日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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選択肢はただ一つ"完走" 2015 BRM523神奈川600km興津 Part.4

 前回のレポートで、いくつか明治時代から100年間、受け継がれているトンネル群を紹介しました。

 昨年に同じコースを走った時から、なぜこの地域には、こんなに立派な構造物が、明治時代にいくつも設置されたのか・・・と不思議に思っていましたが、その時は理由に気付くことはできませんでした。
 宇津ノ谷隧道については、「東海道」という重要幹線沿いである事から、すぐに理由は理解できるのですが、この地域がここまで手厚い対応をされていた理由とは・・・。

 今年のレポート作成時に、色々と考えていましたが・・・。
 何か、軍事的な施設があった訳ではなさそうですし、東海道レベルの重要幹線というわけではなく・・・。
 周辺の名産品と言えば、お茶があって・・・。

 ・・・ん?

 そこで初めて引っかかる物を感じて、色々と調べ物にかかると・・・ああやっぱり!

 明治時代の日本の主要輸出品目は、皆様もご存じの通り、「生糸」と「茶」です。
 つまり、この地域で栽培されたお茶の何割かは、外貨獲得のための重要な輸出品目として扱われたのでしょう。

 富国強兵が叫ばれていた時代にあって、外貨獲得の手段である茶葉を効率的に輸送するため、道路の開削は国策として進められた可能性もあります。
 一応、近代化された国が、本気で取り組んだ事業の結果ですから、100年残っていても何ら不思議ではないのかもしれません。
 (この地域の気候が穏やかであることもまた、良好な状態を保つ上で重要だったと思う)

 では本題です。
 気付いたら、もう2週間経ってしまいましたが、BRM523神奈川600km興津のレポートを続けます。
 新野峠を越える前に日没を迎え、ダウンヒルでそこまで速度を出せないまま、飯田手前のアップダウン区間に突入しました。

 しかし、そこでまさかの睡魔発現・・・。
 まだ20時くらいの時間だったので、まさかこんなに早く、それが来るとは予測さえしていなかっただけに、ブレーキ効果は絶大でした・・・。
 (しかし、今思えば、朝4:30起きで行動しているので、この時点で覚醒時間は16時間以上。昼間の熱中症寸前のダメージを考慮すると、体が休眠モードに入ってもおかしくない状況だったかもしれない・・・)

 結果、想定より1時間遅れ、昨年比で2時間遅れのPC3到着となり、この先の走行、そして仮眠時間をどうすべきか、再考しないといけない可能性も出てきました。
 600kmもの距離を走るとなると、事前に色々と考えても、なかなか思い通りに行かないものです。

 さて、ここから先の攻略はどうするか・・・。

 ・・・なんか、こういう時にあれこれ考えるのは性に合わない。
 まずは行動しよう。その後、何かあれば、その時に考えればいい。

 という訳で、先に進む事にします。
 コースは、塩尻市街地を抜けるまで昨年と同じなので、ミスコースの心配もなく進めます。

 という訳で、この先に興味のある皆様は、以下のRead moreをクリックして下さい。


1.オーバーナイトライド
 PCで軽く補給を入れてから、夜の飯田の街へと漕ぎ出します。
 昨年より2時間遅れという事は・・・PC4への到着も2時間遅れと考えると、仮眠時間は・・・。

 考えない事にして先に進みます。
 夜遅くなったというのに、国道の交通量は相変わらず賑やかで、地域交通の重要路線だという事が嫌でも理解できます。

 多分、東北でいえば、4号や7号、13号を走っているような気分だ、と言えば、地元の皆様には伝わりやすいでしょうか・・・。

 ありがたいことに、PC3で体に入れた「翼の素」のおかげで、睡魔の侵入はありません・・・と言いたい所でしたが、一時間ほど走ったら、徐々にきました・・・(ええい、しつこいっ!)。

 時間は23時を回り、さすがに交通量はガクッと減ったため、走り易さの面は向上したのですが、体の方はどうもコンディションが上向きません。
 30kmほど走ったところでコンビニに入り、再び「翼の素」を投入・・・。
 結構、強烈な量のカフェインを含むので、あまり連続投入するのは良くないとは分かっていますが、当面、仮眠できそうな場所を見つけるまでの時間くらいは稼いでほしい、という気分でした。

