日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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スタッフ活動裏話:BRM822宮城400km羽前陸前周回 コース試走結果 前編

 以前ご紹介した、ランドヌール宮城のジャージが完成しました!

 既に、スタッフ(特にフランス遠征参加者)への先行配布分は手元に届いており、思った以上に奇麗な発色に、大満足している所です。
 実物のお披露目は、恐らく、BRM822羽前陸前周回400の本番になると思われますので、皆様、お楽しみに!

 また、一般の皆様への有償頒布も考えています。
 公式サイトなどでお知らせが出ますので、もう少々、お待ちください。

 では本題です。
 さて、8月22日に開催される、BRM822宮城400km羽前陸前周回ですが・・・。
 この、本番開催日に限って、ランドヌール宮城スタッフの半数以上がフランス遠征中という間の悪さ・・・。

 そして、このコースは私が発案し、色々修正を重ねて開催までこぎ着けたのですが、実は、コース作成者たる私がまだ、完走できていないという・・・。
 (昨年夏、開催前に難易度をはかるための試走を行っているのだが、台風接近中という微妙な天候の中、途中の青沢峠の入口で、前が見えないくらいの大雨に捕まり、DNFした苦い思い出がある・・・)

 しばらく、自分で引いたコースを完走できないスタッフ、という、とても微妙な立場にいましたが(^^;)、今回、晴れて認定外(認定試走となる期間外、という意味。制限時間は満足している)ですが、試走に成功しましたので、その状況をレポートしましょう。

 とはいえ、既に公式サイトに攻略情報なども踏まえたレポートを上げているので、こちらはどちらかと言えば、走行中の私の感想的な物を中心にまとめます。
 まあ、簡単にこのコースの概要を語ると、以下のようになるでしょう。

 『六十里越街道は導入にすぎない。残る370kmの対処を忘れるな!』

 コースプロファイルを見た皆様の多くが、序盤にある1,000m級の峠、六十里越街道(最高地点はスタートから40km付近)を恐れているように思いますが、そこは思ったほどの難関ではありません。
 それより、その先、370kmも続く道筋の方が、地形、気候、時間帯でコロコロと条件が変わるコースですので、そちらの対処をしっかり考えないといけないのが実態です。

 しかし、コース作成者が言うのもなんですが、このコース、走っていて、非常に楽しいコースだと思います。
 また、同じ宮城開催の鳥海高原400と比較して、攻略し易いコースであるとも思います。

 宮城ブルベにおいては、初めての400に挑戦する皆様の、登竜門的な位置付けになってくれたらなあ・・・という感想を持ちました。

 そんなコースの完走に、構想段階から数えて、足掛け3年もかけてしまった奴の実相レポートに興味のある方は、以下のRead moreをクリックして下さい。


1.さらりと仕込まれていた、えげつないトラップ
 え~と、このコースには、コース作成者本人も意識していませんでしたが、実は、さらりと恐ろしいトラップが仕込まれていました(^^;)。
 基準として、同じランドヌール宮城開催の400kmである、鳥海高原コースと比較してみます。

 鳥海高原400のコースは、中盤で通過する鳥海ブルーライン(標高1,000m以上)に続いて、いちいち標高一桁メートルまで下ってから、鳥海高原(標高500m前後)へと登り上げる、厳しいコース設定で知られています。
 このコースを時間いっぱい使って完走することを考えた、基準完走速度を算出してみると・・・。

 鳥海高原コース総距離:405.3km÷27時間=15.01 (km/h)

 という訳で、ブルベで標準的と言われる、15km/h程度を維持していれば、理論上は完走が可能です。
 (その理論の実践が、恐ろしく難しいコースなんだけどね・・・)

 では今回のコースは、というと・・・。

 羽前陸前周回コース総距離:410.7km÷27時間=15.21 (km/h)

