日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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【実走編2】EAST END OF THE WORLD 2016年BRM715北海道1200

 この週末は、何だか涼しくて、エアコンなしで過ごせました。

 いや〜、今週末がブルベだったら、熱中症の心配もなく、快適に走れたでしょうね・・・。
 まあ、私は、さすがに1,200kmを走った後だと、そんなにすぐに、自転車に乗りたい欲が出る事はないのですが(^^;)。

 その前に、尻にできた粉瘤が収まってくれないと、痛くてサドルに着座するのもきつい状況だと思いますがね・・・。
 (一応、皮膚科にかかった所、抗生剤の経口投与と、抗炎症剤を塗る事となりましたが・・・まあ、おかげで、少ししぼんできたかな?)

 では本題です。
 北海道1200レポートの実走編、その2をお送りします。
 PC1までは、途中でバースト気味のパンクがあったものの、驚くほどの貯金を貯める事ができるほど、順調なペースで駆け抜けてきました。

 しかし、PC1到着段階で、危険なレベルの猛暑が感じられたため、この先の道は結構、我慢の道になりそうな、そんな気配が漂っていました。

 そして、この先に待つのは、コース中の最高標高地点となる北見峠。
 北海道の道路は、凍結時の対策として、緩やかな勾配に保たれている事から、本州以南の峠と比べると、同じ標高に登る道のりが非常に長くなるという特徴があるため、難易度をどれくらいに見積もれば良いのか、普段のカンがあまりあてになりません。

 さあ、この先も、順調なペースを維持したまま走れるのでしょうか・・・。

 興味のある皆様は、以下のRead moreをクリックしてください。

1.炎天下の道へ

16071534.jpg
PC1の南に発生した彩雲。
吉兆となってくれれば良いが・・・。


 PC1に到着したのは、ちょうど参加者が到着するボリュームゾーンだったようで、物凄く沢山の参加者が、少ない日陰に入ろうと体を寄せ合っていました。
 手前のセイコーマートなどで、PCでの補給並みの食事をしている皆様がいたのは、この状況を見越してのことでしょう。

 とりあえず、補給として冷やしうどんとバナナ、ドリンク類と、カップ入りのロックアイスを購入して、この先の炎天下の道に備えます。

 というか、現時点で路上の体感温度が物凄く暑く、本当にここは北海道か、という愚痴が、参加者の間に飛び交っているような状況です。
 ああ、やはり私が参加するブルベは、灼熱地獄になるんだな・・・(^^;)。

 ちなみに、この日の翌日に開催された、地元宮城の600kmは、さほど気温も高くならず、私の不在を喜んだ人もいたとか何とか・・・。
 ・・・次回、8月20日の開催を、心から楽しみにしていただきましょうか(^“^;)。

 さて、そんな事はさておき、補給を終わらせ、ボトルにドリンクを補充したら、コースへと復帰します。
 どうやら、ちゃりけんさんは一足早く出発した様子だったので、私とSさんは同時にコース上に復帰しました。


16071535.jpg
正午が近くなり、
太陽はほぼ真上から照りつける。
東進する道の上に、
日影はほとんどない。


 しばらく走っていくと、前方にぜっとさんとBongoさんのたまがわコンビがいらっしゃったので、しばらく宮城・たまがわ混合グループで走行します。
 このあと、たまがわチームとは、何となく前後して走っていたことから、時にパックを組み、PCでは互いに励まし合ったりして進みました。
 こんな風に、遠征参加者同士の交流がはかれるのも、RMの魅力だったりします。

 その後、ちゃりけんさんを吸収し、湯内トンネルへと続く長い坂を登ることになりますが・・・。


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やはり北海道の峠は、
本州の坂とは全然違う。


 登りを不得意としているSさんが少々遅れ気味になるとともに、いつもならば私より軽快に登っていくはずのちゃりけんさんも、少々コンディションが悪いのか、遅れ気味になっています。
 私は冬季は固定ローラーに乗っていることから、一定の負荷がかかり続ける条件にはそこそこ強いらしく、北海道の峠では、それなりの速度を維持したまま登っていくことができました。
 これはちょっと、嬉しい誤算でした。