 停車中に何人かの参加者がコンビニ前を通過して行きますが、恐らく、飯田周辺のファミレスなどで食事をとっていた皆様でしょう。
 そして、後にTwitterのTLを遡って知りましたが、最速グループは既に伊那に入り、仮眠などの体勢に入っていたようです。


15052351.jpg
多分飯島駅付近だったと思う。
ああ、なんかいい雰囲気、
と思って撮影した記憶がある。


 さすがにダブルの「翼の素」が効いたのか、その先、しばらくは睡魔はおとなしくなりましたが、この先、どうも時間感覚がかなり狂っています。
 自分的には、物凄い短時間だったと思っていた区間が、デジカメ画像のExif情報を見ると、実はすごく長い時間がかかっていたり、その逆もあったり・・・。
 時間感覚が狂うほどの何をやっていたのか不明ですが、なんだかキツネにつままれた、という表現がぴったりとくるような気分ですね・・・。

 伊那の手前で、装備換装かGPS等の捜査のためか、道路脇に止まっていた参加者を追い越して進みます。
 しばらく行った先の信号待ちの間に追い付かれたので、「眠いっすね~」「まったくですね~」という会話を交わしながら前へと進みます。

 そして、ここからしばらくの間、この方とは前後して走る事になりました。
 どこかで読んだ話で、話し相手がいる状態等では、睡魔はあまり出てこない、という物があったため、同道して頂ける方がいるのは有り難い話です。

 途中、コンビニでストップして補給。
 同時に私はこの後の善知鳥峠越えを考えて、さらに長袖インナーを一枚、追加して走行を再開しました。

 この時に前後が入れ替わり、私が後続となって走る事になりましたが・・・。
 正直、私よりもペースが速い方だったので、私が先導中は、逆にお邪魔だったのかも・・・(^^;)。

 やがて善知鳥峠に向かう、長い緩斜面に差し掛かります。
 体にかかる負荷が微量ながら増大しますが、それでも十分でした。

 睡魔復活です。

 気温は12℃前後。
 それなりに冷えているはずですが、先月までの夜の冷え込みと比較すると、底冷え感が無くて、そんなに「冷えている」感がありません。
 ウインドブレーカーやジレが全く必要に感じないレベルというか・・・。

 まあ、おかげでこちらの体温が上がりっ放しになってしまうという、悪い方向での弊害が出まくってくれたわけですが・・・。

 「切れたら気にせず行って下さい」

 と宣言して、なるべく離れないように進みますが・・・はい、切れました(^^;)。

 伊那で寝るべきだった・・・。
 この時点で、本気でそう考えていました。
 寝られる時間は、長くても3時間程度でしょうが、一旦、体をリセットしてからこの先を進んだ方が、余程楽な思いをしたに違いない、と、計画の甘さを呪わざるを得ません・・・。

 睡魔のブレーキ効果は、本当に恐ろしいものです。

 昨年は信州健康ランドまで走り抜いた方が良かったこのコースですが、今年に関しては、途中、PC2までの距離が伸び、さらにPC3までの間に山越えが増えた事などから、体力を削られるポイントが増え、体に見えない疲労が多く貯まるようになりました。
 結果、睡魔の到来が恐ろしく早くなり、ブレーキがかかる時間帯も非常に早くなっていましたので、ここに至るまでの間に仮眠時間をとった方が良かったでしょう。


15052352.jpg
それでも、
気付いたら到達していた
善知鳥峠。


 なお、この峠に至るまでの間に、何人か、横道の擁壁に背を預けたりして、行き倒れ・・・もとい、仮眠しているランドヌールの姿がありました。
 時間はいつの間にか午前3:30になっていました。
 昨年は、ここを午前1:30頃に越えて、2:00にはサラダ街道を走っていましたから、2時間遅れペースなのは変わっていません。

