日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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錦秋まであと少し BRM927宮城200km会津 Part.1

 さて皆様。
 秋の気配も日増しに深まってくるこの時期、山あいの地域を走る場合、路上で遭遇する危険な物としては、何があるでしょうか?

 新女王の巣立ち期を迎えて、気が荒くなっているスズメバチ?
 冬眠準備に入ったツキノワグマ?

 ・・・いいえ、私が考える、最も危険な物はこれです。


14092700.jpg
いがぐりっ!


 ・・・え?何でこんな物が危険なのかって?

 いやいや、考えてみてください。

 この、全身に纏った棘。
 ロードのタイヤなど容易に貫通する貫通性能が、まず大きな驚異ではないですか。
 ダウンヒルの途中にそんな被害を受けてしまっては、場合によってはタイヤゴムの離脱〜落車に繋がりかねません。

 しかも、彼らは自分では能動的に動く事はできませんが、ある意思を持った奴らによって、意外な場所にばらまかれます。

 それはどういう事かというと・・・。

 この針だらけの殻を割るのを面倒に感じている「カラス」達が、車のタイヤに踏ませるために、わざわざ車道にばらまきやがるのです!!

 ゆえに、この物体が存在するのは、何も栗の木が近くにある場所だとは限らず、カラスが近くで待機して、栗の実が車に潰され易い場所なら、どこにでも転がっています。
 その、ゲリラ的な出現パターンを解析する事は不可能に近く、あっと思った次の瞬間、タイヤがパンク、なんて事が起きるかもしれないのです!!

 しかも、このいがくりが眷属として従えている田舎のカラスは、車線という概念を既に学習済みで、反対車線をどれほど大型の車が通ろうが、平然とした顔で割られた栗をついばみ続けていたり、と、侮れない高性能を見せてくれます。

 いかがでしょう?
 彼らの危険性を、理解して頂けたでしょうか?

 では、久々に出てきたアホなネタ話はそこまでにして、本題です。

 ランドヌール宮城主催のブルベ、2014年の最終開催になるBRM927宮城200km会津を走ってきました。
 参加者の立場で走るブルベは、かなり久しぶりです。

 しばらくの間、スタッフとして待機だったり、開催前の試走だったり、という感じの参加だったため、参加者として走るのはいつ以来かと思ったら、BRM621鳥海高原以来でした。
 しかし、試走のようにたった一人で走るのとは異なり、同じコース上に、同じ目的地を目指して走る仲間がいるのは、それだけでも心強い物だと言うのが痛感されました。

 特に、今回は色々ありましたからね・・・(笑)。

 とにかく、そんな色々があった久しぶりの参加者目線のブルベ。
 詳細は、裏置きしましたので、興味のある皆様は、以下のRead moreをクリックしてください。


1.冷え込んだ朝のスタート
 今回のコース、通称、会津ブルベは、2013年にAJ神奈川さんの主催でトライアルが行われ、その後、色々な経緯を経てランドヌール宮城での本開催となりました。
 昨年のトライアルに参加して、本開催を楽しみにしていた、という方も参加されており、福島県内での開催として、地元の皆様にも好意的に受け止められていたようです。

 なお、コースのコーディネートなど、主要な段取りを行ったのは、このブログでもたびたび登場している、福島のちゃりけんさん。
 今回の本開催には、様々な皆様からの支援や応援があり、スタッフとしても、参加者としても、本当に良いブルベになったと思います。
 (特に、スタッフカーのリアに貼付けたマグネットシートなどは、本当に嬉しかったなあ!PCであれを見るたび、よし、次の区間も頑張る、という気分になったし)

 スタート地点は、福島県猪苗代町の、猪苗代町運動公園でした。
 今回は新規に導入したホイール、WH-RS81-C35-CLのテストも兼ねての参加でした。

 今回は短距離ブルベという事もあったので、車体はAlizeを選びました(まだNazareじゃない時期に購入:毒)。
 前夜のうちに車体を積んだレンタカーでスタート地点か、その周辺まで移動し、朝の受付開始まで仮眠するつもりでした。