 結果、このパックの中ではなぜか私が最も登坂耐性がある形になってしまい、ぐいぐいと登っていく形になってしまいました。
 結果、秋の磐梯吾妻クラシックへの参加を云々されていた気がしなくも・・・(^^;)。


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湯内トンネルが見えてきた。
炎天下のダラダラ登りで
体がとにかく暑いので、
早くあの中に飛び込みたい。

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そして、トンネルに飛び込んだ。


 無事にトンネルに辿り着き、後続は徐々に追いつくはずだから、と考えて、先にトンネルに入ります。
 そこそこ長いトンネルなので、冷気がすぐに身体を包み込み、涼しくなって・・・涼しく・・・。

 寒いっ!

 ぐおおおお、ちょっと待て!
 延長がkmの単位に届くトンネルだと、中は冷蔵庫になるのかよ!

 先程までの余裕は何処へやら、出口はまだか、と、震えながら進むことになりました。
 やがて前方に白い光が見えてきた時には、どれだけ安堵したか・・・。

 まあ、どうせ炎天下に放り込まれるのですが・・・。


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旭川市街地へ向けて、
一気に下る。


 下りの途中でちゃりけんさん、Sさんと合流して、旭川市街地を目指します。
 札幌を出るあたりで渡った石狩川を近文大橋で渡って、旭川市街地へと突入です。


16071540.jpg
旭川は大都市だった。
自動車の交通量も多く、
日差しとエアコン排熱で、
物凄く暑い。


 旭川市街地に入ると、強烈な暑さに包まれました。
 本州の炎天下の道と全く変わりません。

 アスファルトからの反射が、すぐ近くを通る車からのエアコン排熱が、全身を焼くように、じわじわと迫ってきます。

 北海道の夏って、いつもここまで暑いの?
 この時間帯、あちこちに避難しているランドヌール/ランドヌーズからは、「私の知っている北海道じゃない!」という悲鳴が多数、上がっていたのですが・・・。

 本当は、この先に待っている北見峠までの中間地点である、PC1から77km地点のコンビニを休憩地点にしよう、と言っていたのですが、この暑さで強行するのは少々危険でしょう。
 コースが国道40号に折れた直後に見えたセイコーマート横の日影に緊急避難で飛び込み、水分や冷たいものを補給することにします。

 とにかく暑さが厳しいので、距離にかかわらず、小刻みに休憩を入れるようにしよう、と方針を変更して前進することにします。


16071555.jpg
比布町に入ったが、
暑さは全く変わらない。
とにかく暑い。


 比布町と愛別町の境界あたりで、コースは国道40号から道道296号、国道39号と、めまぐるしく走行路線を変更します。
 向かい風が続いていたこともあり、途中で先頭交代し、ちゃりけんさから交代して私が先頭に立ちます。

 速度はサイコンの読みで、大体25km/h程度をキープする形で、平坦な道を進んでいきます。


16071541.jpg
少し山が近くなったが、
道路は相変わらず平坦だ。


 3人とも、暑さでダレそうになりながら進んでいると、愛別町に入ったくらいのところで、道路の左側の駐車帯で、カメラを構えたスタッフらしい人の姿が見えます。
 私たちが接近したことに気づき、声援を送っていただけたので、こちらもカメラに向かって、精一杯、元気な姿を見せますが・・・。

