺りで時間は24日の1時を回っており、夜気もかなり冷たく感じられるようになってきました。
 同じくらいの時期に開催された会津200では、猪苗代町でのゴール待機が寒くて大変だったことなど、色々なことを思い出してしまいます。

 と、前を走る参加者の前方が、明るい光の点滅になったり、暗くなったり、ライトが妙な挙動をしていることに気づきます。
 近づいてみると、ランドヌール宮城スタッフのTさんだったので、電池交換後、モード変更などをやっていたのかと思ったのですが……。

 「メインライトが、走行振動で勝手にモードが変わるようになってしまった」という、ちょっと困った状態になっているとの事でした。
 予備にVOLT 700を携帯していたものの、あくまでも予備として運用していたので、ここに来るまでの間にバッテリーが消耗してしまい、心もとない状態になっているとの事でした。

 幸い、私はこの日、VOLT 700を2本付けで運用しており、まだフレッシュなVOLT 700用の予備バッテリーがあったのと、残距離から残りの時間を逆算して、電池は最後まで持ちそうだと当たりをつけられたので、それを提供。
 Tさんの前方視界はこれで回復したようで、ゴールまで走れそうです。少し様子を見ながら進む、との事でしたので、少し先行させていただくことにして郡山を目指します。

 コースは猪苗代湖の東岸、湖のすぐそばを道路が通る区間に至りました。
 ここで横目で湖を見てみると……月光が湖面に反射して、対岸の形がわかるくらいに光っています。
 この時間帯にここを走っていたからこそ見られたであろう、とても幻想的な風景でした。


18092323.jpg
湖面反射を狙ってみたが、
コンパクトデジカメで、
手持ちで、ブルベ中の撮影では、
さすがに限界があった……。


 ううむ、ここでは三脚と一眼レフ(または高感度に強いミラーレス)と、ゆっくり撮影する時間が欲しかったですね(^^;)。
 記憶というメモリ領域には、しっかりと風景を焼き付けたからよしとしましょう。

 猪苗代湖を離れ、中山峠に向かう区間で、ずっと先を走っていると思っていた、ワカボンさん、ユメさんが後方から現れ、「お疲れ様で〜す」と軽快に追い越して行きました。

 あれ? どこかで休憩されていたのかな?
 それにしても、終盤なのに随分軽快なペースを維持していらっしゃいます。
 体調が少々心配だったので、22日の雨ブルベはDNSだったらしいのですが、なんだかとてもお元気な姿に見えました(^^;)。

 さて、最後に中山峠を越えると、あとは郡山市街地まで下るだけですが……「峠」という言葉から、最後の最後にちょっとした登りが待っていると覚悟していたのですが、坂を登ったのは跨線橋で鉄道を渡った時くらいで、あまりにもあっさりと、峠のトンネルに至ってしまいました。


18092324.jpg
峠のトンネルこと、
中山トンネルに到達。


 ここを車で通る時は、大体磐越道経由だったので、49号が並走していることは一応、地図記載程度の記憶はあったものの、地形まで細かくは把握していませんでした。
 まあ、楽ができるならいいや、と、トンネルを抜けて、郡山への長い下りを走っていくことにします。

 当初は最後の下りで、睡魔に襲われたりしないか、と恐れていましたが……。

 そんな心配は杞憂でした。

 寒くて、それどころじゃなかったし!

 いや〜、ひどい目にあいましたね(^^;)。
 体の震えがハンドルに伝わって、進行方向の変な左右ブレが出ないように、必死で踏ん張ったり、深夜でどうせ誰も周囲にいないことを良いことに、「寒いだろ、いい加減にしろーっ!(怒)」と叫んだり、睡魔が忍び込む余地なんて、どこにもなかったですわ(^^;)(^^;)(^^;)。

 平坦区間に入って、最初に左側に見つけたコンビニに飛び込み、ホットのほうじ茶を飲んで、体温を回復させます。
 口の中まで冷え切っていたらしく、普通のホットドリンク程度の温かさなのに、熱湯のように熱く感じたのが、意外にきつかった……。

 さて、コースに復帰したら、先ほど、ライトの電源トラブルで減速していたTさんが、今度はテールランプのトラブルで止まっていらっしゃいました。
 同じCATEYE製品で、台座が共通だったので、私のフレームに2灯装着してあったOmni 5を1灯、移植して解決し、先に進むことにします。

 ちなみにこの日のTさんの装備ですが、雨交じりの1,000kmを完走した時の装備をそのまま使っており、最初から何らかのトラブルを抱えていたわけではありません。
 ただ、初日は涼しい雨の日、翌日は熱中症が心配なレベルの暑い晴天、と、めまぐるしい気候変化の中で浸水か内部結露が発生し、電源系にダメージが生じた可能性がありそうです。

 というか、エンメアッカ乗りのYさんのeTapも、初日の雨の影響か、動作がおかしくなっていたり、今まで雨でも大丈夫だったはずの機材が、この日に限って障害を発生させた、という参加者は、複数、いらっしゃったようです。
 気候が大きく変化する時には、思いもしないトラブルが出ることも想定したほうが良いかもしれませんね。

 私は……初日が終わった後、電装系装備は電池交換ついでに、一晩、蓋を開けて干してあったのが良かったかもしれません。

 さあ、それはさておき、あとは10kmほどの道をゴールへと走るだけです。
 市街地走行中に、しんぽんさんら、宮城ブルベの常連の皆様などが合流し、いつの間にか数人のグループになっていました。
 そのまま、郡山駅方向へと進んで、駅前のコンビニにゴールです。