 という訳で、コース全域にわたって、鳥海高原コースよりも0.2 km/hの増速が求められます(爆)。

 距離に直せば、たったの200mの差じゃないか、と思われた方も多いと思いますが、これを27時間とか考えたら、どれだけ恐ろしい事になるか・・・。
 30km/hで走行中の場合、1秒間の移動距離が8.3m/secですから、200m進むには24~25秒が必要になるのです。
 一時間の間に、25秒の時間短縮×27回とか、ブルベをやっている皆様であれば、結構キツい話だとお分かり頂けますよね・・・(積もり積もって、ゴールまでには11分以上の時間短縮が求められるので、目安として、休憩を一回、抜く必要がある)。

 幸いにして、このコースは獲得標高が3,800m強と、鳥海高原コースより約1,000m低いので、いかに平野部を高アベレージで走り、休憩を効率的にするか、がポイントになってきます。

 ・・・ま、試走を終えた今の感覚では、「そんなこと、いちいち気にすんな!」が私からのアドバイスですが(←おいこら)。

2.コース試走時のあれこれ
 さて、随分前置きが長くなりましたが、ここから先がレポートの本題です。
 といっても、攻略情報というよりも、実際の試走中に私がこのコースについて感じた色々な感想(泣き言ともいう)がメインです。

 攻略情報については、既に簡単なレポートをランドヌール宮城公式サイトに上げていますので、そちらをご覧下さい。
 (まぁ、つまり、こちらのブログの存在を知らない皆様が、情報量的に著しく不利になるような事態を避けるため、ある程度、情報量バランスを考えて作っているという事です。発信情報はなるべく平等に届くような形が良いでしょうからね・・・)

スタート~PC1 六十里越街道区間
 試走を行ったのは、7/25~26日にかけてでした。
 本来、ブルベのスタッフによる認定試走(コース完走の認定も兼ねた試走)は、開催日の2週間前からという形なので、試走時期としてはかなり変な時期だったりします(完走しても認定にならない)。

 まあ、何でこんな中途半端な時期に試走したかと言うと、これはその前の週に行われたフラット栗駒石巻600が、仕事の都合で計画的撤退で終わっていた悔しさから、「それなら、DNFしか記録していない羽前陸前周回を、ちゃんと走り切ってやろうじゃないか!」という悔しさ紛れの反動が出ていたのが、一番大きな理由です(^^;)。
 PBPを前に、今の体でどこまで走れるか。また、長距離ツーリングに体を順化させる事も考えての走行でした。

 7/24日夜、翌日は雨という天気予報に、一抹の不安を感じながら、レンタカーに色々な物を詰め込んで、寒河江の最上川ふるさと公園に到着しました。
 到着時刻は、23:30頃。池月だと、毎回、到着時刻が何だかんだで0時を回る事を考えると、寒河江の方が近いなあ・・・。

 そのまま、駐車場で車内仮眠し、かなりの熟睡感とともにAM5:00に起床。
 ブルベ前にこれだけぐっすり寝られたのは、この後のライドを考えると、非常に良い状況だといえるでしょう。

 しかし、悪い事もあるもので・・・。
 朝5時の段階では、寒河江市は土砂降りの雨でした。

 ・・・う~ん、さて、これはどうしたものか・・・。
 一応、あまりに天候が悪い場合は、自動車での走行による確認に切り替える事にしていましたが・・・しかし、それではPBPに向けた調整が・・・。

 うだうだ考えながら自転車装備に着替え、車体の準備を終わらせると、スタートを予定していた朝6時には、雨が上がってしまいました。
 Xバンドレーダーを見ても、山形、宮城は雨雲圏を抜けており、すぐにまた雨が来る事もなさそうです。

 まるで、何かが「行け」と背中を押しているかのようなタイミングです。
 ならば・・・行くか。

 そう考えて後輪にドロヨケを装着し、車を止めていた第二駐車場を出発。
 スタート地点になる第一駐車場まで移動し、6:12分に本試走を開始しました。


15072601.jpg
これがスタート時刻の記録。
なお、時間計測自体は、
6;00から始めている。


 最上川ふるさと公園をスタートして、月山方面へと向かいます。


15072602.jpg
最初は緩やかな斜面を登って行く。
六十里越街道は、
正面の雲の中。


 最初に、いきなり1,000m級の峠(六十里越街道)を越えます。

 この展開は、先月のフラット栗駒石巻600と同じじゃないか。
 誰だよ、鳥海高原400より楽だと言った奴は、とか考えた皆様は、22日の夜、仙台空港で待ち構えて頂ければ・・・(時間的に無理か ^^;)。