 周辺に道の駅でもあれば・・・と思いましたが、調べてみると、車で30分程度離れた場所でもなければ、車中泊に適した場所はなかったため、直接、スタート地点入りしました(ご迷惑になっていなければ良いけど・・・)。

 そこは最初、真っ暗な場所だと思ったのですが・・・時間が経って、目が慣れてくると近くにある橋の街灯の明かりが強く、それだけで周辺の公園施設や建物の配置が見えるくらいの光量があるようでした。

 とりあえず、助手席のシートを最大まで倒せば、顔が運転席の影になって明るさも紛れるので良いか・・・と思ったら、次々到着する仮眠待機組のライトとともに、なぜか周囲をヘッデン装備で歩いている人などがいて、車内に色んな光が差し込んできて、その度に浅い眠りが妨げられるという・・・。
 ・・・皆様、少々手加減をお願いできませんか?(^^;)

 まあそれでも、ぐっすり寝た感が強い仮眠を経て、朝4時にアラームで起床。
 着替えや車体の準備をしてから、息が白くなる冷気の中に出て行きました。


14092701.jpg
5時を過ぎると、
急速に明るくなってきた。
気温はどうやら、一桁だったらしい。

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朝一番には会津のシンボル、
磐梯山がくっきり見えていた。
普段、傘雲を被っている事が多いらしい。


 朝夕の冷え込みに対して、昼間は暑くなる可能性があったため、装備はメッシュインナーに薄手の保温長袖ウェア、半袖ジャージを重ねたさらに外に、アウターにモーフィスジャケットを袖付きで羽織ります。
 暑くなりはじめたら、ジャケットの袖、ジャケット本体、保温長袖ウェアの順に装備を外していく作戦です。

 受付を済ませた人の数は、約40名。
 初めてのブルベだというに挙手を求めると、1/3〜半数くらいの手が上がります。
 交通ルールの厳守と、DNF時の対応などの注意点とともに、この日、同時に開催されるBRM927千葉600km喜多方と、一部でコースが被っているために、「反射ベスト装備の人についていけばいいや〜!」ではなく、ちゃんとコースを確かめつつ、前進する事。
 キューシートを読み慣れていない人は、できれば数人のグループで固まって走行して欲しい、などの注意点を追加で説明したあと、車検に。

 車検には私も検査役にまわらせて頂き、次々と皆様をコース上に送り出します。
 あらかたの皆様が出発した後、ほぼ最後尾で私もスタート。
 宮城ブルベの今年最終戦は、肌寒いを通り越して冷え込んだ冷気の中のスタートとなりました。

2.桧原湖岸〜喜多方市のPC1へ

14092703.jpg
猪苗代町の市街地を抜け、
県道2号沿いに北上。
周囲は静かな道になる。


 猪苗代町の市街地を抜けて、県道2号を北上しはじめると、既にこの段階から緩やかな登り坂になっています。
 今回のコースは、宮城版の山岳ブルベ、とでも言うべきコース設定になっている、という事を、事前に聞いていた気がしますが、それでも試走結果を聞く限りは、本当に厳しいのは一部分だけ、という印象もあったりしたのですが・・・。

 そして事前に地図を見ていて思い出しましたが、桧原湖までの道の半分程度は、昨年に徹夜明けと言う最悪の条件で臨んだ宮城–宇都宮共催の600で、逆方向から走ってきた道でした。

 ・・・いや、あの時って、桧原湖からは延々、下っていなかったか?

 コース予習の時点で、そんな嫌な予感が脳裏を掠めていました。


14092704.jpg
見覚えのある交差点。
昨年の600のときは、
米沢・裏磐梯方面から下ってきて、
福島方面へと折れて下って行った。


 まだ(コンパクトクランクの)アウターギアでガシガシ登れる程度の斜度を越えて前進していくと、見覚えのある交差点に差し掛かります。
 ここから先は、去年走った600のコースの逆走です。
 あの時は延々、下り坂をおりてきた、という事は、今回は登って行くんだよな・・・と覚悟を決めます。