PC3チェック:02:51

 走行時間、17時間51分。
 郡山駅間、繁華街近くということもあり、そこそこ人通りがあったので、チェックのための買い物は交代で行ったのですが、まあ、その程度は誤差と考えても、とても「いつも通り」の時間でした。

 途中、パンクが原因?で車体が重く感じられて進まないとか、リムハイトとチューブのバルブ長が合わずに修理に手こずった、なんて事があった割には、さほどギリギリ感がないゴールでしたね(^^;)。

 今回のコースは、登り、下り、平坦、が結構、はっきりしていたのと、やはり宮城時代に何度も走って、コースの雰囲気がわかっている場所が多かったので、力の配分や到達時間の想定が立てやすかったのが、コース攻略上、大きくプラスに働いたと思われます。
 パンク修理から復帰したばかりの、月山湖から寒河江に下っていくあたりでは、時間的に無理ならDNF、なんて考えもちらっと頭をよぎったのですが、その後、次のPCのクローズまでは余裕がありすぎるくらいある、とわかってからは、ゴールすることしか考えませんでしたし。

 何はともあれ、2015年以降、まともに走った300kmはこれが初めてという、なかなか微妙な結果でもありました(^^;)。
 2016年から、宮城では200と300が同日開催になってしまい、私はスタッフの人数配分から、200の実走に入る事が多かったですからね……(SR獲得のため、400を2回走ったりしたし)。

 まあとにかく、完走で終われたなら良かった。

6.で、これで終わりという訳ではなく
 ゴールのチェックは終わりましたが、ゴール受付はまだ終わっていません。

 ゴール受付は、郡山駅の反対側、ゴールが西口に対して、JRを挟んで郡山駅の北東側にある健康ランドで行うこととされていました。
 ゴールまでの間に合流した数名で固まって向かいましたが……先導の私が駐車場入り口を見落として、右往左往するという醜態をさらしてしまいましてね(^^;)。

 まあ、結果的に無事にゴールチェックは受けられました。
 スタッフのマヤさんには、深夜、というより、ほとんど早朝に近い時間まで待機していただいて、本当にありがたかったです。

 その後、健康ランドには仮眠込みのプランで滞在することにして、まずは汗と泥と砂と、何が何だかわらかないヌルヌルした何かで汚れた体を風呂できれいにして、さっぱりしました。
 その後、私的お約束で、マッサージチェアでグリグリ全身を痛めつけてから、フリーのマットスペースに横になったら……次に気づいた時には、外は明るくなっていました。

 9時まで滞在できるプランだったので、しんぽんさん、オーディナリーのKさんらと、かなりギリギリの時間まで、コース上でのあれこれや、ブルベ装備などについて話したりして過ごしました。
 Kさんの装備は、ロードとはまたちがうアプローチで揃えられているので、いつもながら、興味深い内容でした。今後、自分の装備を考える上でも、参考になりそうです。

 その後、私は荷物が多かった(事前郵送分なども含めると、バッグひとつに収まらなかった)ので、押し歩きで郡山駅前に向かうことにして、皆様とはお別れでした。

 駅前のコンビニで不要物を発送したら、あとはもう、新幹線で爆睡。
 自宅最寄り路線に乗り換えて爆睡、で、その日の昼下がりには自宅に無事到着し、今回のブルベは終了でした。


 今回は、弾丸日程で現地入りし、200と300を連日で走るという、ある意味、無茶な日程になっていましたが(^^;)、宮城時代からの、沢山の知り合いの皆様に囲まれて、「里帰り」感のある、個人的に物凄く楽しい2日間を過ごしました。

 当初は、連日走行、しかも2日目は月山六十里越と大峠越えがある、というコースに、300の方は、明け方、ギリギリにゴールになるのではないか、と考えていましたが、実際に走ってみると、やはりコースの雰囲気を「知っている」事が、大きなプラスに働いたように思われます。

 それに、東北の実りの季節は、黄色く染まった稲穂が風に揺れる、その風景がとても綺麗でした。
 やはり、私はブルベの経験値の多くを東北で積んだので、東北の道を走るのがとても楽しく感じましたね。

 まあ、今では東京の道を走るのにも慣れてきたので、来年からはこちらのブルベも、もっと積極的に楽しんでいこうと考えていますけれど。

 とにかく、AJ神奈川の皆様、酒田ステーションホテルの皆様に、東北の自転車仲間の皆様、そして、遠くから遠征で参加していたランドヌール/ランドヌーズの皆様、本当にありがとうございました。

 さて、私の次回のブルベは、五街道の一つ、東海道を舞台にしたブルベになります。
 今年最後のブルベにして、SRがかかったコース。

 大阪、京都、名古屋などの大都市を越え、長すぎるとも言われる静岡を横断し、天下の険こと箱根を超えて、首都圏の信号峠の中に突っ込んでいくという、関西〜中京〜東海から首都圏までの、多彩な表情を見られる600km。

 どんなドタバタ珍道中になるのか、楽しみにしています!
 (普通に走れっ! というツッコミが多数来た気がする ^^:)

関連記事
コメント
コメントの投稿
【Font & Icon】
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2018年1月に、東北勤務から再び東京に転勤となりました。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

Twitterでつぶやき中
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
月別アーカイブ
最近のトラックバック
ブログ内検索
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
雨雲レーダー
リンク