 まあ、はっきり言って、楽に走れる400kmのブルベなんて、ないんですよ!!(開き直り)

 とはいえ、フラット栗駒石巻では、数百メートル級の峠をいくつか越えて、やっと1,000m級の山に至りましたが、今回は最高地点まで一度に登るため、難易度としては前回ほど苦しまないでしょう。

 スタートから月山湖までは、ブルベコースには良くある、小さなアップダウンを繰り返しながら高度を稼いでいく道です。
 まあ、ここは普通にブルベを走っている皆様であれば、特に問題ないでしょう。

 この、序盤の区間で走る六十里越街道は、歴史的な街道沿いであり、月山周辺は、古来、交通の難所として知られている場所です。


15072603.jpg
この標識を、必ず右折。
直進は自動車専用道だ。

なお、自動車専用道は、
初夏、紅葉期のドライブが最高!


 月山湖から、道路は直進方向と右折方向に分岐します。
 直進方向は自動車専用道なので、ここで必ず右折してください。

 右折すると、いきなり九十九折りの道が始まり、尾根筋へと取りつきます。


15072604.jpg
九十九折りを上から見る。
誰だよ、こんなコース引いたの(^^;)。


 尾根筋までは、それほど急勾配ではありませんが、尾根に取りついた途端、急勾配の道が始まります。


15072605.jpg
いきなり、最高斜度が出る。

15072606.jpg
が、すぐに勾配は緩くなる。


 緩くなってねえ!というツッコミが大量に来た気がしますが、スルーして話を進めます(^^;)。
 月山湖からの登り区間は、まともに尾根筋を通って行きますので、全体的に斜度は急で、しかもそれが長く続きます。
 スポーツ公園内を延々、急勾配で登る道を走っていると、ああ、確かにここで合宿したら、移動だけで足腰が鍛え上がるよな、と納得させられる場面もあったり・・・。

 この登りは、五色沼のすぐ近くにある、月山志津温泉街まで、時折、緩勾配の区間を交えつつ、続きます。
 なお、月山志津温泉街の入口には、道路の脇に、旧街道の石畳が残っている場所があったりしますので、興味のある皆様は、休憩がてら、足をとめて見てみるのも良いでしょう。

 道路の勾配は、五色沼の先、冬季閉鎖区間に達すると、それほど急勾配ではなくなります。
 その先は、所々に短い急勾配の登りが現れるものの、全体的な斜度の変化は緩やかとなり、今までインナーギアで登ってきた皆様も、時々、アウターに戻して走れる区間も増えてくると思われます。
 (コースの標高差グラフに、テーブル状に平坦に見える区間がそれ)


15072607.jpg
ただし、この道にはガードレールがない。

15072608.jpg
カーブの外側にもガードレールは無い。
これが普通なので、
スピードの出し過ぎには、
特に注意が必要。

15072609.jpg
上画像のカーブの所で、
崖下を覗き込んで見る。

月山道路(有料道路)が、
遙かな下に見える。
そして、そこに至るまで落下防止柵は無い。


 道路から落ちたら確実に死ぬ、という場所が、あちこちに普通にあることに気をつければ、この道は走っているうちに、段々、楽しい、という気分が盛り上がってきてしまうような道でした。
 ここをコースに組み込んで正解だった、と、強く思えた瞬間でもありますね。

 しかし、一人旅中に転落したら、多分、誰にも気付いてもらえないでしょうし、転落即死な場所があまりに普通にそこにあります。
 楽しいからと言って、特に下り坂でのスピードの出し過ぎには注意が必要です。


15072610.jpg
ついでに、こういう形で、
路面にクラックが発生している場所もある。

15072611.jpg
試してみたら、
タイヤがすっぽりはまった。
(23Cのタイヤ)

15072612.jpg
また、時々ダートも出てくる。
砂利や砂が強く締まっており、
ロードで高速で突っ込んでも、
不安は少なかった。
(急ハンドルはやめた方がいい)


