日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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東北の名峰を越えて走れ。 BRM621宮城400km鳥海高原 Part.4

 今週末('14/06/29)には、山形県寒河江市で開催される、「ツール・ド・さくらんぼ」に参加を予定していました。

 ・・・が、結果的には、当日朝の天気予報と、現地到着時の天候から、この雨の中を走るのは・・・という、悪いイメージしか湧かなかったので、DNSを決意しました。
 その後、スタートの段階では急速に天候が回復しましたが、晴天の空を見ても、走りたいという前向きな気持ちが全く出て来なかったので、今回は自分的にはDNSが正しい判断だったのでしょう。
 (経験的に、こういう時に無理をすると、怪我をしたり、チョコチョコと細かいトラブルを多発させたりする事が多い)

 その後はせっかく寒河江まで行ったので、ブルベコースの偵察や、「ゆ~チェリー」(温泉施設)を堪能する事で、イベントに参加できなかったお詫びがてら、地元にお金落を落として帰ってきました。
 まあ、いかにブルベで極限体験をしている身でも、気分が乗らなければこうなる時は普通にありますよ、という事で・・・。

 では本題です。
 やたら脱線だらけで無駄に長いという話もありますが(^^;)、BRM621宮城400km鳥海高原のレポート、今回が最終回です。
 鳥海高原を越えてナイトライドに突入し、無事に松ノ木峠も越えました。

 ここから先は、宮城ブルベではお馴染みの町、真室川と、お馴染みの国道13号と国道47号を抜けて、ゴールへと向かいます。
 随分と土地鑑のある場所だけに、ここまで到達すれば完走は間違いない、と、確かにそう思っていたのですが・・・。

 という訳で、詳細は裏置きしましたので、興味のある皆様は、以下のRead moreをクリックして下さい。


 PC5のすぐ近くには、道の駅「おがち」があって、そこにはコインシャワーと24時間解放の休憩施設があることは、事前の机上調査で確認済みでした。
 まあ、私は400を走る時は、最初から仮眠はない、という覚悟で走っているので立ち寄る予定はありませんでしたが、周囲の皆様の中には、「立ち寄ったら最後、朝まで寝倒しそうで嫌だ」という理由で近寄らない方もいらっしゃったようです。

 うん、以前、600で仮眠のつもりが盛大に寝坊してDNFになった経験(起きたら20km先のPCのクローズ時間だったという:笑)がある私としては、よ~く理解できる心理だったりします(笑)。

 しかし、この時には既に、内臓系がかなりやられていたようで、空腹度は高いのに、コンビニの食品コーナーの前に立っても、これ、と手を伸ばしたくなる物が一切ないという・・・。
 しかし、空腹を感じている状態で腹に何も入れずに走るのは危険なので、柑橘果汁入り炭酸飲料とプリンを流し込むように補給します。

 その補給中に、駐車場に止まっていた見覚えのある車の中で、漬物さんご夫妻がごそごそと活動を開始しました(笑)。
 巡回スタッフも待機スタッフも、長時間になるとブルベ一本を走るレベルで体力を使うのは、前回の最上川300のゴール待機だけでも何となく理解できています(自動車を200~300km走らせるなんて普通だしね)。

 周囲の皆様との他愛のない雑談の中で、これから先のコースの試走時の印象などを、追加情報として頂きます。
 やはり、真室川周辺は別のブルベで走った場所であることから、ホームグラウンドというか、馴染みのある場所、という印象が強いですし、この先の国道13号や国道47号も、いつものブルベのコースです。
 そして、県境を越えて鳴子峡や鳴子温泉に至ってしまえば、そこは日常的に走っている場所でもあるので、精神的にも非常に楽になるであろう事は予測できます。