14092705.jpg
実際、ずっと登っていた。
そして、最初に出た気温は10℃。


 時間は朝6時半頃。
 さすがに冷えてますなぁ・・・。

 この後、さらに標高を上げていくので、桧原湖辺りでは確実に一桁気温に落ちるでしょう。
 動き始めて30分以上が経過しているので、さすがに暖かくなっているものの、この時期は装備選択が色々、難しいです。

 まあ、今年はFlecheで、同じ装備にプラス一枚を加えただけで、氷点下の中を走っていたりしたので、私的には、耐寒方面まだ余裕はありますね・・・。


14092706.jpg
桧原湖南岸側の観光街。
さすがにまだ静かだった。


 桧原湖の南東側には、リゾートホテルやペンションなどが集まった観光街がありますが、さすがに朝7時にもならない時間帯だったため、まだ人は動いておらず、静かな中を走っていきました。

 桧原湖の湖面が近いためか、周囲全体が池や沼が多数ある湿地になっているためか、冷え込みは一段階、厳しくなった気がします。
 途中、公衆便所が併設された駐車場から出てくる参加者がいたのは、朝の冷え込みの影響だったりするのでしょうか・・・。

 そういえば、この桧原湖には、桧原村という村がひとつ、沈んでいるようです。
 と書くと、ああ、人工のダム湖なのか、と思う方もいるかと思いますが、桧原湖は自然湖です。

 は?どういうこと?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、この桧原湖は会津のシンボル、磐梯山の大噴火により谷がせき止められて出来た湖になるらしいです。
 そんな規模の噴火、起きる訳がない、と思う方もいらっしゃるかもしれませんが・・・。


14092707.jpg
実際、磐梯山は、
頂上から北側の斜面がない。
1888年の噴火で山体が崩壊し、
巨大なクレーターのようになっている。


 これだけの噴火の痕跡を見れば、嫌でも理解できますよね・・・。
 ついでに言うと、桧原湖だけではなく、太古の噴火活動が、猪苗代湖を形成する要因のひとつにもなっているらしいですから、実は恐ろしい山なのかもしれません。

 そんな恐ろしい山の北側、桧原湖の南岸〜東岸に沿って進んでいきます。
 湖岸道路と言っても、猪苗代湖のような平坦な道とは違い、思わぬタイミングでアップダウンが出てきたりして、その度に先行していた人達を追い越したり、追いつかれたり、といった事を繰り返します。


14092708.jpg
時々、思わぬ斜度に苦しんだりしつつ、
湖岸の道を進む。

14092709.jpg
湖岸の樹林が切れた所で、
桧原湖の湖面が見えた。
既に釣船が湖上に浮かんでいる。


 南北に長い桧原湖の東岸を、南から1/4ほど進んだ所で、国道459号は西へと折れていきます。
 コースもそれに沿って西に進み、喜多方市へと向かいますが、西に折れてすぐの場所に、道の駅裏磐梯があります。
 道の駅の標識には、「裏磐梯ビューパーク」という名前も併記されていたので、さぞや良い景観の場所に違いない、と思って道の駅に乗り入れてみましたが・・・桧原湖〜磐梯山方面は、眼前を樹林に遮られて見通せません・・・。

 残念・・・と無駄に駐車場を一周して、コースへと復帰します。


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喜多方市に抜ける取上峠付近。
うっすらと木々が色付いている。


 取上峠周辺の木々には、既に色付きがはじまっていました。
 もう少し時間が経てば、鮮やかな彩りになるでしょう。
 スノーシェルターを何か所か潜った後、本格的な急降下がはじまります。


14092711.jpg
そして気温が8℃に。
おいおい(^^;)。


 西側斜面で日影に入ったためか、峠を越えた先で急に冷気に包まれた感じがありましたが、こうやって温度表示に現れると、それもなるほど、と実感されますね・・・。
 実際に強烈に冷えていたのは、峠の直下くらいで、途中、急カーブのトンネルを抜けて市街地が近くなると、徐々に日射しが届きはじめ、暖かくなってきました。


14092712.jpg
下って行く途中で、
喜多方市街地を見下ろせる場所があった。
思わず停車して一枚。


 喜多方市のある盆地は、見事に色付いた稲穂の黄色が朝日に映え、とても奇麗でした。
 この先のPC1を過ぎて、あの市街地を南へと縦断し、道の駅で通過チェックを受ける・・・と、コースの順番を地形と対象させてから、最後のダウンヒルにかかります。