 スタートから41km付近で、路面に管理区分境界の印らしい「朝日町」のペイントがありますが、ここが六十里越街道区間の最高点です。
 その先、下り基調になり、七ツ滝を過ぎると、物凄い急降下が始まります。


15072613.jpg
七ツ滝のはるか手前にも、
15%くらいの下りの先に、
いきなりこんなヘアピンが現れる。

画像ではわかり辛いが、
減速せずに突っ込んだら、
ガードレールに激突して谷底行きだろう。

何より、これを撮るためいちいち止まって、
急勾配を登り返した苦労、
お察し下され・・・。

15072614.jpg
七ツ滝駐車場に到着。
周囲はかなり険しい地形で、
崖が崩落防止のコンクリで
ガチガチになっている。

15072615.jpg
七ツ滝。
少し振り返る位置にある。

15072616.jpg
七ツ滝が見えるカーブ。
(背後が七ツ滝)
このカーブ、曲がり切れない場合、
30mほど下の畑にショートカットできる。
が、人生のゴールに到達する可能性が高いので、
お勧めしない。


 ここから超急勾配、急カーブ続きの下りが、田麦俣の集落内を抜けるまで続きました。
 集落内では当然、どこから人が出てくるかわかりませんので、安全速度に落とそうと、ビクビクしながら走ることになります。

 途中、伝統的な多層民家を見ながら集落を抜け、ちょっとキツめの短い坂を経て、有料道路区間が終わった国道112号本線と合流し、月山ダムの脇を抜けてPC1へと繋がっていきます。


15072617.jpg
田麦俣の多層民家。
今は2軒だけしか残っていないらしい。

15072618.jpg
集落通過後、
キツめの坂で左を向くと、
遠くに滝が見下ろせた。
(画像右上の方)


 なお、月山ダムから下る途中にある道の駅は、駐車場が道路の反対側にあるという独特の構造なので、歩行者の横断に十分、注意してください。
 (地下道で繋がっているのだが、使わない人も多い)

 下り坂が緩やかになり、平坦に近くなったと思われる頃、PC1に到着しました。
 いきなり高標高の峠越えを経ましたが、時間はそんなに悪い物ではありません。

 参考まで、試走時の私の足(宮城では、最後尾から25%以内の常連)で、PC1のチェック時刻は9:39分。
 これだけ写真撮りまくり、止まりまくり、猿の群れと戯れまくりでありながら、クローズまで約40分を残しています。
 普通に走るだけであれば、もっと早く到着できると思われます。

 しかし、できれば、この区間は20~25km/hくらいの速度で、ゆるゆると流すくらいの気持ちで走って頂いた方が、転落の危険を回避できるとともに、周囲の景観変化等も十分に楽しめて、気持ちが良いと思われます。

 あ、それから・・・。
 この区間を走行中に、ニホンザルの群れと2回、遭遇しました。
 2回目の遭遇時には、カーブを曲がった直後、10mほど先の道路上をかなり大型の個体がこちらに背を向けてのし歩いており、逆光で黒く見えたので、一瞬、ツキノワグマかと思ってしまったという・・・。

 ギョッとした直後、思わず、「おーい、通るよー!」と、大声で呼び掛けてしまいました(^^;)。
 (直後、周囲がギャッギャッという大騒ぎになり、あ、ニホンザルだったか、と安心したという・・・)

 なお、野生動物との不時遭遇時には、相手の目は見ずに、挨拶する感じで「おはよう」「こんにちは」等と話しかけると、相手も敵意を感じないらしく、危険なことにならない場合が多いと、海外で山岳ガイドをやっているという人に聞いた事がありますので、ご参考まで・・・。

 まぁ~、しかし、動物にここまで至近距離で遭遇するのは、先頭を走る人くらいでしょう。
 何人もの人間が、あまり間を置かずに通過して行くのを見たら、多くの動物は、そこに近づくのを避けるでしょうからね・・・。
 (そして、またもツキノワグマに遭遇し損ねた・・・ ^^;)

PC1~PC2 羽前のフラット区間
 PC1を出発すると、そこは果てしなく遠くまで続く平野です。
 去年の事前試走時には、ここを北上するとき、鳥海山まで見えていたなあ・・・(秋田との県境だぜ、おい・・・)。

 こんな場所なので、風の悪戯があると、それはそれは恐ろしい事態になることでしょう。
 私がPC1を出発する時には、進行方向が左向きなのに対して、コンビニ前の幟は左前方へとたなびいています。

 追い風基調か?これはありがたい!

