日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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盛り沢山過ぎた日々 BRM913宮城1000km Part.5

 宮城1000から、既に2週間以上が経とうとしています。
 時間が過ぎ去るのは、早いものですね・・・。

 既に、参加された多くの皆様が、参加レポートを上げていらっしゃるため、それに目を通すのも楽しみの一つになっています。

 本当に、参加者の数だけドラマがある、と、今回のブルベほど実感させられたブルベはなかったですね。
 走行距離、気象条件、その他諸々が、その人のペースで走るタイミングで全然違うものになり、全然違う対処が求められていて・・・。

 DNFも、一つの必要な判断なのだという事が、今回ほど良くわかったブルベもありませんでした。
 参加するからには、完走する事が一つの目標であり、最良の結果と見る事も出来ますが、その時々においては、完走よりもDNFこそが最良の結果である場合もまたありますからね。

 では本題です。
 長らく続けてきた宮城1000のレポートも、今回が最終回になります。

 十和田湖の北の外輪山上でDNFを選択し、そこから先は、スタッフの追走部隊の一員として、このブルベを最後まで見守る事になりました。
 長い長い旅路は、これからさらに過酷さを増して行きます。

 という訳で、興味のある皆様は、以下のRead moreをクリックして下さい。

1.DNF後、スタッフ業に転向
 奥入瀬バイパス上で回収された後、意識は半ば朦朧としたまま、道の駅虹の湖で、濡れた装備を、サドルバッグの中に突っ込んであった、乾いた装備に着替えました。
 その動きもかなり緩慢で、皆様が食事を終わる頃になって、やっと着替え終わるという有様・・・。

 しっとり濡れた体に、ぴったり肌に貼り付く自転車装備を身に着けるのは、かなり苦労させられました。

 その後、念願の、火で調理された食事(といっても、ラーメン)をとって、気分的に少し持ち直したところで、弘前のPCへと移動再開です。


13091393.jpg
PC7弘前にて。


 弘前のPCには、既に多くの参加者が到着していました。
 雨具もつけず、ずぶ濡れのまま到着している人、完全防備の人、簡易雨具だけの人、等々、様々な姿が並んでいます。
 中には、すぐ近くにあるコインランドリーへと装具を乾かしに行く人もいたりしました。

 私も走り続けていれば、ここに参加者として混じっていたのだろうな・・・と思いますが、しかし、勾配が緩やかで道幅の広い奥入瀬バイパスを下るのもやっとだった体で、御鼻部山を越えて、狭くて曲がりくねった黒石側の道を安全に下れるとは思えません。
 DNFは、正しい判断だった、と、改めて思わされます。

 クローズの18時過ぎまで弘前のPCに留まり、区間応援スタッフを一名、駅に送り届けてから秋田へと進路を取ります。
 途中、参加者が暗くなった弘前の町を走る姿が見られます。

 車の中から、ナイトライド中のランドヌールを見るのは、初めてでした。
 そして思ったのは・・・。

 AJ埼玉ベストは、確かに、ツーリングポジションで走る皆様には優れた装備である事は間違いなのですが・・・。
 レースの時のように、前傾姿勢を深くとるポジションで走る人の場合、反射部が背中の上に乗ってしまい、後方から視認され難くなるため、あまり有効な装備ではないようにも思えます。

 レースのようなフォームをとる方は、Nathanのサイクリストベストや、工事現場の作業員が着るような、腰の低い位置まで反射帯が装着されているタイプのベストを装備した方が良さそうだ、という事です。
 また、Nathanのストリークのような、反射部が小さいベストは、夜間の被視認性という意味では、あまり有効な手段ではなさそうです。

 で、余談ですが、AJ埼玉ベストは、夜間においては黄色とオレンジの両者ともに、被視認性はあまり変わりません(両者ともに高い)が、昼間においては、オレンジ色の方が被視認性が高いようです(機会があったら、オレンジも仕入れようかな・・・?)。
 可能であれば、Respro - Hi-Viz Superベストのような、黄色とオレンジ色の両方の生地を使い、腰の高さまで反射材が入っているタイプのベストが用意できれば、最も理想的かもしれませんが・・・。

 まあ、とりあえず、これは装備選びのご参考まで・・・。
 海外の自転車アパレルメーカー製品には、反射ベストも色々、種類があるらしいので・・・。

 秋田への移動途中、DNFの連絡が入りました。
 ただし、鉄道などの別途移動手段へのアクセスが悪い状態だとの事で・・・スタッフカーが引き返し、回収する事に。

 なお、今回の宮城1000では、スタッフカーが最後尾付近を追走する形をとっており、場合によっては回収、ピックアップなどを行っていましたが、これは三陸海岸など、災害被害によって鉄道などの公共交通機関の運行が、長期に渡って停止しているような状況があった事から、非常策として行われていた物です。
 宮城ブルベでは、いつもこうだという訳ではありませんので、注意してください。

