日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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一度は走りたかった道筋へ 秋田~青森海岸通り Part.1

 休日を利用して、通勤車に使用していたタイヤを交換しました。

 使っていたのは、既に廃盤になっているシュワルベ・ステルビオで、実は東京時代からずっと使い続けていたタイヤです。
 交換の際に状況を見てみると、見事に台形になっていた・・・という程度の傷み方には収まらず・・・タイヤの円周、回転方向に沿って縦目のクラックが何筋か走り、そこからトレッド層の下にある繊維層が露出してしまい、ほつれた繊維が飛び出している場所までありました。

 長らく酷使していた状況が、あまりにもよくわかるレベルの傷み方でしたね・・・(^^;)。
 というか、こんなに傷んでいたのに、パンクもなければバーストもないなんて、何と丈夫なタイヤなんでしょうか、シュワルベ製品・・・(さすがドイツブランド)。

 なお、新しいタイヤはシュワルベ・コジャック。
 こちらはtikitでも使用しているモデルですが、過去には表層がパックリ割れて繊維層がむき出しになり、不定形のコブみたいなふくらみが出来てもパンクはしなかった、なんて事がありました。
 とにかく信頼性という面では、なかなかの物がありそうです。

 では本題です。
 今回は連休中の恒例、個人ツーリングの報告です。
 まだ東京に居た頃に、とある仕事で訪れた東北の道筋がありました。

 その道を、その時は車で走ったのですが、その道筋に漂う雰囲気は、「いずれこの道を自転車で走りたい」と思わせるのには十分でした。

 東京からは遠かった事もあり、なかなか果たせずにいましたが、仙台に異動になった結果、随分とそれを達成し易い状況になった、と思いました。
 が、一昨年、去年と、GWにはこの地域の天候が優れず、長距離長時間の走行が出来る状況ではありませんでした。

 しかし、今年は天気に恵まれそうだったので・・・急遽、計画の実行を決めたのが、4月23日。
 この時点で、スタート地点に決めていた秋田で宿が取れなければ、中止か、少々強引な計画への変更も覚悟しましたが、なぜかすんなり取れてしまうという幸運にも恵まれ、あとは自分が行動するのみ。

 金曜日の朝、入院という名の洗車調整中のAlizeではなく、Corratec号を久々に固定ローラーから下ろして出勤。
 そのまま、夕方に新幹線輪行で秋田入り。

 翌朝は、早朝、交通量の少ない時間帯に市街地を抜ける事を考えて、久しぶりにアルコールを入れて、とっとと眠ってしまいました。

 翌朝5時半に起床。
 宿をチェックアウトすると、まだ冷え冷えとした夜気が残る中、北へと進路を取りました。

 という訳で、本編は非常に長いので裏置きします。
 興味のある方は、以下のRead moreをクリックして下さい。



14042601.jpg
秋田市の千秋公園付近。
ちょうど桜が満開だった。

今年は、桜との付き合いが
随分長いな(笑)。


 午前6時、秋田駅西口付近を出発し、市街地を抜けて国道7号方面を目指します。
 市街地内とはいえ、さすがにこの時間はほとんど自動車の交通はなく、信号現示パターンもまだ深夜早朝状態のため、ほとんど停止する事もなく進んで行く事が出来ます。


14042602.jpg
前方にポートタワーを確認。
7号に出るまでもう少しだ。


 市街地を、最初はウネウネと路地をめぐり、最終的には県道沿いに逸れて国道7号へと至ります。
 ここから7号を北上し、能代市の北で国道101号に抜け、海岸線をさらに北上するのが、本日の想定ルートです。

 国道7号は、一桁番号が示す通り、東北地方を南北に貫く幹線道路の一本で、太平洋岸の4号と6号、内陸側の13号と並ぶ重要路線です。
 当然ながら、通常であれば秋田市街地の交通量は恐ろしいレベルなので、まだ交通量の少ない早朝のうちに、市街地区間から郊外区間へと抜けておきたい所です。


14042603.jpg
しばらく走ったら、
少し静かな場所に出た。

14042604.jpg
桜前線はちょうど、
秋田県北部にかかっていたようで、
満開の桜があちこちで見られた。


 この日のスタート時点の気温は7℃。
 早春季と同じ気温だったため、装備はFlecheの時の早朝時点と同じに設定してありました(長袖ジャージ、キャノンデール・モーフィスジャケット)。

 秋田平野を道沿いに北上します。
 ほどなく、右手に(写真等で何度も見たので)見覚えのあるコンビニが出現します。


14042605.jpg
昨年の宮城1000でPC8だったコンビニ。
あの時はここまでたどり着けなかった。
今回は秋田からの逆回りで到達。


 写真撮影中に、コンビニから出てきた外国人の自転車ツーリストに、「おはようございます!」と完璧な日本語の発音で挨拶され、驚きつつ、私も挨拶を返します。
 少し先で、同じくツーリング中なのか地元の人なのか、ロード乗りとすれ違ったので、互いに挙手で挨拶。