 嬉々として、第一のフラットゾーンへと飛び込みました。
 最初の北上区間は、追い風アシストを受けて、かなりの高速で進むことが出来ました。
 途中、「直進する市道の方が立派に見えるんだけれど、左の県道に進むのが正解」というY字路を抜けると、非常に見落としやすい左折ポイントに至ります。


15072619.jpg
県道は旧街道沿いに整備されており、
細街路となって集落の中を
縫うように走っている。

15072620.jpg
確かにこの辺りは、
あまりブルベのコースらしくない道かも。


 平坦で走りやすいコースではあるのですが、細い道をクネクネ曲がるので、ミスコースに注意が必要な区間です。

 そしてこの日は、北上中は良かったのですが、庄内空港~日本海に向けて西進を始めたら、先程まで背中を押してくれた南西の風が、物凄い勢いで牙をむいてくれました。
 今まで、30km/h以上の維持も簡単だったはずが、急に20km/hの維持もおぼつかなくなってくるという・・・。

 何も風を遮る物のない平野のど真ん中を、稲がサワサワと揺れる音を聞きながら前進を続けます。
 集落の中に入ると、建物で風が遮られて多少は走りやすくなり、ホッと一息をついたら・・・建物の狭い隙間を抜け、増幅された風に真横からぶつかられ、前輪が真横に跳ねましたよ・・・(マジで。落車しかけた)。


15072621.jpg
このコースなら、
「フラット」と名乗っても
問題なかったか?


 風はその後も容赦なく叩きつけ、赤川を渡る赤いトラスの橋上では、幅員の狭い橋の上で向かい風という逃げ場のない状況で、後ろに自動車がつくという苦行を味わったり・・・。
 (ギリギリ左に寄っても邪魔になるくらい、車線幅が狭い ^^;)
 庄内空港の手前、海岸砂丘に登り上げる坂では、向かい風のヒルクライムという軽い地獄を短距離ながら味わいました・・・。

 この風のおかげで、燃料枯渇が恐ろしく早まったようで、海岸の北上路に達した時点で、空腹度が限界近い状態でした。
 信号待ちの間に、ポケットに忍ばせた水飴グミを数個、口に放り込んで走行を続行しましたが、あかん、力が抜ける・・・。
 風の影響は海岸の防風林のおかげで緩やかになった&北上路に戻ったので、斜め後ろからの追い風に変わった事もあって、速度自体は維持できますが、力はもう入らない・・・。


15072634.jpg
一瞬だけ見える日本海。
コースを外れれば、
波打ち際まで行ける。
時間に余裕のある方は是非。


 PC2に到着したのは、11:38。
 当初は、酒田市街地の有名ラーメン店で優雅な昼食を、と考えていましたが、ここからさらに走ろうにも、もう力が入らないので、残念ながらここで大きな補給を入れる事にしました(いずれリベンジしてやるぞ・・・)。

 さて、この時間帯までは、気温は高いものの、空は曇り空だったため、それほど高温の影響は受けませんでしたが、酒田市に入る頃から、空は見事に晴れ渡ってきて、炎天下という言葉が似合う状況になってきました。
 気温はこの後、酒田市街地で30℃に達していました。

PC2~PC3 山岳の始まり
 路面から熱気が駆け上がってくるほどの熱気の中、PC2を出発して、一路、酒田市内を目指しました。

 市街地が近付くと、自動車の交通量が目に見えて増えてきます。
 同時に、信号待ちで受ける、エアコンの排熱の影響も強くなってきて、じりじりと体が焼かれる思いがしました。

 最初の右折ポイントである一番町交差点は、ストリートビューで見る姿と現在の姿が全く異なります。
 それを参考にされている皆様は、一旦思考をリセットして、交差点名で考えて頂いた方が良いですね・・・。
 (あまり攻略的な事を書くのもなんだが、信号の横に「一番町」という表示が出ている場所が右折ポイント。キューシートをよく確認して欲しい)