 ここからはしばらく下りだな、と、口に水飴グミを放り込み、塩尻市街地へと下って行きます。

 途中、市街地が近付いた辺りのコンビニ?の辺りで、歩行者の飛び出しがあって、フルブレーキで停車するハプニングもありましたが、何とか塩尻市街地を通過して行きます。


15052353.jpg
塩尻市街地を通過。
こんな時間でも、
酔っぱらいの皆様が、
フラフラ歩いているのが怖い。

15052354.jpg
国道19号の交差点。
日の出までは1時間半ほどあるが、
東の空が白みはじめた。


 いつもの国道19号に出て、いつものサラダ街道へと入りました。
 PC4までの距離は、残す所50kmほど。
 頑張れば、24時間以内に到達できるでしょうか・・・。

 幸いにして、今は睡魔が多少治まっているので、今のうちに一気に走り切ってしまえば・・・その先、約25kmで信州健康ランドですので、仮眠もできるでしょう・・・。

2.AACR参加の皆様との邂逅
 サラダ街道に入ったところで、またじわじわ睡魔が復活してきましたが、早朝の冷気が体を冷やしてくれたので、大ブレーキにはならずにすみました。


15052355.jpg
ここでどうやら日の出を迎えた。
これから先、
あっという間に明るくなった。


 この辺りは、先月の興津400でも走った場所ですが、そういえば完全に明るくなってから走るのは初めてかもしれません(去年は夜明け前に走ってたし・・・)。
 暗いと良くわかりませんが、興津400の折り返し地点になっているコンビニまでは、最初、微妙な下り基調ですが、工業団地が近接する付近を抜けると、逆に緩やかな登り基調に転じる道筋です。
 興津400のPC3になるコンビニ辺りからは、登り基調がもっとはっきりしてきますが、とにかく、暗いとこの地形変化に気付き辛い事から、この辺りで無駄に脚を使ってしまう場合もあったりしますが・・・。


15052356.jpg
明るいとわかり易いな・・・。
微妙な登りだけれど、
長時間走っていたら、
かなり足に来る。


 とにかく、この後半のトラップは、夜は特に気をつける必要がありそうですが・・・明るい時間は、見たままの地形という認識で良いかな・・・。

 そして、この北上区間を走行中、反射ベストを身に着けていない自転車乗りの姿を何度も見かけました。
 時間的に見て、5月24日に開催されたイベント、「アルプスあづみのセンチュリーライド」(AACR)に参加する皆様が、受付に向かっていたのでしょう。

 自走で向かう皆様も多かったようですが、自動車に車体を積み込んで移動する皆様もいらっしゃったようで、信号待ちで助手席から、「ブルベですか?600ですよね?」と声をかけられ、激励を頂く事もありました(ありがたや!)。

 ・・・と・・・。

 背後から、「ピイィィィー!!」とホイッスルを吹かれ、「うわ、何だ?」と振り返ったら・・・。

 ルーフキャリア(前輪を外して積載するタイプ)に、(形状から判断して)エアロフレームらしいロードを積んだ車が追い越して行きました。
 ホイッスルのような音は、どうやらルーフキャリア上のフレームから響いているようです。
 エアロフレームが自動車の速度で風を切る、風切り音がそう聞こえているようでした。

 ・・・あ〜、びっくりした(^^;)。
 警察車両から、止まれ、と合図をされたのかと思いました・・・。

 というか、フレームの風切り音って、あんなに凄い事になるんですね・・・。
 それとも、積載時には前輪が装着されておらず、前のめりの角度になっているため、エアロダイナミクスが狂って、あんな音が出るのでしょうか・・・。

 その後、何人かの方とすれ違いましたが、同じロングライド愛好家として、会釈や挙手で挨拶を交わします。


15052357.jpg
正面に北アルプスの山が見えてきた。
雨の予報はどこへやら、
とても良い天気になりそうだ。


 途中、暑くなってきたので、インナーを脱いで半袖ジャージ一枚になりましたが、既にこの軽装でも問題ないレベルの暖かさになっていました。
 そういえば、昨日、道の駅豊根グリーンポートでお会いした、山仕事帰りらしい地元の方に、「この空の様子なら、明日は晴れるよ」という話を聞いていましたが、どうやらそちらの予想の方が当たったようです。