 直後、止まっていた車に表示されていた張り紙を見ると。

 「残り1,015km」

 これには思わず、3人揃って、大爆笑してしまいました。

 いや、それ、残りって言ってよい距離じゃないですから!
 とんでもなく、果てしない距離ですから!
 そんなツッコミが思わず飛び出します。

 スタートから、まもなく200kmとか、そちらの方が、直感的にわかりやすかったと思いますが、その、あまりに果てしない「残り」を思って、笑いが止まりません。

 おかげで、先程まで暑さで沈みがちだったパックの雰囲気が、一気に明るくなりました。
 いろいろ突っ込みましたが、本当にありがたい応援でした。

 そうこうしているうちに、当初、休憩地点にしよう、と言っていたコンビニに到着。
 ここで再度、補給を行うことにします。


16071542.jpg
北海道限定、ガラナアイス。
ガラナバーと食べ比べた結果、
私はガラナバーのほうが合うと判明。


 暑さの中で、ドリンク消費が早く、小刻みに休憩を入れないと十分な給水ができません。
 同じように、多くの参加者が我慢の時間を過ごしていました。

 しかし、日本はありがたい。
 それなりの規模の人口密集地があれば、コンビニか、最悪でも自販機がありますから、それなりの補給は出来ます。
 そして、コンビニがあれば、かなり質の高い食事ができますから・・・。

 同じ1,200kmを走るPBPは、私設エイドが出ていなかったら、どうやって対応したらよいかわからない区間も多くありますからね・・・。


16071543.jpg
前進を再開したら、
急に黒い雲が広がり始めた。
これは一雨来るのだろうか?


 上川町に入った直後にパラっと落ちるものがありましたが、ほんの一瞬だけで、それ以上はありませんでした。

 そのうち、北見峠手前の最後のコンビニに到着。
 一度、ガッツリと補給を入れることにして、停車しようとすると・・・。
 皆様、考えることは同じだったようで、このコンビニは、明らかに立ち寄る参加者の数が多く、ほぼ、PC1.5と言ってよい状況になっていました。

 さあ、補給を済ませたら、コース中最高標高地点の北見峠にアタック開始です。

2.霧の北見峠越え
 ほとんどPCと言っても問題ないレベルで、次々参加者が立ち寄っては補給を開始するコンビニ前は、当然ながら蛍光色の反射ベストの集団で埋め尽くされてしまうわけで・・・。
 この状況に興味を持った皆様から、今日は自転車の人をたくさん見かけるけれど、どうしたの?という質問が何度か飛んできます。

 「今日は自転車の人をたくさん見かけるけれど、どうしたの?」
 「札幌を出発して、納沙布岬で折り返して帰って来るサイクリングです」
 「ええ~? それって、何キロになるの?」
 「1,200kmですね」
 「それを1日で?」
 「いや、それはさすがに無理なので、90時間・・・来週の月曜夜までですね」
 「はぁ~、凄いね。とても真似できないわ~。気をつけて下さい」
 「ありがとうございます!」

 多分、これが受け答えのテンプレだったかな?(笑)
 時には、PC以外のコンビニの店員さんや、道の駅のレジの方、レストランや食堂の店長さんなどからも、同じような質問をいただくことがありました。

 まぁ・・・これだけの数の自転車乗りが、反射ベストを着ていれば、嫌でも目立つもんなあ・・・(^^;)。

 さて、一通り補給が終わったら、そそくさと出発です。
 あまりゆっくりしていると、北見峠を越える前に暗くなってしまいます。

 上川町のコンビニを出発したのが、16時ちょうど頃。
 コースに復帰すると、たまがわのぜっとさんとBongoさんが通過したところだったので、すぐに追いついて、再び即席パックを形成しました。

 北見峠の登りは、国道273号に折れてすぐに始まっていますが、例によって急に勾配が増すような感覚はなく、じわりじわりと長い距離をかけて登っていきます。

 その勾配と距離、平均4%で30km。
 うん、緩斜面だからとぶっ飛ばしたら、途中で動けなくなるぞ、これは。


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途中で気づいたのだが、
北見峠は遠軽に抜ける要衝らしく、
鉄道と・・・

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高速道路が国道に並走していた。


 最初は勾配が緩いから、と、パックでローテーション回そう、なんてことを言っていましたが、しばらく進んでいる間に、それぞれの坂耐性の違いでパックはバラバラになってしまいました。
 私も結局、単独登坂です。