 酒田市街地を走っている間に、アスファルトからの照り返しにじりじり焼かれるような暑さを感じ始めました。
 徐々に炎天下、という表現がぴったりの状況になりつつあります。

 市街地には地元で有名なラーメン店がいくつかあり、7号沿いには、いわゆるファミレス系の店舗等がいくつもあるので、昼食場所は選り取り見取りでしょう。
 コンビニ飯じゃいやだ、という皆様は、事前にリサーチしてみる事を、強くお勧めします。

 反面私は、この日はコンビニで冷やしうどんをズルズルすすっただけだったりしますが・・・。

 暑さが本格的になってきたので、塩飴を口に放り込む回数が増えました。
 あまり塩ばかり舐めていても、と、ボトルにも手が伸びるのですが、残量が気になってあまり飲むことができません。


15072622.jpg
一応、道は北東へと向かうので、
見事な追い風になり、
一気に進むことができた。

だが、進むにつれて、
空模様が急速に悪化して行く・・・。

15072623.jpg
ここは鳥海高原400でも通る交差点。
鳥海高原では、
交差する道を右から左へと北上。


 このコースは地元のサイクリングコースにもなっているのか、酒田市街地~観音寺地区間の国道344号上では、かなりの数のサイクリストとすれ違いました。
 皆様、向かい風に苦しんでいる様子でしたが、軽く手を上げる挨拶に会釈で応じて頂けました。

 ブルベを何度も走っているうちに、普段の個人的なツーリング中であっても、すれ違う相手が同じ自転車趣味人だとわかると、自然に出てしまうようになりましたね、この挨拶・・・。

 観音寺地区に到達し、東の青沢方向を見ると・・・空が黒いぞ、おい・・・。
 しかも、時折吹きつける強風の中に、冷たい滴が混じっています。

 真室川に抜ける前に、一度降られるかもしれないな・・・。
 またここで大雨DNFとか、勘弁してほしいものだぜ、と思ってふと装備を見ると・・・。

 輪行袋、持ってねぇ!(大失敗)

 うをい!また車に置き忘れてるじゃねーか!
 ナチュラルに完走以外の道を閉ざしてるぞ!
 (少なくとも、仙台まで自走で帰らないと、救済の道がない流れ・・・)

 まあ、多少の事があろうが試走を途中で投げ出すつもりなどなかった訳ですが、それでも予期せぬトラブルの対応のための、最終手段は残しておくべき所でした。
 皆様、今回のコースは、確かにDNF後の撤退ルートが少々不便ですが、輪行袋くらいは持ち歩きましょうね・・・(^^;)。

 青沢峠に向かうべく、国道344号をさらに東進します。
 峠に近付くにつれて、空は灰色に染まって行き、国道のすぐ脇を流れる川の水量が、いつもより多く、砂防堰堤や落差工を流れる水が、轟々と音をたてています。

 これば、本格的に集水域のどこかで雨が降ってるな。
 覚悟を決めて前進を続けますが、途中、峠越え前の最後の自販機ポイントで、残量が心配になったドリンクを補給します。


15072624.jpg
青沢峠手前の、
最終自販機ポイント。
この先、20kmほど、
人里を離れる。


 今回も、ボトルの中身は麦茶と水。ミネラル補給は、塩飴に依存しています。
 (日本とは異なり、スポーツドリンクは、海外ではあまり手に入らないのです・・・)

 できるだけ、スポーツドリンクやコーラなどの清涼飲料水は飲まず、水で過ごす事にしますが・・・。
 ここではコーラをグビッといっちゃいました・・・(暑さ耐性が限界近かったので、生存本能を優先させた)。
 ううむ、現地には、電解質パウダーくらいは持ち込むかな・・・(あるいは、アミノ酸入りパウダーとか・・・)。

 青沢峠は、それほど急斜度の坂が出てくる峠ではなく、一定のリズムで足を回しているうちに、どんどん先に進んで行ける峠です。
 そして、なぜかここを通るブルベでは、低温の洗礼を受ける事が多いのが・・・。