 そのまま国道沿いに進んでいくと、左手にコンビニが現れ、そこがPC1でした。

PC1チェック:7:48

 このPC1で、AJ千葉ジャージを着用している方がいらっしゃったので声をかけさせて頂くと、同時開催中の喜多方600のコースの事前確認にいらっしゃっているとの事でした。

 AJ千葉さん主催の喜多方600の参加者の皆様は、この日、追い風に乗ってかなり速いペースで進行したようで、後に聞いた話では、こちらの会津200との重複部分については、ほとんどの方が午前中に通過したらしい?との事でした。
 期待された両者の邂逅と、懸念された他のコースへの誘引現象は、どうやら上手く回避されたようですが・・・。

 ま、何となく、少し残念な気がします(^^;)。

3.緊急事態、色々発生
 PC1ではAJ千葉のスタッフの方と、コース状況などの情報を交換させて頂きました。
 その後、様々な雑談に興じていたら・・・お店の方から、「落とし物ですが、お心当たりはありませんか?」と声がかかりました。

 小銭入れで、このPC1のレシートが入っている事と、お店の方の記憶では、自転車乗りの格好をした人が置き忘れた、との事だったので、一旦、お預かりして、周囲にいる皆様に、心当たりがないかを聞いてみます。
 しかし、周囲にいる皆様は、心当たりはないとの事です。

 レシートのタイムスタンプが見えたので確認すると、今から10分ほど前のようです。
 ・・・では、もう持ち主の方は出発してしまったのか・・・?

 とにかく、PC1に忘れ物があった事をスタッフのメーリングリストに報告し、私は忘れ物を持ったまま、即座に追走する事にして、AJ千葉のスタッフの方とはお別れしました。
 とにかく、次の通過チェックの道の駅で追いつかなければ、次に追いつけるのはどこになるかわかりません。地形は平坦ですから、とにかく急ぐ事にします。

 少し気温が上がってきていたので、モーフィスジャケットの袖を外し、ベストの状態にして再スタートします・・・が。

 焦ってスタートしたためか、その先の国道121号の交差点を曲がり損ねて直進してしまい、突き当たりのT字路に出てしまいます。
 いかん、ミスコースだ、と気付いて引き返す途中で、同じようにミスコースしたらしい方に出会ったので、「コースから外れていますよ!」と声をかけて、正規のコースへと戻りました。


14092713.jpg
正しく国道121号を南下。
引き返してくる参加者がいないか、
注意しつつ、できるだけ急ぐ。


 喜多方市の市街地では、少々信号に引っかかったりしましたが、朝8時頃という時間帯であったを考えると、思った以上にスムーズに抜ける事ができました。

 時折、強い東風に横から煽られつつ、エアロスポークが風を切るホイッスルのような音を微かに響かせながら、農地のど真ん中の道沿いに前進を続けます。
 平坦な道のため、サイコンのチラ見では大体、30km/h以上をキープするくらいの勢いで走り続けることができました。


14092714.jpg
既に稲刈りが終わった水田もあった。
山形ではそろそろ、
「かせ鳥」の準備も万端かな?


 先程、ミスコースしている間に声をかけて、一緒になった方を先導する形で会津坂下に至ります。

 なお、私はこの町の名前、最近まで「あいづさかした」だとばかり思っていました・・・。
 いや、地元以外の方で、初見で「あいづばんげ」と正しく読める人って、どれくらいいるのでしょう?