 ちなみに、遠野や釜石辺りを走行中、前後していた参加者の中の何人かが、「釜石でDNFして、宮古まで輪行してサウナに泊まる」という話をしていました。
 しかし、「釜石~宮古間のJR山田線は、津波にやられて、まだ動いてませんよ」と告げると、例外なく絶句していましたが・・・(スタッフカーによる追走と回収は、こういう場合に備えての、非常措置だった)。

 そして、弘前~秋田間で回収されたのは、チコリンさんでした。
 チコリンさんは16日中にスタート/ゴール地点に戻れれば良いとの事で、ここからしばらく、スタッフカーと行動を共にする事になりました。

 その後、再び参加者の状況を見つつ、コース沿いを進みます。
 時間はやがて深夜になり、何度目かの日の変わり目が近付いてきたため、秋田市で一旦、休憩のために宿などに入ることとされました。
 多くの参加者が宿泊を考えているというビジネスホテルに宿泊可能かどうか問い合わせる事になり、iPhoneとAndroidの両者で、どちらが先に連絡先を検索できるか、時ならぬ検索機能勝負が発生・・・。

 この勝負は、Google先生の機能をフルに使えるAndroidの勝利でした。
 とりあえず、秋田市内の宿に人数分の部屋を確保出来ました。

 夜半頃になって、やっとその宿に到着。
 チェックインを済ませた後、私はコインランドリーで濡れた装備を洗濯する間に、大浴場で体を温めます。

 大浴場の湯船を独占して体を沈めましたが・・・尻と股の皮膚にお湯がジリジリと、しみるしみる・・・。
 シャモアクリームを何度か塗り直していたはずですが、汗で濡れ、雨でぐしょ濡れになったパッドと肌の間の摩擦は、相当の物だったようです・・・。

 洗濯機が泊まった時のアラームに合わせて風呂から上がり、部屋に戻って・・・。
 ベッドに横になったところで、私の記憶は完全に途絶えました。

2.嵐の一日を見守る
 体感時間ではベッドに横になった次の瞬間、アラームで目覚めました。
 一瞬で寝落ちて、その後数時間、全く前後不覚に眠り続けていたようです。

 一晩、布団で寝たら、少しは回復・・・したようで、していないようで・・・。
 全身の筋肉が意思に反して、ミシミシと軋んでいるような気分です。
 膝も相変わらずの状態が続いています。

 それと同じか、それ以上の疲労を感じているはずのランドヌールの皆様が、次々と宿から出発して行きます。
 外の天気は・・・既に大雨といって良いレベルの雨です。
 このとき、東海地方に上陸した台風が、速度を上げて北へと進んできていたのでした。

 雨雲レーダーや、台風情報を見る限り、この日、16日の午後から夕方にかけて、東北地方は台風の暴風雨に包まれそうです。
 不謹慎な考えかもしれませんが、昨日のうちにDNFして良かった・・・と、少しだけ思ってしまったり・・・。

 このブルベの開催前日までは、ランドヌールが集まる場所に雨雲が集まるというジンクスを、冗談めかして「シャーマン効果」などと言って笑いのネタにしていましたが、こうなると笑い事ではありません。
 もし私がコース上にいたとしても、ここからゴールに向けて出発するかどうか、非常に悩んだと思いますし、その気持ちは、この時、コース上にいた全ての参加者の皆様も、同じだった事でしょう。

 朝食後、今後のDNF多発を想定し、既にDNFしている二人分の車体を輪行袋にパッキングし、トランク容量を出来る限り広く取っておきます(チコリンさんはともかく、スタッフの私がスタッフカーの容量を圧迫してどうする、という気分だったが・・・)。
 とりあえず、その後は私も運転要員としてスタッフカーに同乗する事となり、区間応援スタッフを最寄駅に送った後、台風情報を再度チェックし、PC9およびゴールのクローズに3時間の猶予を設ける事として、再度、コースへと車を走らせました。

 その先は、どんどん強くなる雨風の中、秋田~山形の海岸線を進んで、PC9の遊佐へと向かいます。
 風は追い風のようですが、あまりに強い風雨のためか、ぱらぱらとDNFの連絡が入ります。