 ここから先はホームグラウンド!という謎の気合いとともに、再度、コースへと走り出しました。

1.ホームグラウンドの地へ
 この先のコースは、108号のループとの交差点まではスライド区間です。
 時折、明るい光の塊が前方からやってくるので、ベルや大げさな挙手などで挨拶をかわします。
 108号のループとの交差付近では、頭上を通る橋の上を明るい光が通過して行くのが見えて、ああ、みんな頑張っているんだな、と、無言の励みになったりもしました。

 PC5からのコースは、国道13号沿いに10kmほど走ったところで、秋田~山形間の県境になる雄勝トンネルを抜け、その先で旧道(旧13号)へと右折して進みます。
 その直後に、さらに県道35号へと右折して、そのまま道なりに真室川市街地を目指す、素直なルート・・・かと思ったのですが、実はこの区間でのミスコースが結構、多かったようで・・・。


14062167.jpg
まずは区間最高地点の、
雄勝トンネルへ。
それほど厳しい登りではなかった。


 雄勝トンネルを抜けた後、もう一度短いトンネルを抜けた先に、旧道への分岐が現れます。


14062168.jpg
分岐前の短いトンネル。
トンネル入口に、
この先の分岐を示す標識がある。


 このトンネルから先が、ミスコースが多発した地帯でした。
 ミスコースのケースとしては、

(1)旧道への分岐の見落とし
 →直進すると自動車専用道に誘導されるので、実は物凄く危険だった!
(2)旧道へ曲がった後、直後の県道に入らず旧道を直進
 →旧道トンネルで自動車専用道区間を回避できるが、真室川のPC6も回避してしまう。

 が多かったようです。
 ここを昼間に通るのであれば、ランドマーク等の見当も付けやすいのでしょうけれど、夜間だとそうも行かない場合があります。
 また、GPSに頼るだけでは、表示画面の縮尺などの関係で、曲がりどころが良くわからない事もあるようですから、現地で標識に注意するか、または地図読みから経路のイメージを確定させたり、ストリートビュー等で分岐点周辺の風景と青看標識などを記憶しておくなどの対処が必要でしょう。

 なお、ケース1.については本当に危険な事態なので、今後、このコースでブルベを行う場合、ブリーフィングで説明を加えることとなりました。

 私は旧道分岐も県道分岐も右へと進み、コースどおりに真室川へと向かいます。


14062169.jpg
とはいえ、この区間は外灯も少なく、
時間的にもほぼ暗闇の中を走っていた。

ライトの光が届く範囲と、
自分の目の暗順応性能だけが頼りだ。


 時間は23時から0時くらいの間。
 この時期、東北地方は午前3時過ぎには東の地平線が白んでくる事を考えると、最も(物理的な)闇が深い時間帯です。
 道は何となく、緩やかにアップダウンを繰り返して進んでいますが、時々、集落が切れると、ぐっと一気に登る坂が現れたりもしていました。

 そしてこの区間を走行中に、私の意識の中に、睡魔がじわじわと侵攻してきました。
 うぅ、くそ、400でこれに捕まったのは初めてだ・・・24時間連続稼働で400kmの走行が普通だったのに・・・。

 パッとサイコンを見ると、区間によっては、速度が20km/hを切っている事も珍しくありません。
 登り基調だからなのか、それとも睡魔のせいなのか・・・(こういう時、ナイトライドだと周囲の風景の状況から斜度などを判断できないのが痛い)。

 しかし、マイクロスリープに落ちそうなほどの睡魔ではなかったのと、もうPC6までの距離が10kmを切っていたので、とりあえずPC6までは行こう、と考えて前進を続けます。
 尾根越しに、真室川の町明かりと思われる、ぼんやりとした光が空に浮かび始めた頃、前方にテールランプが見えて、一人の参加者を追い越しました。
 この方はPC3の直前くらいから、PC等のチェックポイント付近になると私が追い越して行くペースになっているようです(ベストの下に見えるジャージのポケットのデザインを覚えてしまった ^^;)。

 何となく同じペースの人がいるという事は、急にペースダウンしている訳でもないのか、と思い直し、真室川市街地に至りました。
 そういえば、ずいぶん久々に信号という物を見たなあ・・・。

 いつも300のコースで走って行く国道344号の鉄道アンダーパスを左手に見て、真室川駅前へ。
 すぐに右折して、PC6に至りました。

 PC6チェック:01:00

 いいですねー、O'clockチェック!
 レポートを書く時、覚えやすくて間違いにくい!(←そっちか!)