 そしてそのまま、周囲をあまり見る余裕もなく、国道49号から国道252号にルートを変えて、通過チェックポイントである「道の駅会津柳津」を目指します。


14092715.jpg
この辺りの平坦地は稲作が盛んなようで、
見事に色付いた水田が広がっていた。

14092716.jpg
虚空蔵菩薩(虚空蔵尊)の像で有名な、
円蔵寺の脇を抜けた。

トライアルでは円蔵寺のすぐ下を通ったらしいが、
本開催ではルートが変更になり、
円蔵寺は遠望しただけ。


 日本三大虚空蔵尊で有名な円蔵寺のすぐ脇を抜けると、道の駅は目の前でした。
 道の駅に車体を乗り入れると、お手洗いの周辺に、反射ベストを装備した自転車乗りの姿が集まっています。

 そこに乗り付けて、まずは「小銭入れを落とした人はいませんか!」と声をかけてみますが、どうやら持ち主の方はいらっしゃらないようです。
 捕まえられなかったか・・・と思いつつ、とりあえず自分の通過チェックを先に済ませるべく、道の駅スタンプを押して戻ると、先程見かけた方々とは違う一団が居たので、さらに声をかけてみます。

 「あ、自分のかも!」と声が上がったので、良かった、と安堵しましたが、その方は落としていませんでした(デザインが同じ物だった、というだけ)。
 ありゃ、やはり空振りか、では、先を急いで追いかけるしかない、と、PC2へ向けて再出発の準備を始めた時に、「財布とレシートをなくしてしまった」という方が現れました。

 今度は大当たりでした!
 良かった、ちゃんと届けられた!

 安堵すると同時に、新しく到着した皆様の中から、「ブルベカードを落とした方はいらっしゃいませんか!」と声がかかります。
 今度は、ブルベカードの落とし物があったようです。

 これもその場にいた方が落とし主だと確認されると、「後続の仲間が今、それを持ってこちらに向かっている」という事で、こちらも無事、持ち主の手元に戻る事に。

 いやあ、何という、奇跡の参加者同士の連携!
 どちらも、即、DNFに繋がる事だっただけに、無事に手元に戻って良かったです。

 それにしても、この忘れ物を届けるための全力疾走のために、かなりの体力と脚を使ってしまいました・・・。
 この時点で、私の脹脛はピクピクと軽く痙攣をはじめており、この先の激坂地帯に向かうには、少々、不安が出てきていたのが実態だったりします・・・。

4.数字に表れぬ難所の数々を越えて
 PC1から通過チェックまでの間を一気に走り抜け、かなり疲労を感じていたので、道の駅ではドリンク休憩を取る事にしました。
 ゆっくりとコーラ350mlを飲んでいる間に、周囲にいた人達はほとんど出発していってしまいます。

 まあ、時間はまだまだあるし、ゆっくり行くか。
 スタッフとして、最後尾付近を走る役目も必要だろう、という言い訳を胸の中に用意しておきます(←おいこら)。


14092717.jpg
通過チェックを出発後、
すぐに坂を登りはじめる。


 コースは通過チェックを越えてすぐに国道を外れて県道53号に入り、曲がる先がわかり辛いという五叉路があります。


14092718.jpg
その五叉路が近付く。
切り通しを抜けた先を、
折り返すように曲がる。

14092719.jpg
五叉路を見返す。
右上の切り通しを反対側から越えてきて、
曲がっていくのは左端の道。

来年以降、同じコースで開催があった場合、
曲がった先が下っていれば正解、
と覚えておくと良いかも。


 正しい道に曲がると、谷底の川沿いを緩やかに高度を上げて行きます。
 間違った方向に折り返すと、いきなり登って尾根通しの道に至り、明後日の方向へと進んでしまいますので、注意しましょう。


14092720.jpg
この辺りの川底には、
こんな岩の路頭が多くあった。
自然浸食でこうなったのだろうか?
それとも、人為的に掘削した?

14092721.jpg
そろそろ、激坂地帯に入る。
前後の皆様も苦しそう。


 このまま川沿いに、緩やかな勾配の道を進んでいくなら良いのにな・・・と思っていましたが、そんなに甘い話がある訳がなく、途中の集落に至ったら、急に斜度が上がりはじめました。
 どうやらここで道は川沿いを外れ、尾根通しに線形が変わるようです。


14092722.jpg
谷底から尾根に登るため、
物凄い九十九折になる。

上のガードレールの勾配がギャグに近いが、
あの道がこれから走るコースだ。


 最インコースは15%を越えているようにしか思えないヘアピンカーブの先に、これも平均斜度がほぼ10%に到達しているだろう、としか思えない斜度の道が現れます。
 まともに登れないので、車通りがほとんどない事を良い事に、ジグザグにハンドルを切りつつ登って行きます。