 この日も、酒田市の平野部は30℃という暑さだったのに、青沢峠の途中にあった温度計の表示は24℃。
 途中から厚い雲に覆われた曇り空だったとは言え、少々涼しさを感じる峠越えでした。

 青沢峠を越えると、路面状態が急に悪くなります。
 急な下り坂のカーブを高速で通過中、走行ライン上に大穴があったりしたら大変ですので、カーブの先をよく見て、安全なラインと速度を守って下さい。
 まだ道は半ばにも到達していませんので・・・。

 そしてこの日、峠の最高地点付近は、先程まで雨が降っていたようで、ウェットコンディションでした。
 雨によるスリップにも注意して走る・・・というつもりだったのですが・・・。

 前回の600以来使用している新タイヤ、Vredestein Fortezza SensoのXtreme weather型はこの日、水たまりが浮くほどのウェット〜ウェット〜セミウェット〜ドライと、コロコロ変わる路面状況の中でも、驚くほど見事に変わらないグリップ性能を見せてくれました。
 以前使ってた、Fortezza Tricompも、色々な路面条件で性能があまり変わらない、ブルベ向けの良いタイヤでしたが、その後継モデルであるSeosoも、かなり良いタイヤのようです(なお、性能的に、Xtreme weather型は万能型の様子だ。今後も使って、印象がどう変わるかレポートしたい)。

 青沢峠を越えた先、真室川までの道筋は、再び気温が上がり、蒸し暑い中を走ることになりました。
 真室川のPC3に到着したのは、14:41という、左右対称な時間帯でした(^^;)。

 ここでは、かなり暑さにやられかけていて、食欲も出ない・・・と思ったのですが、最近、PC3と同じセブンイレブン系の店に置いてある「カットりんご」を見付けて狂喜乱舞しました!

 私の体は、暑さにやられていても、冷たい果物はなぜか喉を通り易いので、一気に2パックを買い込んで、水飴グミとともにパクついて補給です。
 山岳区間は、まだはじまったばかり。ここで食欲が落ちたから、と、補給を疎かにする事はできませんからね。

PC3~PC4 羽前国の終わり
 真室川を出発し、雄勝方面を目指します。
 この区間はPC間距離が短いので、慣れている人であれば、一気に走れるでしょう。

 コース取りは、今までのブルベでは使用したことがないルートを行きます。
 何気に、自転車で走るのは始めての区間なので、少し緊張しつつ進みますが・・・。

 うん、暑い(^^;)。
 そんな時間帯に、じわじわアップダウンを繰り返しながら標高を上げて行くコースなんて、どんな気分になる事か・・・。


15072625.jpg
県道324号から分岐し、
つかず離れず通っていた道。
コンクリ橋もあるし、
あれは旧県道かな?


 国道13号は、途中で自動車専用のバイパス道区間があるので、これは必ず回避が必要になります。
 標識にも、直進方向は原付、自転車、歩行者通行禁止、と出るので、間違う事はないと思いますが・・・(ここを直進すると、文句なしの失格扱いですので注意)。

 途中、バイパスとインターチェンジのような形状で交差した箇所をかわして、左奥の分岐にさらに逸れます。


15072626.jpg
この標識を見たら・・・。

15072627.jpg
バイパスを潜った先のここを、
さらに左に分岐する。

15072628.jpg
すると、
こういう登りが待っている。
まあ、ここもすぐに終わる。


 この先にある主寝坂トンネルですが、ここはトンネル内の湿度が高いのか、洞内に濃霧が立ち込めています。
 直線のトンネルですが、相当進まないと出口が全く見えないくらいの濃密さです。
 (前方の明かりがナトリウム灯のオレンジから、徐々に白に変わっていき、やっと出口が近付いたとわかった)


15072629.jpg
霧が立ち込める
主寝坂トンネル洞内。
直線のトンネルなのに、
出口が全く見えない。

15072630.jpg
上の画像ではいまいち、
霧の濃さがわからないが、
実際にはライトの光芒が
こんなにはっきり写るくらい、
霧が濃い。

15072631.jpg
北側坑口からは、
霧がトンネル外に吹き出し、
ドライアイスの
スモークのように見えた。


 また、このトンネルは大型車の擦れ違いができないくらいに狭く、以前はトラックが対向してきていたら、トンネル外で待つ必要があったくらいであるため、対向車があると非常に危険です(トラックは壁に擦らないよう、真ん中を通ってきます)。
 このトンネル内に霧が立ち籠めていた場合は、必ず、「ナイトライドに対応できる光量のライト」を点灯させて下さい。