 最終的に、この時点で出走者のうち、約半数がDNFとなっていました。
 PC9では、しばらくここに詰めていた漬物さんご夫妻と合流し、ニコ生自転車部の応援隊の皆様と遭遇しました。
 PC9通過の状況など、情報交換を行いますが、やはり台風接近のためか、PC7~8の状況と比較すると、通過している参加者の数は少ないようです。


13091394.jpg
PC9遊佐。
雨はかなり激しく降っていた。

13091395.jpg
PCのクローズを延長するという
注意書きを貼らせて頂いた。


 一応、クローズに3時間の猶予をとった事をPCのコンビニに貼り出させて頂き、追走車はそのまま、ゴール方向へと向かいます。
 その後、漬物さんご夫妻はPC9に待機し、クローズ時間が伸びている件を、到着する参加者に伝える事とされました。
 (漬物さんご夫妻は、最初に奥入瀬の通過チェックに入り、その後、後半のPCを点々としてきたため、今回のスタッフ業の中では最も長時間、前線待機となっていました。本当に、お疲れさまでした)


13091396.jpg
PC9からしばらくの間は、
雨風ともに穏やかだった。
雨雲レーダーを見たら、
ちょうど雨雲の切れ間になっていたらしい。


 PC9からコースをゴール方向へと進むと、遊佐から最上川流域に出るまでくらいは、奇跡的に雲の切れ間に当たったようで、ほとんど雨風を感じませんでした。
 しかし、道の駅とざわ辺りに差し掛かると、急に雨風が強くなりはじめ、14時を過ぎたくらいになると、暴風雨という言葉がそのまま当てはまるレベルの、猛烈な雨の中になってしまいました。
 視界も悪く、スタッフカーも安全のため、道の駅に待機せざるを得ないほどの天気でした。

 この間、Twitterなどを見ると、走行を継続中の参加者達は、それぞれに避難場所を見つけて、台風をやり過ごそうとしているようでした。

 座敷付きのコインランドリーという、とても避難場所に適した環境を見つけた一行は、装備を洗濯/乾燥させつつ、畳の上で仮眠を取ったようですし、各地の道の駅に避難した皆様は、地域の名産品を使った食事に舌鼓を打ったようです。
 その他、駅の待合室やバス停、地下道の中などで台風をやり過ごそうとしている人達など、とにかく色々な状況が垣間見えていました。

 なお、ちょっと悲惨だったのは、やはりPCなどのコンビニの軒下でこの台風をやり過ごす事になった皆様で・・・。
 特にPC9は、あっという間に駐車場が冠水し、風で車が揺れるほどの暴風雨の中、じっと軒下で雨風に耐えるしかない状況だったとか・・・。

 また、少数ながら、この暴風雨の中を走行中だった皆様もいらっしゃったようで・・・。
 よくぞご無事でいて下さった、と、今更ながらに思わされます。

 台風はその後、一気に日本列島を北上し、夕方頃には再び海上に抜けてしまったようです。
 スタッフカーは、雨風が弱まったタイミングで道の駅を出発し、ゴール方向へと再度、移動を開始しました。

 まだ時折強い雨が降る中、ゴール地点までの間にも、何人かの参加者を追い越します。
 疲労でフラフラに見える人、まだシャキッとして走っている人など、とにかく参加者の数だけドラマがある事が、本当に良くわかる状況でした・・・。

 それにしても、途中の道は、台風が大暴れした様子がありありと分かる状況でした。
 最上川は濁流と化しており、道は場所によっては、千切れ飛んできた木々の枝葉が散乱し、とても走り辛そうな状況です。
 土砂崩れのような災害までは発生していませんでしたが、自転車で通るには少々キツい感じの路面の冠水箇所があったりするなど、とにかく走行に影響が出ないか心配される場所が多く見られました。

 そんなこんなの風景を横目に、ゴール地点に着いたのは、夕方16時過ぎだったでしょうか?
 私は濡れた足下が酷い状況だったので、ホームセンターに寄って頂いて、サンダルや下着などを購入し、一旦、宿に入って一息つきました・・・。


13091397.jpg
当日夕方の寒河江の空。
台風の影響が残って風は強かったものの、
雨はやみ、路面は急速に乾いていった。


 その後、寒河江ICで食事をとってから、ゴール地点へと向かいました。
 ゴール地点には、宮城ブルベでよくご一緒する、cos69さんとうにょんさんが、受付要員として待機して下さっていました(長時間、ありがとうございました)。