 長い長い坂を登っていくと、同じように峠を登っている参加者の姿が前に見えたりもします。
 うち、何人かを追い越し、何人かに追い越されつつ、前に進み続けます。


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国道333号に折れる付近。
巡回中のスタッフカーから
声援を受けた。

16071547.jpg
この辺りから、
周囲にガスがかかり始めた。


 結局、勾配は微妙にきつくなったのか、と思ったら、実は変わっていないような感じで続き、たっぷり1時間以上かけて、最高地点まで登り詰めました。


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峠の駐車場。
以前はドライブインや、
トイレがあったようだが、
今は閉鎖されている。

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北見峠にあった、
中央道路開削
殉難者慰霊の碑。


 慰霊碑の下の方に刻まれていた文面によると、中央道路とは、網走~北見~遠軽~上川~愛別~旭川に至る道路(現在の、国道39~273~333号?)で、明治時代に、道東地区の開拓促進と、ロシアの侵略の脅威に備えるために建設された物であるらしいです。

 ただし、道路建設に充てられた人夫は、網走刑務所に収監されていた囚人で、過酷な労働条件の中、180名以上の死者を出したとのことです。
 工事中に死亡した囚人はその場に仮埋葬されましたが、簡素な塔婆程度しか立てられなかったため、埋葬された場所はことごとくが不明となり、昭和になってから、約60柱の遺骨が回収されたものの、いまだに多くの遺骨が未収用のままなのだとか・・・。

 北海道の開拓時代は、日本が近代化を急いでいた時代でもあり、過酷な自然環境との戦いだけでなく、こうした無理な開発行為による犠牲も大きかったのでしょうね。


16071550.jpg
と、感傷に浸っている場合じゃない。
周囲はガスがかかって、
気温も低くなってきた。


 装備を防風装備に変更して、停車中に追いついてきたちゃりけんさんとともに、峠の下りを開始します。
 ガスが濃くかかった区間では、前照灯を点灯させましたが、これがスノーシェッド内の路面を照らしてくれて、助かりました。
 (今回のコース、郊外部は意外に舗装が荒れている場所が多かった)


16071551.jpg
国道をそのまま延々トレースし、
遠軽を目指して走る。
周囲は日没が近づき、
暗くなり始めた。


 丸瀬布町手前で霧雨に捕まり、道の駅まるせっぷに緊急ピットインしました。ここでホットドリンクを腹に入れて、下りの走行風で冷え切った体を温めます。
 ぜっとさんが追いついてきて、また即席パックを作って出発した時は、すでに周囲は暗くなり始めていました。

 そして、道の駅まるせっぷでも、道の駅の利用客の方との間で、テンプレな会話があったことを、一応、書いておきましょうか(^^;)。
 まあ、付け加えるとしたら、今夜はどこに泊まるのか、と聞かれて、北見あたりで寝る人が多いと思う、というやりとりが追加されていました(笑)。
 また、朝5時に札幌を出れば、この時間(12時間程度)には、自転車でもここまで来れるんだね、と、驚きとも感動ともつかない感情を持っておられる様子でした。

 そのまま国道を進んでいると、SさんとBongoさんが合流し、PC1出発直後と同じメンバーのパックが、図らずもここでまた、出来上がっていました。
 ゆるくローテーションを回し、私が先頭になったタイミングで、PC2まで残り数キロになっていましたので、そのままPC2へと向かいました。

PC2(284.6km):20:09

 155kmを約9時間。
 さすがに暑さで何度も停滞していたのと、北見峠の長すぎる緩斜面の影響を受けました。
 ただし、この段階で、正規時刻で見ても4時間近い貯金を得ました。