15072632.jpg
雄勝トンネル。
これを抜ければ下り基調になる。

15072633.jpg
秋田県に入った。


 PC4に至る直前に、ごく短い間だけ、出羽の国こと、秋田県に入ります。
 途中、工事中で片側通行になっている場所もあるので、工事用信号や交通誘導員の指示に従い、安全に通行して下さい。

 下り基調の道筋を抜け、雄勝の市街地が近付いてきた頃、またも風が強くなりはじめました。
 いや、強風が吹き荒れている、と言った方が良いかもしれません。

 風向から見て、鬼首峠方面からの吹き下ろしなのですが・・・。
 しかも、少し雨粒がポツポツと混じっているのですが・・・。

 青沢峠では、どうやらその雨が通過した後に通ったようで、雨に濡れる事はなかったのですが、この先はどうなのか・・・。

 少々不安に思いつつ、PC4の到着は16:44。
 お、どうやら、明るいうちに宮城県に入れそうです。

 半分が終わった事と、酒田からここまでの間の暑さでかなりやられていたので、大休止を入れる事にして、店内のイートインを使わせて頂きます。

 なお、このPC4のイートインは、雨天走行時には使用を諦めましょう。

 テーブルクロスや、椅子に敷いてあるクッション、近くにあるキッズコーナーなど、汚れをつけたら、後々問題になりそうな物ばかりです。
 (あまり意識していないかもしれないが、雨天走行中のブルベライダーの背中や尻は、本人が思っているより何倍も汚い。ドロヨケを装備していても、ブルベの走行速度だと、跳ね上がりは物凄い量になる。一般人なら物理的に身を引くし、お店にも多大なご迷惑がかかる)

 PCのコンビニは、ブルベ参加者以外にも多数の・・・というか、ブルベ参加者なんて、利用者のなかの極々一部に過ぎません。
 そんな極々一部の人間が、一定の時間にどさっと訪れて、店内環境を滅茶苦茶にしたらどうなるか・・・。
 恐らく、今後は同じコースの開催は不可能になるでしょうし、お店からは清掃料金などを請求されてもおかしくありません。

 なお、雨天ブルベの際ですが、PCなどに入店する場合、ヘルメットやレインスーツの上着は脱ぎましょう。レインパンツは、ある程度、水を払ってから入店しましょう。
 それだけでも、店内に落ちる水滴の量は激減しますし、汚れの持込みも激減します。
 (関東方面に遠征した際、グッドマナーで知られるチームの皆様が、雨天ブルベ時にそうやって店内に入っていたのを見て以降、私もそうするようにしている)

 面倒だと思うかもしれませんが、そんなのは自分の都合を他人に押し付けているだけですからね?

 さて、説教めいた事はそこまでにしまして、これで半分をクリアですが・・・。
 気になるのがこの先の道。

 仙秋鬼首道路は、全区間を自転車で走り通すのは初めてだったりします。
 最も険しい山岳地帯ではありますが、一応、通年通行可能なレベルで整備された高規格道路区間なので、危険度はそれほど高くない、という事はわかっていますが・・・。

 まずは、先程、入口を通過した際の状況では、猛烈な向かい風になりそうだということ。
 そして、チラッと見た鬼首峠の空が、真っ黒な雲で覆われていた事。
 これらが、物凄い不安材料になってくれます・・・。

 青沢峠では良いタイミングで雨をかわしましたが、今度ばかりは降られるかもしれません。

 少々、覚悟を決めて走りますかね・・・。

 鬼首峠を越えてしまえば、後はいつも走っている道筋です。
 精神的に一気に楽になるので、明るいうちの峠越えを目標に、前に進む事にしましょう。


(後編に続く)



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YO-TA

Author:YO-TA
2011年7月に東京から仙台に移住。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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