 もはやプリンやゼリーレベルの半固形物ですら喉を通らなくなっていたので、ここでは果汁100%飲料を補給後、眠気覚ましの上に「翼を授ける」効果を期待してカフェイン入りエナジードリンクを・・・。
 それにしても、この季節に農地や里山林が近いコンビニの店頭は、見事なレベルの「昆虫天国」ですなぁ(^^;)。

 いや、昆虫達から見れば、「行きたくもない場所に本能的に吸い寄せられている上に、引き際を誤って朝になったら、餌もないから餓死するだけ」という、物凄い事態に追い込まれている訳ですが・・・。
 (ついでに言うと、壁に貼り付いているアマガエル達にとっては、もう選び放題、食べ放題の無料バイキングですよ、ホントに)

 とりあえず、飲むものだけ飲んだら、すぐにコースに戻ります。
 残る距離は、80km弱・・・って、まだ1/5も残ってるのね(^^;)。

 しかし、このまま走ることができれば、24時間程度でゴールできるでしょう。
 残るコースは、いつも走っている場所がほとんどですから、ミスコースの心配はまずありません。

 ただし、PC到着でいったん収まった睡魔が、いつどんな形で復活するかわかりませんので、そこだけは注意した方が良いでしょう。
 という訳で、最終区間も30kmシークエンスで走る事にして、コースに出発しました。

2.様々な異変発生区間
 真室川市街地からは、昨年の秋の300で走った道を逆に南下し、途中、奥羽本線に沿って国道58号を東進、泉田駅付近で国道13号に合流するルートになっていました。
 県道58号は、ごく緩やかな登り基調の道ですが・・・そこでふっと安心したのが悪かったのか、着込んだままのモーフィスジャケット(袖付き状態)によって急速な体温上昇が進んだからか、ここにきて急激な睡魔の侵攻が始まりました。

 うお、ヤバい、これはキツい。
 どこかで仮眠しないと、まずいレベルかも・・・。

 幸いなことに、緩やかな登り区間はすぐに終わり、道は下りに転じます。
 ジャケットとジャージの前を解放すると、服の中に風が通り、多少は涼しさが復活して睡魔が遠ざかりました。

 しかし、いつまでもごまかしが利くとは思えません。
 ちょうどJR泉田駅が近くにあったので、そこの待合室で仮眠しよう、と駅まで行ってみたら・・・。

 待合室は照明で明るく照らされており、入口側とホーム側の両者の扉が開け放たれ、風通しの良い開放的なその空間は、「激☆昆虫天国!」でした。

 ・・・おい、ノコギリカミキリなんて、今季初めて見たぞ・・・。
 それに、何なんだよ、このヤママユ系の巨大なガ×複数は・・・(以上、画像は自粛)。

 まあいい、別に連中がいるから、何か害がある訳ではない、と考えて、待合室のベンチに横になろうとしたら・・・。
 その座面には、ユスリカかコバエかキジラミか、とにかくそういう超小型の羽虫がびっしりと貼りついていて、所々に誘引フェロモンが強い個体がいるのか、分布密度の濃淡が出来て、妙な斑模様が出来上がっています(以上、とにかく画像自粛)。

 ・・・さすがに、ここに寝転がる気にはなれない・・・。

 ちなみに、気付いたらベンチの座面だけでなく、待合室の壁も床も、似たような状態でした(画像は当然自粛:笑)。

 いやあ、この状態、私は昆虫が平気な性格なのでまだ良いですが、虫嫌いな皆様には、下手なお化け屋敷以上の恐怖とともに、生涯消えないトラウマを植えつけられたと思われます。
 ホント、今回のブルベは昨日午前中の「蝶捕食事件」にはじまり、何かと昆虫に縁のあるブルベだな~!(自棄)

 とにかく、仮眠場所のあてが外れたので、まあとにかく前に進むか、と思いつつ、腹いせに一発ネタをTwitterに飛ばしておきました。


14062170.jpg
アブ!アブアブアブゥ!