 最初の激坂地帯を抜けた先、尾根の頂上付近を切り開いたような集落が現れ、その入口辺りで作業中のご夫婦がいらっしゃいました。

 「こんにちは〜!頑張って〜!」
 「は〜い!ありがとうございます!」

 頂いた暖かい声援に、こちらも答えます。
 その自分の声が案外元気な事から、まだまだ余力があるんだな、と、変な所で理解できるのが不思議です。

 「この坂、急でしょ、頑張ってね〜」

 通りかかった民家の庭先で作業中のお婆さんからも声がかかり、これにも「ありがとうございます!まだ進めますよ〜!」とか何とか答えました。
 いやあ、何だか、暖かくて良い場所でした。

 ・・・まあ問題は、この時点で私の右膝が痛みはじめた事・・・。
 この先も、まだまだ激坂が続くというのに、大丈夫なのだろうか・・・。


14092723.jpg
一旦、平坦になったと思ったら、
さらに高い尾根に登る激坂が、
集落を縫うように続いていた。

うん、こう何度もあると、
押しも入るよね・・・。


 集落の外の道路は、勾配や線形も直されているようですが、集落内は昔ながらの山道の表面を舗装しただけ、という感じの斜度が残っています。

 この雰囲気は・・・あれだな、上野原市街地から鶴峠に登る道と似ているな、と、東京時代に良く走っていた、激坂で有名な道筋を思い出します。
 あの道も、集落内に思わぬ激坂が現れて苦しむのがパターンでしたからね。

 県道53号沿いに会津美里町に入ったら、その斜度はさらに一段、厳しくなったようです。
 どう考えても、平均勾配で10%越えしていそうなレベルの急坂が、尾根にまともに登り上げています。

 もう、道路線形に沿って登るのがキツいので、少しでも勾配を緩くするため、ジグザグにハンドルを切りながらの登坂になりました。
 ここで再び、押し歩きで登っている方を追い越し、しかしこちらも歩いているのとあまり変わらぬ速度でノロノロと前進を続けていると、巡回車が右隣を追い越して行きました。

 集落区間を抜けた後、再び近代的に改良された線形の道路になりましたが、この先が最もわかり辛い、という曲がり角。
 山間の林道入口のようなその場所に差し掛かります。


14092728.jpg
ここです、この場所。


 一応の目印は、カーブミラーと真空コンクリート舗装(丸いリングの滑り止めのついたコンクリート路面)の坂、という所ですが・・・。
 まあ、私はストリートビューで見ていたので、ああここか、と一発でわかりました(^^;)。

 なお、画像がないのは、その坂のあまりの斜度をみて、一時停止してゼロスタートで登れるという自信がなかったためです(^^;)。

 ちなみに、ここまでずっと県道53号に沿って走ってきましたが、ここから先、しばらくの間は、県道指定が外れています。
 実際、この先の坂の幅員、斜度は、どう考えても県道の規格ではなく、林道と言った方が良い気もします・・・。

 しかし、その信じられない斜度の坂の途中にも農地があり、集落があり、人が生活している姿があります。
 途中の集落には、湯殿山、古峰神社などの巨大な石碑もあったため、かつてはそれなりの人々の往来があったのでしょう。


14092724.jpg
その昔日の様子を現す物・・・
なのかどうか、
こんな物を見つけた。


 古道の道標かと思って足を止めてしまいましたが、どうやら違っていたようで、左は「○巳待供養塔(○は判読不能。梵字?)」、右は「○○養?念佛塔(○は判読不能。養は画像判断。現地では判読不能)」という刻印がありました(右の石碑の文字は、○○食念佛塔にも見える)。

 少し調べてみた所、「巳待供養」とは、「己巳の日、あるいは前日の戊辰の日などに、講中や個人で遅くまで起きていて精進供養をする行事」との事で、どうやら神事に基づいた物のようです。
 建立年月日のような物は見られなかったので、いつ頃の時代の物かはわかりませんが、地域信仰の対象だったのかもしれません。