 19:00までは施設内で受付を行っていましたが、その後は駐車場に場所を移してゴール受付を継続します。
 風が強く、レシートが飛ばされないように注意が必要でした。

 その後、一時帰仙したスタッフのKさんご夫妻がゴール地点に再度、応援に来て下さり、応援のcos69さんと交代になりました。
 今回は、区間応援やゴール待機などに、普段、ブルベに参加している皆様にボランティアでお手伝いを頂き、本当に助かりました。
 最初にゴール待機に入って頂き、私が戻る前に現場を離れたTさんなど、お顔を合わせる機会はなかったもの、沢山の皆様に、様々な面でバックアップ頂き、本当に助かりました。


13091398.jpg
20時を過ぎると、
参加者が続々と帰ってきた。


 14日の酷暑にも、三陸のアップダウンにも、15日の十和田湖周辺の冷え込みにも、16日の台風にも負けなかった、正真正銘の勝利者達。
 皆様の口からは、もう本当に、様々なドラマが語られていました。

・ブルベ歴何年という経歴の中で、今回の宮城1000が初のDNFになった人(理由はメカトラ)。
・途中の宿で、布団峠を越えられずに寝坊DNFした人。
・突然仕事が入ってしまい、コース途中で涙を飲んだ人。
・序盤の、東北のイメージにそぐわぬ暑さの中で体調を崩し、リタイヤして行った人達。
・三陸海岸の連続峠越えの中で、次々心折られて散って行った、多くの参加者。
・奥入瀬のチェックに気付かず通過したため、御鼻部山から石ヶ戸まで再度下ったものの、既にスタッフ撤収後だったため、スタッフカーにクイズの解答を叫びながら進んだ人(※1)。
・PC7弘前にクローズ5分前に到着し、バイクをスタッフに預けてレジへと急行したものの、前の人の清算がなかなか終わらず、本当の本当にギリギリでチェックを通過した人。
・むしろDNFした後、コース沿道のあれやコレやを満喫しまくっていた皆様(滅茶苦茶、羨ましかった・・・)。
・ママチャリで1,000kmの道乗りを走り切ってしまった人(そして翌週、レース会場でお会いするとは思いませんでした!)。
・ペダル(スピードプレイ)の先端が外れ、シャフトだけになっても尚、走り続けてきた人(なお、スピードプレイのペダル脱落は、数名いらっしゃったらしい)。
・リアディレイラーが動かなくなり、前三段変速のみで走ってきた人。
・PC7?の時点で所持金が500円になり、それでも尚、ゴールを目指した人(※2)。
・その所持金500円の人に、「これ、使いなよ」とパッと5,000円札を差し出して、コースに送り出したランドヌール。
・ゴール後、まだあと200kmほどは楽に走れそうなほど元気だった、台湾・香港チームの女性ペア。
・関空に到着後、寒河江までほとんどの区間を自走してきたという、台湾チームの女性(後日伝聞で、宮城1000の後、すぐに北関東のSR600に挑戦したらしい。とんでもねぇスーパーレディだよ、ホントに)。
・そして今回も、参加したブルベで災害(台風)を呼んでしまった、と周囲に突っ込まれまくっていた、香港チームの代表。


(※1)
 私が回収されたとき、「坂を登っている途中で、ビアンキ乗りの人が坂を下りて行った」と報告していたため、途中でそれらしい人を見つけてコンタクトをとったらしい。これで通過チェックOKとしたが、弘前の後、DNFされたとか・・・。

(※2)
 特定のコンビニで使えるプリペイド?か非接触IC?のカードは持っていたのだが、その系列のコンビニがPCに設定されていない上に、秋田県内でそれほど展開していなかったため、現金しか使えない状況だったらしい。


 途中までは同じコース上を走っていた皆様だけに、ゴール地点での苦労話の端々に、そうか、あの辺りの話だな、とわかる部分があったりして・・・。
 DNFが間違った判断ではなかったと、今でもそう思いますが、完走できなかった事が、何となく、じわじわと、ぞわぞわと、胸の中で悔しさになって疼いていました。

 今思えば、ゴールした皆様のほとんどが、台風の影響で時間を延長するまでもなく、17日0時より前にゴール受付まで終了していました。
 皆様、本当に強い人達でした。素晴らしかったです。

 その後、17日の午前3時まで、晴れ間が出た結果、放射冷却で凍えるような冷え込みが出て来た中、ゴール受付で待機。
 この寒さの中を、まだ走っている人がいる、と考えると、大丈夫だろうか、と、心配になってきます。
 結果的に、クローズの時点でコース上で頑張っていた2名の方が、非常に残念ながら、コース上でタイムアウトとなり、今回のブルベは終了しました。