謎の投稿と言われたこれは、
こんな経緯から生まれた。

ついでに、スマホだけでなく、
デジカメでも撮影してあったのだから、
我ながら「何やってんだか」である(笑)。


 なお、私の"アンディ""フランク""ファビアン"は、既に疲労困憊だったので、休憩を欲して震えていたようです(痙攣とも言う)。
 (以上、某漫画を知らなければ、何の事だかさっぱりわからない内容でした・・・)

 しかし、こんな馬鹿な事をやっていたからか、コースに戻ろうとして・・・曲がりどころを間違えて、本来のコースより一本北の農道に紛れ込んでしまうというミスコースをやらかしました・・・(住宅地の間を抜けて13号に行くはずが、延々、畑地の中を進んでいた)。
 再度、戻ろうとして引き返すと、横道(コース側)から現れた参加者(例の、何となく前後して進んでいた方)が怪訝な顔で、「コースはそっちじゃないですよね?」と尋ねてきたので、もう一本南です、と答えて進行を再開しました。


14062171.jpg
無事に、とは言えない過程を経て、
何とか国道13号に合流。
いつもの、見覚えのある場所だ。


 13号は、さすがに東北地方の基幹道路らしく、真夜中とはいえそこそこの交通量があります。
 そんな場所なので、さすがに一時的に目は冴えたものの、またすぐに睡魔が襲ってくるでしょう。

 ついでに、内臓系が本格的に悲鳴を上げはじめ、胸がムカムカしてきました。
 今はまだ良いとして、しばらくしたら、クランクを回す力もなくなるかもしれない・・・。

 国道47号へと左折する交差点にコンビニがあることは知っていたので、そこで補給と仮眠のために一旦停止する事にしました。

 20分を見てアラームを設定し、目覚ましのためのカフェインドリンクを半分だけ飲んで、駐車場に転がります。
 誰かが補給に立ち寄った気配や、店員さんがコンテナを整理する音で何度か覚醒する程度の、ごく浅い意識の断絶があった後、アラームで起こされて仮眠終了。
 残り半分のカフェインドリンクを飲み干してから、出発準備です。

 ここから先は国道47号を東進します。
 300のブルベでは毎度、ここを赤倉温泉まで進んでから南に折れ、山刀伐峠を越えて寒河江に帰っていますが、今回はそのまま47号を東進して宮城県に入り、ゴールまで進みます。

 走り慣れた道をいつも通りに行けば良い、と考えるとともに、次の休憩地点は、いつもの赤倉温泉のコンビニに設定して走行再開です。

 しかし、あまり調子が上がりません。
 何だか、体全体、特に顔が発熱しているというか、火照っているというか、そういう感覚が強くて出力を上げられません。

 おかしいな、そろそろ明け方の、最も冷え込む時間のはずだけれど・・・と、道路脇に設置された温度計を見ると、19℃の表示が。

 ・・・・・・外灯が明るい場所で、モーフィスジャケットの袖を脱ぎ捨てました・・・(そら暑いわ・・・)。
 袖の通気性が改善されただけで、体の冷却がぐっと進み、そこから先は多少、調子を戻して走ることができました。
 (ただし、顔の表面がひりつくような火照りは取れなかった。後から指摘されたが、恐らくは日焼けによる消耗があったのだと思われる)