 残距離から判断すると、時間的にギリギリ24時間くらいでPC4に到着できそうです。
 では、普段、ブルベ走行中は「がんばらない」がメインテーマの私ですが、少しだけ頑張ってみるか・・・と速度を上げて・・・。

 ミスコースしました・・・(笑)。

 ええ、この先、橋を渡ってから南下に転じて、さらに橋を渡った先がPC4なのに、その手前の信号を曲がっていましたよ・・・。

 ま、すぐに気付いて、数分程度でコースに復帰できたのですが(^^;)。


15052358.jpg
この橋を渡ってしばらく走れば、
突き当たり左手にPC4だ。


 PC4チェック:5:45

 昨年のコースでは、PC4のチェックが午前4時頃でしたから、まあほんの少しですが、時間を回復させたようです。

 とはいえ、他の皆様のレポートを見ると、この30分後には、伊那で3時間ほど寝た皆様が次々、チェックを通過しているようで・・・。
 今年については、先行作戦は、どうやら失敗だったかもしれませんね・・・。

 チェックの買物は、のど飴をヒョイと取って清算しただけで、すぐにフレームにまたがってタッチ・アンド・ゴーでスタートです。
 とにかく、この時はここから先、約25kmの所にある塩尻の信州健康ランドまで、一刻も早く辿り着く事しか考えていませんでした。

 とっとと走って、さっさと寝るぞ!

3.復路開始

15052359.jpg
まずは松本まで20km。
できるだけ早朝、
交通量が増える前に通過したい所だ。

15052360.jpg
恐らく、AACR参加の皆様も見たであろう風景。
早朝には山の中腹に霧がかかり、
幻想的だった。


 松本までの道は、国道19号までは下り基調、そこからは大体、登りばかりです。
 松本市街地は、この付近では最も規模が大きな都市だけに、なるべく早朝、まだ多くの人が動き始める前に到達〜通過してしまいたい所ですが、この登り基調が嫌らしいのですよね・・・。


15052361.jpg
本当に、どこまで続くんだ?
と思うほどの長い登り。
まもなく仮眠ポイントなので、
意地で踏んで行く。

15052362.jpg
そして市街地に入った。
まだ早朝と言って良い時間で、
交通量も少なく、助かった。


 体感で、松本市街地の入口まで、ほとんどの区間が登りでした。
 松本市内は、まだ早朝の時間という事もあり、それほど交通量も多くなく、この規模の都市としては走り易い状況でしたが・・・。

 寒冷地の宿命で、アスファルトの傷みが激しくて、走行抵抗が大きく、なかなか速度を維持し辛く・・・。

 しかし、さすがに走行距離が400kmを越えて、行動時間が前日朝4:30から26時間に至ろうとしていたため、速度を維持したくても、なかなか力が出てきません。
 しかも、市街地内には道路の幅員が狭い場所もあったりして、思うように前進できない場所も多くあったり・・・。

 道路幅員が広がり、走り易くなったのとほぼ同時に、信州健康ランドに到達しました。

 時間は7:30頃。
 さっさと風呂に入れば、2時間程度なら寝られるでしょうか・・・。
 興津400の時は、塩尻峠の頂上からゴールまで、約10時間で到達していましたから、逆算すると、10時前には出発しないと厳しいでしょう。

 とにかく、まずは風呂に入って、塩だらけの体を何とかしよう。

 受付を済ませて館内着を受け取ると、そのまま風呂場に直行しなるべく低温のシャワーで全身を流し、さっぱりします。
 その後、後はジャージを羽織れば出発できる状態の服装の上に館内着を重ね着し、汚れた装備をジップロック封入してから仮眠に向かいます。

 仮眠室もあるらしいのですが、去年と同じく、コミックルームのマットの上にゴロリと横になり、耳元にアラームをセットしたスマホを置くと、バスタオルで顔を覆って暗くしました。

 さあ、目が覚めたら、残りはあと約175kmです。
 12時間あれば走れるはずだから・・・と考えながら、意識が落ちて行きました・・・。


(続く)



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プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2011年7月に東京から仙台に移住。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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