 現地を撤収し、床に入ったのは、朝4時近かったでしょうか?
 金曜日の夜から、月曜日の明け方までの長時間に、スタート直後のパンクに始まり、平泉での睡魔襲来、花巻・遠野での想定外の酷暑、釜石~久慈間の連続峠越え、そして、十和田湖周辺で雨と低温に負けてからスタッフ業に転向・・・。

 個人的に、あまりにも盛り沢山で色々な事があり、色々な経験を積み、そしてあまりにも濃密な時間だった三連休が、終わりを告げたのでした。

 それにしても、ゴールした皆様も、DNFした皆様も、車体も体も服装も、とにかく色々なものが、ボロボロになっていましたね・・・。
 自転車趣味ではない皆様や、自転車趣味でもブルベの世界を知らない皆様には、「そうまでして走りたいの?」と、目を丸くされるであろう状態です。

 でもね、こんな姿になってでも、走りたいコースがある、という気持ちは、実際にやってみないとわかりませんよね、多分・・・。
 その価値があると思うからこそ、こんなに沢山の皆様が挑戦し、あらゆる障害を乗り越えて走り続けた訳です。

 今回は色々あり過ぎた結果、出走者の約半数がDNFするという、かなりサバイバルな雰囲気の漂うブルベになってしまいました。
 しかし、シリアスな事故は一件もなかったのが、スタッフ側としては本当にホッとした事でした。

 今回は走行距離が長い上に、災害の被災地を通り、台風の直撃を受ける予報が出ていたり・・・。
 正直、個人的には本当に、良く無事故で終わったな、と、考えているくらいです。

 それもこれも、今回参加された、歴戦のランドヌール/ランドヌーズの皆様の、冷静な判断のなせる技だった事でしょう。

3.ブルベはおうちに帰るまで
 ゴール受付終了後、翌朝、というか、寝込んでから数時間後、再びアラームで起床。
 この日は、台湾・香港チームの皆様との会食に招いて頂いていたのでした。

 出発しようとした所、同じ宿に宿泊中だったチコリンさんとお会いできたのでご挨拶を交わしてから、会場へと移動します。
 inainaさんとKさん、そして台湾・香港チームの皆様との会食は、コース上でのあれやコレやに始まり、台湾、香港でのブルベ事情や、日本の各団体におけるブルベ開催、運営などに関する、かなり突っ込んだ話まで、色々な事が話題になりました。

 皆様、本当に自転車趣味を楽しんでおられるんだな〜、と、思わされるエピソードだらけで、日本だ、台湾だ、香港だ、という場所を問わずに、自転車趣味人間に感じる共通の雰囲気のようなものが感じられる、奇妙ですが面白く、そして楽しいひとときでした。

 会食後、inainaさんに寒河江駅まで送って頂き、今度は列車の旅に。
 同じ電車に、同じ宮城1000に参加したひでさんといわさんが同乗されていたので、仙台までご同伴させて頂く事に。

 ひでさんには、寒河江で買ったという桃を頂いてしまいました。
 また、左沢線から仙山線への乗り換えで、バリアフリー化が遅れている地方ローカル線の罠にはまって、時ならぬ「乗り換え峠」を経験する事になるなど、これまた面白い?旅路になってしまいました・・・(^^;)。

 さて、その後、私は電車の中で半ば眠ってしまっていましたが(^^;)、無事に仙台に到着。
 さすがに仙台駅はバリアフリー化が進んでいるので、エレベーターで昇降して、ひでさんといわさんを、仙台空港アクセス線までお見送りしました。

 その後は仙台市営地下鉄に乗り換え、自宅へ。
 長い長い旅路は、終わりを告げました。


 今年のシーズンインから秋まで、私はこのブルベに参加し、あわよくば完走することを目指して、色々な事をやってきた経緯がありました。
 長距離走破、登坂のために、車体のコンポ構成、パーツ構成を見直し、実走で色々とテストし、場合によっては購入して間もないものでも不採用としてお蔵入りにしたパーツやアクセサリーもあったりします。

 そんなシーズンを過ごしてきたため、このブルベの直後には、燃え尽き症候群のような脱力感が強く感じられるようになってしまい、その脱力感を払拭するまで、約一週間が必要でした。
 久々に、全精力を使い果たした感じがしましたね・・・。

 結果はDNFでしたが、今回の1000kmに挑戦できた事は、本当に良い経験でした。
 まず、日常生活の中でも、自転車趣味人の間でも、素でこんな距離を走ろうという考えを持つ事はありませんし、ましてや挑戦する事もないでしょう。