14062172.jpg
最上町の中心街くらいで、
進行方向の東の空が明るくなってきた。


 時間は午前3時半頃、東の空が明るくなり始めました。
 ・・・が、東の空は分厚い雲に覆われて、いわゆる夜明けの藍色の空にはなりません。
 そのままじわじわと周囲が明るくなる頃に、赤倉温泉手前の、いつもはPCとして使っているコンビニに到着。

 そろそろカフェインドリンクの効果も切れたのか、再び体に力が入らなくなったのと、ゴールまで約30kmと、ちょうどキリが良いくらいの距離の地点でもあることから、一旦、休憩と補給のために停止する事にしました。

 この時、フレームから降りて初めて意識しましたが、とにかく体調が最悪の状態になっていました。
 何というか、もうエネルギーの残りが枯渇しかけているというか、そんな状態であり、本当に久しぶりに、「ハンガーノック」という言葉が脳裏を横切りました。
 PC5くらいから、固形物を受け付けなくなった体に、カフェインドリンクやエナジードリンクを入れ続けたため、本当に燃やすエネルギーが枯渇してしまったのかもしれません。

 もう、固体はおろか、液体も水以外の物を、何も口にいれたくありません(緑茶や麦茶でさえ、飲みたいとは思わなかった)。
 それでも何も補給しないのは体に悪いと思い、大福餅とエナジードリンクを購入して、店の外のベンチで補給を試みますが・・・。

 エナジードリンクの炭酸が胃に刺さるように痛い。
 大福餅をかじってみても、喉が通過する事を拒否しているようにえづきます。

 それでも無理やり飲み込んでみましたが、3/4くらいでもうギブアップ。
 エナジードリンクも、缶ごと振って炭酸を飛ばせるだけ飛ばして、何とか腹に収めました。

 その直後、発作でも起こしたかのような勢いで、手足の先端に痺れが出てきて、座っている状態の姿勢もきつくなりました。
 しかし、倒れ込むその動作すら面倒くさい、というレベルで体が動きません。
 ちょっとやられ過ぎてないか~、おい、と自分の体に向かって毒づきたくなります。

 その後、数分、じっとしていたら、手足のしびれは解消しましたが、気分的にはとにかく最悪です。
 ゆっくりと(ゆっくりとしか動けない ^^;)出発準備をして、さすがに大福餅の3/4だけではエネルギーには足りないだろう、と、メイタンチャージの赤を無理やり、喉の奥に流し込みます。

 これで何とかなってくれ、あとは県境まで数キロ登れば、下りだから・・・と、最悪の気分のまま、コースに復帰しました。

3.最後の30km
 最悪の気分の休憩中に、完全に夜が明けたようで、周囲はすっかり明るくなっていました。
 しかし、今度は天候に異変が生じてきました。

 赤倉温泉駅を過ぎ、いつもは南に曲がって行く山刀伐峠の入口の交差点を越えて上り坂にさしかかると、徐々に地面がウェットになってきて、周囲に霧が立ち込めてきました。
 そして、霧はすぐに冷たく体を濡らす霧雨に変わり、完全なレインコンディションへと変化しました。

 スタート時点で外さなかったフェンダーが、こんな所で役に立つとは・・・。
 本格的な雨にならないでくれよ、と、相変わらず力が入らない体で、よろよろと登り基調の道を進みます。

 この先の地図上での道路線形を思い浮かべてみます。
 集落の入口になだらかな右カーブがあって、その先に「封人の家」という史跡があって、登り区間は終了です。
 体調が最悪な今、考えるのは、その「封人の家」に早く辿り着きたいという事だけです。

 やがて前方に緩やかな右カーブが見えてきます。
 おい、あれを最後にしてくれ、終わってくれ・・・!

 と願った直後に、道路の右側に「堺田駅」の標識が現れました。
 堺田駅は、封人の家への最寄り駅ですから・・・。

 よっしゃ終わったぁ!
 よくぞここに国境を置いたぞ、伊達政宗!

 レェーッツパーリィ!