 今日はどんな場所で、どんな皆様にお会いできるかな、と、そんな事も密かに楽しみにしながら、1000のコースではなく、昭和バイパス方向へと進みます。


14042606.jpg
元木山公園付近。
桜が見事に咲いていた。


 左手には八郎潟がある筈ですが、地吹雪防止板がたてられているため、遠くを見通せないのが残念です。
 周囲はいわゆる田園風景で、それが見渡す限り、地平線まで続いています。

 海まで、このほとんど平坦な地形が続くというのであれば・・・冬は暴風が吹き荒れるでしょうから、まあ、地吹雪防止板が設置されても仕方がないところでしょうか?
 この時は緩やかな追い風だったので良かったですが、ここで横風や向かい風を受けたらどうなったか、あまり考えたくはありません(^^;)。


14042607.jpg
時々、高低差10m程度の高台が現れる。
その上からは、
八郎潟の東部承水路が見えていた。


 承水路(しょうすいろ)という、聞き慣れない言葉が出てきましたが、これは平たく言えば、湖沼の干拓時に水を外に逃がすための水路です。

 八郎潟は、かつては日本第二位の面積(220km2)を持つ湖でしたが、戦後の食糧増産・農地拡大政策のために干拓地として整備され、現在は大潟村という自治体が、かつての湖内に存在しているのは皆様ご存知の通りです。
 しかし、干拓地が完成直後に減反政策が始まったため、「減反政策のあおりをまともに受けた」という評価が下されることもある場所ですよね・・・。

 まあとにかく、湖一つをほぼ陸地に変えてしまったため、周辺から流れ込む河川の水などが行き場をなくしかねなかったため、それらを海に誘導するなどのための水路が残されている、という訳です(それが「承水路」である)。

 とにかく、能代市街地に至るまでは、この東部承水路沿いに北上・・・していたはずですが、地吹雪防止板と、あまりにフラットな地形のために遠くを見通せず、そんな事にはほとんど気付きませんでした。


14042608.jpg
北緯40度の線を越える。
市町村境の標識だけでなく、
こういう標識も、
どこまで来たかの目安になるのでありがたい。

14042609.jpg
とにかく地形はフラット。
時々、川か用水路を渡るけれど、
水の流れが止まって見えるレベルだ。


 三種町の北部を北へ、北へと向かって行き、能代市の市境表示を過ぎると、道路の右側に龍が巻きついた形の巨大なオブジェが現れました。
 帰宅後の机上調査で、これが「ドラゴンタワー」という地域シンボルだという事を知りましたが、あれは確かにインパクトがあるかもしれません。

 能代南IC付近のコンビニで一旦、小休止を入れて、少し小腹が減ってきていたので補給します。
 この時点で、時刻は8:45頃になっていましたが、気温は既に14℃に到達していました。

 出発時点(6:00)では7℃でしたから、3時間弱で一気に二倍になった形です。当然、暑さを感じていたので、モーフィスジャケットの袖を外して、ジャケットの背中のポケットに畳んで押し込みます。
 この季節、東北各地は朝夕と日中の気温差が大きいため、レイヤードを考える時、少々対応が難しい時もあります。
 モーフィスジャケットのような、袖の脱着が自由なジャケットは、この季節のロングライドでは重宝します。

 補給後、能代市街地の南部を弓の弧状に西へと迂回する国道7号バイパスを経由して、さらに北へと向かいます。


14042610.jpg
ご当地の安全啓発標語や、
交通安全標語の標識に、
「なまはげ」が大活躍。


 大体、スタートから1〜2時間程度走れば、その日の体調が大体、わかってきます。
 私の場合、坂の勾配の見え方が、最もわかり易いバロメーターですが(実際の斜度より緩く見えたら体調が良い)、この日はそれ以上に、「体の反応が思った以上に良い」事を感じていました。

 普段なら、何度かギアチェンジを入れて調整する、勾配が途中で微妙に変化するような坂も、トルクと回転数をコントロールする事でスルリと通り抜けられます。
 これは私の体の場合、気分が高揚して普段以上にオーバーペースになっている場合と、体調が良い場合の2通りのパターンがあるので油断がならない所です。

 しかし、この日は坂の勾配が、7%程度の物でもそれほどの難所には見えていなかった事から、実際に体調が良い事を実感していました。
 Flecheのために作っていた体と実走勘が残っていて、それがプラスに作用していたのかもしれません。

 能代市に入った辺りから、道は八郎潟沿岸域から離れていく形ですが、そのためか道路の勾配は緩やかな登り基調に転じます。


14042611.jpg
バイパスは海岸寄りを行く。
途中、能代港への道を分け、
ぐるりと環状に回って、
市街地中心部へ。

14042612.jpg
国道101号を左折。
ここからは道なり一本。


 国道101号に入ると、あとは五所川原、青森方面に道なり一本です。
 市街地内の、微妙なアップダウンを越えて北へと向かうと・・・。


14042613.jpg
坂を登り切るあたりで、
地平線の向こうに白い山々が現れた。
白神山地だ。


 いやあ、ここで一気にアドレナリンが噴出しました。
 行く手の坂を登る速度に合わせて、視線の先に、地面の陰に隠れていた白い山々が、ググッと競り上がって来ます。
 こんな風景は想像していなかっただけに、おおお~!という気分でした。