 走るとしても、何日かに分けたツーリング旅行などで、というならまだしも、75時間以内に走破するなんて事は、想像すら出来ない事でしょう。
 40時間程度に、6割程度の距離を走っただけですが、しかし、1,000kmの旅路は、決して無謀な挑戦ではないように感じられました。

 たら、れば、を言えばきりがありませんが、今回、もう少しうまく立ち回っていれば、あるいは・・・という思いはどこかにない訳ではありません。
 まあ、実際には膝を壊してしまっていたのと、あの時の気候と体の状況を考えたら、御鼻部山から安全に弘前側に下れるとは思えませんが・・・。

 しかし、次回、またどこかで1,000kmに挑戦する時には、今回の経験から得た教訓を生かす事で、より遠くへ、そして完走を目指す事も可能になるのではないかと思います。

 いずれまた、こんな馬鹿げた挑戦をする事があれば(近い将来に、きっとあると思いますが:笑)、今回得た教訓を活かし、ゴールを目指して走る事にしましょう。


 そして、スタッフ業の側面から見ても、これほどの距離のブルベをオーガナイズするのは、とても大変な事であったと思います。
 まずは、無事に終わらせられた事を喜びたいと思います。

 と同時に、今後のブルベ開催における課題や教訓も、色々と見えてきました。
 今年度、宮城ブルベは10月の300kmを残すのみ。
 来年度以降、この1,000kmの運営で見えてきた課題や教訓を生かし、さらに良い形で運営が出来る体制を作る事が出来るか・・・。

 まだまだ、進むべき道は残されていますね。


 そして最後に、私のブログでも最長記録に並ぶ長さとなったこのレポートを、最後まで読んで頂いた皆様、ありがとうございました。

 通算での掲載画像枚数は100枚を越え、テキスト数は・・・数えたくない(^^;)。
 とにかく、本当に色々な事があった、盛り沢山過ぎる日々でした。


 今回の宮城1000に参加した、ランドヌール/ランドヌーズの皆様。
 開催にあたり、様々な形で運営に助力を頂いた、ボランティアスタッフの皆様。
 そして、コース上で、様々な形で見守って頂いた応援隊の皆様。

 本当にお疲れさまでした。
 そして、ありがとうございました。


 またどこかのブルベでお会いしましょう!

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コメント
最後はスタッフ業務までお疲れ様でした。ビアンキの方気になってたんですよね~。弘前は間に合ったけどDNFでしたか…
夜間走行中のブルベ参加者ってなかなか車から見ること無いですね。スタッフやらないから~って言われてしまえばそれまでだけど…埼玉ベストは軽くてお気に入りなんですが、腰部分の反射帯が足りないなとは常々感じてましたので何か対策考えたいですね。
そしてYO-TAさん含めスタッフの皆さんにはお世話になりました。改めてありがとうございました。
2013/09/28(土) 19:27 | URL | ひで #-[ コメントの編集]
No title
改めてお疲れ様でした。

レポートを通して拝見して、1000kmという距離の難関さがヒシヒシと伝わってきました。

特に岩手~青森の体力的な過酷さと、秋田~山形の悪天候、これは完走・DNF関係無く参加者すべてに与えられた、それぞれの過酷という点で、やはりBRM1000は次元の違う難易度があるのだなと思いました。

DNFした後すぐにスタッフ業で行動され、休まる暇も無かったと思いますが、やはり滅多に無い得る物の多いイベントでしたね。

私はゴールでオイシイ思いさせて貰いましたが、今回の経験を糧に今後のブルベやツーリングに生かしたいと思っています。

本当にお疲れ様でした。
来月もよろしくお願いしますね!
2013/09/28(土) 19:28 | URL | うにょん #GCA3nAmE[ コメントの編集]
反射ベスト
反射ベスト、私も埼玉ベストは軽くて良いと思っていますが、
今回、車から見てみると、レースポジションの方には、
ちょっと腰まわりが短いかな、という印象でした。
上体が立っているツーリングポジションだと、
あまり問題ない感じでした。

Resproのベストは、腰の長さも十分そうな上に、
ベスト自体にポケットがあるのですが、
前側に大きなポケットがあるなど、あと一歩、改良があればという感じです。

この辺りの装備も、色々工夫し甲斐がありそうですね。
2013/09/28(土) 20:33 | URL | YO-TA #-[ コメントの編集]
Re: No title
うにょんさん、長時間、対応頂き、本当にありがとうございました。

いやあ、本当にキツいコースでしたが、
色々、ためになる経験を積ませてもらえました。
これだけの距離になると、脚力を鍛えるだけでなく、
どこでも寝られる強心臓と、
いつでも食べられる強い内臓を持つことも必要になってきそうです(^^;)。
(食べられないなら、別の形でエネルギーを得る手段を考えるとか・・・)