 何様目線か、自分でもわからない状態で壊れまくった心の声とともに、県境付近、中山峠をクリア。
 これで残るのは、ゴールまでの下り基調の道のみです。

 そしてこの先は、鳴子峡、鳴子温泉をはじめ、普段から何度も走っている場所なので、どこに何があるのかも良くわかっています。

 参加者「この先って、もう登りはないよね?」
 私「鳴子バイパスの途中と、最後の方に一回、ありますね」

 中山峠辺りで、こんなやり取りがすぐに成立したくらいです(^^;)。


14062173.jpg
これが封人の家。

国境を守る役人の住居であり、
松尾芭蕉はここに滞在した後、
山刀伐峠を越えている。


 気分的にはかなり最悪、天候的にもあまり良くない状況だったのですが、この辺りには旧街道の遺構がいくつか残っているので、コースから見える範囲だけでフォローしてみる事にします。


14062174.jpg
封人の家から東に少し行くと、
現道の右に逸れる細い道がある。
この細い道が旧街道筋で、
この先には石畳(近年再整備?)がある。

14062175.jpg
上画像の左の林内には、
八幡神社がある。
昔日には峠の神社だったらしい。


 疲労と悪天候と体調不良のため、今思えばかなり酷い撮り方しかしていませんでしたが(^^;)、中山峠の頂上付近の旧街道遺構はこれ以外にもいくつかあります。
 その後、県境に向かって少し坂を下って行くと・・・。


14062177.jpg
この県境サインの辺りに・・・

14062176.jpg
国道の西側と・・・

14062178.jpg
東側に、現道と交差する形の線形で、
旧道の痕跡がある。


 地味ではありますが、ここにも松尾芭蕉が歩いた街道の痕跡が残されています。
 なお、西側の方は、この先に旧街道に沿って石畳の道があり、そのまま封人の家近くの旧道痕跡へと繋がっています。
 (石畳が、昔から残っていたものをそのまま使っているのかどうか不明。後年の再整備かもしれない)

 東側の道の方は、この先で国道路盤と交差して痕跡が消失しており、その先の経路はわかり辛くなっているようです。

 本当は、堺田駅近くの「平面分水嶺」などもチェックするつもりだったのですが、雨と体調不良と疲労で、もうとにかく色々限界で、これがやっとでした・・・。

 一応、チェックをすませた所で、最後の県境越えを経てゴールへと向かいます。
 残距離は、24kmほどです。
 下り基調でもありますから、もうすぐに到達できるでしょう。

 ・・・そんなに甘い話は、どこにもなかったのですが・・・。


14062179.jpg
鳴子峡レストハウス付近。
この辺りから、
睡魔大復活・・・。


 最後の最後になって、睡魔が大復活してくれました。
 鳴子峡から鳴子温泉に至る下り区間はさすがに大丈夫だったものの、その後、鳴子温泉街を抜け、鳴子バイパスに至る辺りに差し掛かると、もう運転したまま寝てしまいかねないレベルの睡魔を感じます。

 そういえば、何か極端な味のものを口にすると、睡魔は消える事がある、という話を聞いた事があります。
 何か口に放り込むとなると・・・そんなに極端な味ではないものの、トップチューブバッグから塩飴を取り出して口に含んでみます。

 それが効いたのかどうかはわかりませんが、睡魔は一時的に退散させる事に成功したので、一気にスピードアップしてゴールを目指します。


14062180.jpg
ゴール地点の直前。
残り1.5kmほど。

14062181.jpg
あ・ら・伊達な道の駅。
ゴールはこの裏にある公民館だ。


 ゴール:05:42

 24時間12分。
 途中で20分ほどの仮眠と、ハンガーノックに似た症状の体調不良、睡魔の襲来など、色々な物があった割には、自分比で標準的な時間でのゴールでした。
 (もう少し時間がかかるかと思っていたけれど・・・)