 あとは次のPC、北見まで走れば、ドロップバッグと風呂と食事と布団が待っています。
 今日の行動はそこまで、と決めていたので、あとは約70km。

 この日はあとそれだけ頑張れば、終わりの予定でした。

3.ナイトライド第1夜

16071552.jpg
PC2にあった立看板。
道東地区に入ったら、
上の標識が目立つようになった。


 PC2では、カップ麺とカップみそ汁を補給しよう・・・と思いましたが、あまりに大量のサイクリストが押し寄せたたため、お湯が足りなかったようで、味噌汁の分のお湯が足りず、ものすごく濃い味の汁が出来てしまいました(^^;)。
 まあ、その分、水を多く飲んで、リスタートです。

 出発直前、PC1までの区間で、あれだけ前を引いていたビリー隊長が到着しましたが、駐車場に倒れこんで眠っていたのが気になります。
 途中で、水が足りない、と周囲に言っていたらしいので、熱中症などでなければ良いのですが・・・。

 こちらもナイトライドに備えて、インナーを1枚足し、防風効果のあるAJ-PBPベストの上に、夜間用の反射ベストを装着します。
 夜間用の反射ベストは、今回が初投入となるWowow Flandrienです。
 EN1150規格対応のこのベストは、街灯の設置が最小限の北海道の夜間でも、非常によく目立ってくれる事でしょう。
 (ちなみに、昼間には暑さ対策を考慮して、埼玉ベストを装着していた)

 ・・・まあ、反射ベストを昼用と夜用に分けて考えているなんて、私くらいでしょうが・・・(^^;)。


16071553.jpg
遠軽を出発。
金華峠を越えて、
北見へと向かう。


 道東地区に入ったので、夜間の冷え込みが心配される所でしたが、空を見ると一面に灰色の雲がかかり、それを通して月がぼんやりとした輪郭で見えている状態です。
 空に蓋がされているのであれば、放射冷却は起きず、それほど急激な気温の低下は発生しないかもしれません。

 これは素直に嬉しい状況でした。
 最悪、一桁まで気温が落ちた事を考えて、リアバッグはパンパンになる程、装備を詰め込んでありますが、それを使わずに済むなら、それに越した事はありません。

 朝から昼までは、強烈な太陽に焼かれましたが、午後には厚い雲がかかって幾分か涼しくなり、そして今、夜間には空に雲がかかり、急激な冷え込みを抑制している。

 初日に関しては、天候には非常に恵まれたと考えて良いでしょう。
 まだ体がこちらの気候に慣れていない段階で、これだけの好条件を揃えられたら、完走の可能性も高まったのではないか。
 この段階で、そんな事さえ考えてしまったほどでした。

 金華峠への道は、相変わらずの緩勾配の長い坂です。
 既に真っ暗になったそこを走っていると、道路の左右の笹藪から、時折、ガサゴソと動物が走り回る音が聞こえたりもします。

 ・・・というか、一度、かなり大型の動物がいたらしく、バサァッと大きな音がしたのですが・・・パックの他の二人が何も言わなかったので、私も黙っておくことにしました(^^;)。
 (いや、まあ、逃げていく時の音だったし、それなら別に、気にする必要もないかと・・・)

 そして、この峠自体は、北見峠の後ということもあり、それほどの難関には感じなかったのですが・・・。
 単調な坂の登り、そして下り、ということで、ちゃりけんさんと私はそれぞれ、睡魔に取り付かれ始めたので、下りの途中のチェーン脱着場で、登りで少々遅れ気味になっていたSさんを待つ、という名目で、眠気覚しを投入します。

 3人が合流してからは、できるだけ声を掛け合うようにして前進を続けますが・・・。
 留辺蘂の市街地に出たところで、Sさんから、フロントがアウターに入らなくなった、という話が出ました。
 すぐ先にあったコンビニにストップして、調整をすることにすると・・・。


16071554.jpg
少しいじったら、
左のクランクが外れた。


 その場にいた3人全員が一瞬、凍りついたあと、「は?」とハモってしまったくらい、意外な状況でした。
 そういえば、PC2の段階で、クランクキャップを落としてしまった、と言っておられましたが・・・それが、まさかこんな事になるとは・・・。