でも、歴戦のランドヌール達の走りと装備を目の前で、
走者とスタッフの両方の立場から見る事が出来たのは、
物凄く良い経験になったと思います。

それにしても、今思い出せば、あんなにキツいコースが、
なぜか楽しい思い出に変換されているのが謎です・・・。
(危険な沼にはまったでしょうか?:笑)
2013/09/28(土) 20:42 | URL | YO-TA #-[ コメントの編集]
改めてお疲れ様でした
&スタッフ業務ありがとうございます。

わたしにとっても初の600kmオーバーなブルベでした。
単純計算で今まで走ったことのある距離の二倍弱、何をどう準備して良いやら見当もつかずに当初は右往左往でしたが、あまりにも早い段階からあれこれ気を揉んでいたせいかスタート一週間くらい前になってぷっつりと緊張の糸が切れたというか。
結局開き直って参加したのが結果的に幸いしたようです。
出走時には”アレを忘れた、これも忘れた!”と、走りながらあれこれ思いつく『携行するつもりだった品』に気がついて色々凹んだりもしましたが、まあ現地調達が不可能な品でもないから、と。

今回の1,000kmブルベは非常に良い経験になりました。
何より終わってみれば悪天候やアクシデントすら楽しさのエッセンスですからね。
我ながら好き者だなあ、と思ってみたり。
またどこかのブルベでご一緒出来た折にはよろしくお願い致します。
2013/10/01(火) 00:32 | URL | Trinity(@tri1021) #bi94IFRw[ コメントの編集]
あきらめたらそこで試合終了ですよ。
ブルベを走っていてる道中で、心が折れそうなときやタイムアウトしそうなときは、いつも冒頭の安西先生の言葉を自分に言い聞かせながらペダルを踏み続けています。

通過チェックが御鼻部山に登っている途中にあると、自分の勝手な思い込みにより、チェックをスルーしてしまうというミスを犯し、結局2度も奥入瀬バイパスを登ることで時間をロスしてしまいました。

再度登っている時や弘前へ向かう時に、やめよう、あきらめようという思いが何度も頭をかすめていました。

でも、やはり安西先生の、
「あきらめたらそこで試合終了ですよ。」 という言葉を自分にいいきかせ、とにかく弘前のクローズに間に合わなくなるまではがんばろうと、こぎつづけました。

しかし、弘前はぎりぎり間に合ったのですが、一連のことで仮眠時間を食いつぶしてしまいました。

秋田に向かう途中、なにをやっても取り払えない睡魔に、居眠り運転事故の危険を感じ、タイムアウトを承知で、雨の路上で寝たのが五城目町でした。(あきらめないとそこで死んでしまいますよ。と言い訳け…)

自分自身の情けないミスで、走りきれたかもしれないブルベをリタイヤしてしまった、そういう思いが今でも続いていますが、それでも800km弱ではあったけれどいろいろ得ることの多かった、楽しい東北ツーリングでした。

すべての参加者とスタッフに感謝です。
2013/10/01(火) 02:21 | URL | (※1)のビアンキ乗り #-[ コメントの編集]
Re: 改めてお疲れ様でした
Trinityさん、ありがとうございます。

私も今回はどんな風にアプローチして良いか分からず、
コース上で、「やっぱりアレは持ってくるべきだった!」とか、色々思う所がありましたね。
今となっては、それは次回に生かせそうな、良い教訓になっています。

今はとにかく、参加して下さった皆様が、
「楽しかった」「良いコースだった」と言ってくださるのが本当にうれしいです。

来年はPBP前年で、エントリー峠ラッシュになりそうですが、
できれば色々な場所に遠征したいとも考えています。
関東にもお邪魔しますので、どこかでご一緒できた時は、よろしくお願いします!
2013/10/01(火) 08:54 | URL | YO-TA #-[ コメントの編集]
Re: あきらめたらそこで試合終了ですよ。
ビアンキ乗りさん(と、呼ばせて頂きます ^^;)、お疲れ様でした!