 ゴール受付で、「今回のコース、楽だったでしょ?」と聞かれましたが、正直、非常にキツかったです(苦笑)。
 もうしばらく、自転車の事は考えたくもない、と、そんな気持ちが頭の中を支配していました。

4.ブルベはおうちに帰るまで!
 ゴール後は、汗にまみれた装備から着替えて、スタッフとしてゴール周辺に待機し、後続の皆様のゴールを見守る事にしました。

 いやあ、とにかく皆様、本当にへばっていましたね・・・。
 前日昼間の鳥海山、鳥海高原の日射しと気温の中でのヒルクライムで消耗し、ナイトライドで睡魔を抱え、とにかく這々の体で何とか辿り着いたという参加者もいらっしゃいます。

 そして、今回、終止前後して走っていたと思ったいわんさんは、途中雄勝トンネル付近でミスコースした結果、ゴール到着時の走行距離が460kmにもなっていたとか・・・。
 60kmもオーバーして、時間内にゴールするというもの凄い話ですが、今回のブルベに備えて断ってきたカフェインを体に入れた所、ハイテンションを越えてしまった時間帯もあったようで、ゴール時も後輪が横滑りしていました(^^;)。

 そして、K関さんのオーディナリーも完走。
 前回の宮城300の時も、オーディナリーが完走した事を各方面から驚かれていましたが、400ともなると、さらに上を行く反響があったようです。

 やがてコース上に残っていた全員がゴールし、そのまま撤収となりました。

 ・・・が、一昼夜、行動したまま朝を迎えている私は、そのまましばらく、公民館の駐車場で仮眠してから帰宅する事にしました。
 全てが終わって、自宅に戻り、レンタカーを返したら、午後になっていました。

 夕方まで仮眠しようかと思ったら、次に目が覚めたのは真夜中であり、結局そのまま翌朝まで寝倒したのでした・・・。


 今回のブルベは、恐らく、日焼けに起因すると思われる様々な体調不良と、それに伴うハンガーノックに近い症状など、かなり苦しんだ24時間でした。
 もう一度走れ、と言われても、しばらくは遠慮したい、というのが正直な完走です(^^;)。

 それはそうと、今年はこれで300、600、400と完走を重ね、あとは200を完走すればSR達成です。

 ・・・という書き方をすると、「あとは200だけなんだから、楽勝でしょ!」という声が大量に飛んで来ると思いますが・・・。
 正直な話、楽に走れるブルベ、というものがイメージできませんがそれは・・・(^^;)。

 まあ、心理的な負担については、確かに少ないのは確かです。
 9月の平泉200、物見山300、会津200のいずれかを完走してしまえば、今年は終了な訳ですから・・・。
 (宮城600はどうした?という声が聞こえて来た気がしますが・・・???)

 とりあえず、SRは取れたら取れたで、また考えるという事で・・・(^^;)。


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コメント
SRリーチ!
お疲れ様でした。
思っていた以上に途中からコンディションが落ちていたんですね。顔の日焼けも当日はかなり凄いコトになっていましたが、回復も早くて何よりです。
コレでSRまであと一つ。
ミニベロで出るとか、600で振替とか期待しちゃいます。頑張って下さい。
今回のブルベでは本当にありがとうございました。

ではー。
2014/06/30(月) 06:02 | URL | いわん #-[ コメントの編集]
Re: SRリーチ!
いわんさん、コメントありがとうございます。

こちらこそ、ありがとうございました。
途中でコースの延長や難易度確認等、色々話させて頂いて、
凄く気がまぎれましたよ!

いや~、しかし、後半以降、自分でもおかしいと思うレベルでやられていました(^^;)。
やっぱり、日焼けの火照り感が強かったので、原因はそれかなあ、と思います。

SRはまあ、無理をしない範囲で取得できれば、という事で・・・(^^;)。
2014/06/30(月) 12:31 | URL | YO-TA #-[ コメントの編集]
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プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2011年7月に東京から仙台に移住。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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