 恐らく、地元の皆様にとってみれば、これは日常の風景の一部でしかないのでしょう。
 しかし、他所から来た人間には、非日常というか、まず見る事のない風景なので、いちいち感動してしまうという(^^;)。

 とはいえ、ここは能代市の市街地ど真ん中。
 交通量も徐々に増えてきただけに、周囲に注意しながら北上を続けます。

 やがて市街地の北の端に到達し、ここで能代大橋で能代川を渡り・・・能代川・・・ん?よ、米代川?んんん?
 能代川ではなく、米代川???

 後で知りましたが、能代川というのは、米代川の(特に河口付近における)別名であり、「米のとぎ汁のように白い水が流れる川」という由来から、「米代川」と呼ぶのが正しいそうです。
 まあ、白い水に見えたのは、太古に火山活動による火山灰を含んだ水が流れていたからだ、という説があるようですが(現在は、見た所、普通に中流~河口によくある緑色の水だった)。

 能代市街地を抜けて、さらに北上して行きます。


14042614.jpg
正面に見える白神山地が、
段々大きくなる。
いや、本当に凄い風景だな~。

この先、コンビニが極端に少なくなる。
(数十キロ区間で、コンビニなし)
補給地点には道の駅や、
観光施設を活用するのが良いだろう。


 能代市街地を出て、八峰の中心地付近を抜けると、道は徐々にアップダウンを繰り返すようになってきます。


14042615.jpg
こんな感じのアップダウンが続く。

14042616.jpg
それにしても、
本当に桜前線の真上にいるのか、
しばらくはどこでも桜が満開だった。


 やがて周囲に塩の香りが漂いはじめ、高台で景観が良い場所に出たので、一旦停止すると・・・。


14042617.jpg
正面に日本海が広がっていた。

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この周辺は秋田県立自然公園に
指定されているらしい。

14042619.jpg
海に突き出た岩の間に、
磯か礫の海岸が続いている。
調べてみたら海岸線から沖合、
1kmまでの範囲が、
県立自然公園の指定範囲らしい。

14042620.jpg
道を進むと、港町が眼下に見えた。
いつの間にか、
海岸段丘の上を走っていたらしい。

14042621.jpg
またも満開の桜に出会う。
ハタハタ館という観光施設のすぐ近く。


 ハタハタ館の前を通りかかったら、八峰町さくらまつりとして、地域名産品の屋台が出ていたので、これ幸いと休憩兼補給をする事にしました。
 ここから先、県境を越えて北上する道の途上は、商店などが非常に少なく、補給のタイミングを失うと、少々厄介な事にもなりそうなので、補給できる時に補給しておく事にします。

 ちょうど出ていた屋台のうち、「ぶたんぽ」という、きりたんぽに豚肉のミンチをまぶしたような串焼きを買い食いします。
 ついでに、残量が心配になってきたドリンクを補充して、この先の難補給ゾーンに備える事にしました。

 ここから先は、県境に向けてさらにアップダウンが激しくなって行く事が想定されます。
 時間は10時を回り、路上の温度表示は、どんどん20℃に近付いています。
 そろそろ、暑さも問題になるのか・・・と思いましたが、湿度が低いのか、風にさえ当たっていれば(つまりは走っていれば)、そんなに暑さを感じる事はありませんでした。


14042622.jpg
いつの間にか、
海岸からは随分高い所を走っていた。
谷を渡る橋の上から。


 海岸段丘の最下段に漁港などがありますが、国道はそこを迂回するバイパスのルートで段丘の上を通っています。
 左の遠くに見える水平線を横目で見ながら進んで行くと・・・。


14042623.jpg
ついに県境に到達した。

ここからは青森県。
道は海岸沿いを抜けるようになり、
周辺の景観もさらに絶景度を増して行く。


 ついに青森県に至りました。
 時間は10:35頃(デジカメのExif記録より)で、想定より30分ほど遅れているでしょうか?

 とはいえ、今回は制限時間は関係なく、しいて言えば日没になったら厄介な程度の個人ツーリングですから、特に問題ではありません。

 それよりも、ここから先が、今まで、一度で良いから自転車で走りたいとずっと考えていた道筋になります。

 体調はFlecheの時と同じくらいに快調で、想像以上に軽く動いてくれています。
 ここから先の道のりは、何度か自動車では走っていますが、自転車で走るのは初めてです。

 自動車で走っても気持ちの良かったこの道を、自転車で走ったらどんな印象になるのだろうか・・・。

 はやる気持ちをおさえつつ、再度フレームにまたがると、前進を再開させました。


(続く)


 
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プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2011年7月に東京から仙台に移住。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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