お互い、DNFで残念でしたが、撤退の判断は間違っていなかった、と思えるなら、
これはこれで一つの「実績」として胸を張って良いと思います。
参加者の数だけドラマがある、という言葉を、今回ほど実感したブルベはありませんでした。

「あきらめたらそこで試合終了ですよ。」とは、確かにその通りですね~。
400以上の距離になると、「心が切れない」事も、完走に大きくかかわってくる気がします。

まあ、私の場合、コースによっては(主に山岳コースでは)、
「いい加減にやめさせてください、安西先生!」と言いたくなる時もありますが・・・(^^;)

またどこかでご一緒できた時には、よろしくお願いします!
2013/10/01(火) 08:59 | URL | YO-TA #-[ コメントの編集]
お疲れ様でした
ブルベも超ロングになると、スポーツというよりも旅成分が強まって色々なドラマが生まれるんですね。

参加者として、そしてスタッフとしてそのドラマを両方経験されたのはうらやましい限りです。

ですが、大変だったでしょう?
本当に疲れたでしょう?
灼熱地獄に豪雨、そして台風 wwwwww!

根性と維持を一滴残らず出し切った風に感じられました。

いやはやブルベの醍醐味であり恐ろしさですね。
自分も来年の計画について迷っています。

このまま深みにはまり込んで良いものかどうか。

とにかく実走されてこれだけのレポートを書き上げる。
試走も含めて手薄な宮城のスタッフ業務を手伝う。

貢献度大ですね。

本当にお疲れ様でした。
2013/10/01(火) 09:30 | URL | KOMA #-[ コメントの編集]
Re: お疲れ様でした
KOMAさん、ありがとうございます。

いやあ、とんでもなく疲れましたよ、宮城1000。
今もどこかにダメージが残っている気がするくらいです。
(まあしかし、それが楽しいという、ちょっとヤバい方向に流れていますが・・・)

来年は、PBP準備年なので、エントリー峠が多そうですね。
SRシリーズは、出られそうな物に網を張っておくか、
スタッフ権限で認定試走に流れるか、のどちらかになりそうです。

宮城スタッフへの貢献がどの程度かは分かりませんが、
東北でも面白いブルベをやってるぞー!という宣伝にはなっているかなあ、と思います(^^;)。

では、次回は宮城300でしょうか?
私は今年のブルベの締めくくりなので、
例によって「頑張らない」ように走ります(笑)。
2013/10/01(火) 12:49 | URL | YO-TA #-[ コメントの編集]
おつかれさまでした。
上記、リア側STIレバーが奥入瀬の底で壊れ「リアディレイラーが動かなくなり、前三段変速のみで走ってきた人」です。
楽しく読ませて頂きました。
3段変速で400kmを走行して偉業達成かと思ったら、同着の方が内装3段変速ママチャリだったのには、ガックシきました。
世の中には変態がいるものですね。

リア固定以外にも様々なメカトラに遭遇しました。
スタートしてからブルベ最速の落合さん、黒澤さんを含む高速トレインに乗っていたのですが、180km地点でチェーンが切れて、高速トレインから離脱しました。
PC2の到着時間は、A.M.2:40、停車を含む平均速度は27.5kmでした。笑ってしまうような速度でした。
その後、またチェーンが切れ、ドウサンのライトの2つが電池交換による金具破損で、どちらも点灯しなくなりました。100円ストアで購入したハンドライトを車体にくくりつけ走行しました。

スピードプレイのネジが飛んでいった人とは、リア固定となった後に弘前から一緒に走っていました。
僕が尿意をもよおし、先に行ってもらった直後に、片方のペダルを無くされたそうです。一緒に行動していれば、ペダルは無くならなかったかもしれません。

奥入瀬のチェックに気付かず通過したビアンキの方は、先週の定峰200でお会いしました。
台風の追い風で漕がずに35km/h以上でた等の話をすると、奥入瀬のチェックに気付かずDNFしてしまったことを、大変悔やんでいました。

本当にいろんなドラマが有るブルベでしたね。
では、またどこかで。
2013/10/09(水) 18:01 | URL | キタ #-[ コメントの編集]
Re: おつかれさまでした。
キタさん、コメントありがとうございます!

いやしかし、それだけのメカトラを抱えて、良く完走されましたね・・・(^^;)。
満身創痍、という言葉がそのまま、当てはまるような状況のような・・・。
とにかく、本当にドラマのような展開ですね。

ママチャリで完走した方には、
翌週のエンデューロレースでばったりお会いしました。
(世間は狭いです ^^;)

今週末の宮城300も走られるとかで、
今度は一体、どんな結果になるのか、今から楽しみにしています(^_^)。

またどこかのブルベでご一緒するときは、
よろしくお願いします!
あ、でも、私はいつも後方をタイムアウトギリギリで走っているので、
お会いできてもスタート地点のみ、かもしれませんね(^^;)。
2013/10/09(水) 22:10 | URL | YO-TA #-[ コメントの編集]
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Author:YO-TA
2011年7月に東京から仙台に移住。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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