 それ以上の事は、机上調査でも良くわかりませんでしたので、先を急ごうと思いましたが、ここで問題が・・・。


14092725.jpg
激坂過ぎて発進できない・・・。


 ここの斜度は、恐らくコース中でも最も強烈な場所のひとつで、どう考えても10%以上。
 下手すりゃ20%近いんじゃないか、というレベルでした。

 道を横向きに漕ぎ出そうとしても、道幅が狭すぎてすぐにハンドルを切る必要があります。

 試してみましたが、勢いが足りず、慌てて足をつく事2回。

 ・・・押しますか。

 県道指定は、この先、数百メートルの所にあるヘアピンカーブで復活するはず。
 という事は、そこから先は、斜度も幾分か緩やかになるでしょう。

 SPDのシューズは、こういう時は有り難いです。
 普通の靴と比べると違和感がありますが、それでも普通に歩いて、勾配が緩やかな区間に差し掛かった所で、再度、フレームに股がりました。


14092726.jpg
その後も結構な勾配の区間が現れたりして、
いい加減、斜度感覚が薄れてきた頃、
赤留峠を越え、道は下りに差し掛かった。

下りはじめた直後、
樹林が切れて、
これから行く会津高田方向が
見渡せた。


 ここから先は、細くて左右にクネクネと曲がる道をダウンヒルです。
 所々で、物凄い短半径のヘアピンカーブを抜けていきますので、最初はあまり速度を出せませんでしたが、やがて麓が近付くにつれて直線区間が長くなり、安定した速度を出せるようになりました。


14092727.jpg
会津高田の市街地に向けて、
直線路を進む。
風が向かい風になってきた。


 風向が向かい風なのが気になりますが、会津高田の市街地までは、下り基調の直線だったために、それほど影響されずに進む事ができました。
 市街地内で少し南に逸れて、PCに設定されたコンビニに至りました。

PC2チェック:11:10

 朝、出発した段階では寒かったこの日ですが、正午が近付いたこの時間には、日影に逃げ込まないと猛烈な暑さを感じるくらいになっていました。

 事前試走で走って頂いたSさんや、コースコーディネーターのちゃりけんさん曰く、最もキツい区間は抜けた、という事ですが・・・。
 先程から風が東風に変わってきている事が、今後の進行方向(東進)に対して、真逆の風ということで、色々と不安要素にしか感じられない事。

 そして何より、PC2〜3の間の区間は、区間最高標高地点までの標高差が最も大きい事が、大きな不安材料として残ります。

 コース全体の獲得標高は、ルートラボで見る限り、約2,600mなのですが、既に10%越えは確実という急勾配の激坂を何か所も越えてきて、しかも、PC1〜通過チェックまでを、普段のペースを無視した高速走行で脚を使い、そして右膝に痛みが出始めているという体で、どこまで対応できるのか・・・。

 不安材料を数えればきりがありませんが、とにかくコース周辺の景観が素晴らしい事。
 また、ここから先のコース上には、私の趣味の世界が結構あちこちに転がっているらしい、という事前机上情報があった事などを励みに、次のセクションへと出発していきました。


(続く)



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コメント
No title
スタッフの方々には、心からありがとうと申し上げます。
県道53号の軽井沢集落で押しているのが私なので、勝手に画像を頂きました。事後報告で申し訳ありません。
2014/10/02(木) 20:39 | URL | ヘレン #hRTRpsT.[ コメントの編集]
Re: No title
ヘレンさん、コメントありがとうございます。
ブルベ、お疲れ様でした!

県道53号沿いは、厳しい坂の連続でしたよね・・・。
私も一部で押し歩きをしてしまいました(^^;)。
でも、止まるより、少しでも進む方がずっと良いので、「押し」も本当は重要な戦略の一つです。

画像の件、問題ありません!
(逆に、掲載した画像で、何かご迷惑があればお知らせください!)
今後とも、よろしくお願いします!
2014/10/03(金) 08:57 | URL | YO-TA #-[ コメントの編集]
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プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2011年7月に東京から仙台に移住。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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