 この時の状況を、後に冷静な頭で分析した結果、左クランクの固定ピンなどがトラブルで効いておらず、クランクセット全体が中心線から右側にずれてしまい、チェーンがアウターに入らなくなった。
 そして、噛み代が短くなった左クランクが脱落してしまった、という事だったらしいです。

 しかし、このままで走る事は出来ませんので、とりあえず、応急処置として、左クランクを増し締めして再スタートを切りますが・・・。

 数百メートル走ったところで金属音が響き、クランクが脱落した事がわかりました。
 急停車してクランクを回収。
 Sさんはその先のコンビニでもう一度、復帰できないか試してみる、との事で、私とちゃりけんさんには先行して北見のPCに向かう事となりました。

 場合によっては、北見のPCで何か解決策が見つかれば、それを持って戻る事も考えていましたが・・・。

 その先、北見市街地に入るまでが私の睡魔のピークでした。
 油断すると意識が持っていかれそうなので、フロントバッグを漁って、味の強い塩飴などを舐めて、なんとか意識を繋いで前進を続けます。

 北見市街地に入ってからは、お互いにコースの行き先を確認しあったりして、声をかけながら進んだからか、それほど睡魔の影響は出ませんでしたが、とにかく早くPCに到着できるように、先を急ぎます。

 北見市街地を抜ければ、PCである北見市自然休養村まではすぐそこの距離なのですが・・・。
 例によって、緩い斜度の坂が延々続くため、どうにもメリハリがないというか、調子が崩されるというか・・・。

 やがて、右手の樹林の木々の間から、明るい光をつけた何かが高速で移動してくるのが見え、その光が数百メートル先で進行中の道路に合流し、赤いテールランプの光を残して去っていくのが見えます。

 「あそこを右折です」
 「よ~し、やっと着いたな~」

 そして、自然休養村内の、妙に急勾配の坂を上り詰めた所が、PC3でした。

PC3(351.4km):00:10

 正規の時間でも、貯金は4時間以上。
 ペースとしては悪くありません。

 とりあえず、チェック受付後、仮眠所を使う旨を申し出て、私はなんとか布団の部屋を割り当てられましたが、ちゃりけんさんはマット敷きの広間になったそうで・・・。

 その後、Sさんのトラブルの件を待機していたスタッフに相談してみましたが、クランク周り、それも、トリプルクランクとなると、さすがにこのPCにある物だけでは対応できないとの事でした。
 まだ、SさんからDNFなどの連絡は入っていない様子なので、何とかしたい所ですが、さすがに無理な状況でした。

 ちゃりけんさんとは、一旦休む事にして、ドロップバッグから着替えなどを取り出し、風呂に向かおうとしたら・・・なんと、Sさんが無事到着。

 「右クランクを何度か蹴っ飛ばしたら、正しい位置に入った」

 という事で、左クランクを無理やり装着して走ってきたとの事です。
 何とも、不屈の精神・・・。

 とりあえず、クランクは詳しい方に見ていただいた所、今の状態で増し締めして走るしかない、との事でした。
 ちなみに、クランクキャップなどはなくても構わない、という事で、案外、ザルな構造なんだな、と、妙に感心してしまったり・・・。

 とりあえず、一安心です。
 その後は風呂に入って、新しいウェア一式に着替え、豚汁をはじめとした食事をいただいたのち、仮眠に入りました。

 仮眠室に入ったのは、1:00頃。
 先着していた方のいびきが、かなり良い感じで響いていたので、頭の方向を180度逆にして、なるべく遠くに置いて寝る事にしました。

 4時出発、という申し合わせだったので、寝られる時間は2~3時間程度でしょうか。
 でも、それだけ寝られれば、最も長いノンレム睡眠の周期を経る事ができますから、十分な休養になるでしょう。

 そう考えて、見事なNoiseが響く中、頭まで布団に潜り込み、早く寝よう、と目を閉じたのでした。


(続く)



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プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2011年7月に東京から仙台に移住。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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