日々是遊歩。見て、聞いて、感じて、それを殴り書き。

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BRM421宮城200km(前編)

 某氏の名言。
 モチベーションが低くても、高過ぎても、思い通りの結果にならないもの。
 それがブルベというものである。

 レースなら、モチベーションは高くなければ完走さえ危ういでしょうし、商業的なロングライドイベントでも、それなりにモチベーションを高く持っていないと、良い結果には終わらないでしょう。
 しかし、最短でも200kmという、とんでもない距離を走るブルベでは、意気込み過ぎると、逆に早い段階で消耗してしまい、最後まで走り切ることができない、という・・・。

 しかし、この、高すぎず、低すぎないモチベーションってのが、滅茶苦茶難しいですよね~(^^;)。
 まあ、頑張りすぎない、という意味でなら、何となく、理解できますが・・・。

 では本題です。
 昨秋、ランドヌール宮城さんの主催で開催された、2011BRM1001。
 宮城に移住して初のブルベでしたが、やる気が空回りして自爆したという、個人的には随分、悔いの残る結果に終わっていました。

 それから半年。
 2012BRM421宮城。
 2011BRM1001と同じコースで開催される事は、昨年秋のリタイア時に聞いていたので、今度こそ、という思いは強かったのですが・・・。

 今月頭に、100kmほどのライドに参加して、オールアウト。
 あかんやん!と思うと同時に、今の自分がどんな走りをしたら駄目なのかを理解する、良い体験にもなりました。
 そして、先週はそれを踏まえて、南川ダム周回をグルグルと回ってみて・・・長い登りや、アッブダウンの走り方などを体に刻み込めたのは、本番を考えたら、ある意味で収穫でした。

 そして迎えた、本番前日の4月20日(金)・・・。
 前回の反省点を踏まえて、少し前からホテルを抑えてあったので、仕事を終えたその足で、角田市のホテルへ。

 ちなみに、20日(金)はロードで出社し、輪行形態にして社内においてあったのですが、かなりの数の同僚に、「コイツは今度は何をはじめやがったんだ?」という目で見られていたようです(^^;)。
 唯一、MTB乗りの同僚は、「輪行袋なんて、久々に見たぜ!」と興奮してやがりましたが・・・。

 それはさておき、角田市からスタート地点の丸森町までは10kmほどと、ロードならあっという間の距離なので、朝も案外、ゆっくりと休めるはずです・・・。


12042101.jpg
そんな訳で、角田駅。
夜はこんなライトアップがされていたのか。


 とはいえ、ブルベはスタートが朝6時と早いため、逆算すると、朝4時前には起きて行動を開始しないといけない計算になります。
 つまり、睡眠時間を十分にとるには、いつもよりずっと早い時間に寝ないといけない訳ですが・・・。

 下戸の体には便利な手段があり、缶ビール350mlをあおれば、心拍数と体温が急上昇し、すぐに瞼が重くなります。
 これなら、ぐっすり寝られる。
 そんなに長時間、寝られなくても、血流が良く巡っている状態で体が休止モードに入ったら、疲労回復効果は普段以上に違いない。

 という訳で、前夜はかなり早い時間に就寝。
 夢も見ないほどの深い眠りでした。

 おかげでというか、翌朝は微妙に寝坊(^^;)。
 やっべー、と思いつつ、車体を組み上げてスタートへと向かうと・・・丸森町役場前に到着したのが、5:15頃。
 早速、受付を済ませましたが・・・この日はやたらと寒くて、じっとしていると体が冷え切りそうです。
 天気予報では、コースが含まれる白石地区~米沢地区まで、晴でそこそこ暖かくなる、という話でしたが、この段階ではいつ雨が降り出してもおかしくない雲と、冷たい風が吹き荒れています。

 とにかく、体を温めておかないと、スタートしても体が強張って、走れそうにありません。
 車体にまたがって、体をほぐす程度の緩い負荷で駐車場をグルグルと走っていると、招集がかかってブリーフィングがはじまりました。


12042102.jpg
今回のブルベカード。


 ブリーフィングの内容は去年と同じ。
 コースは丸森町から北に向かい、国道113号に出た後、113号をトレースして山形県入り。その後は県道7号などを辿って西に飯豊町まで行って、同じ道筋を返ってくるルートです(コース順序などはブリーフィングの話題ではない。参加者が個々に調べておく必要がある)。
 PC1は有人チェック、PC2はレシートチェック、PC3は道の駅のスタンプを押してくる通過チェック(時間は厳密に定められない)です。

 その後、ブルベ初参加の人達に向けた説明が行われる中、検車がはじまりました。
 といっても、私の車体はブルベ準備そのままなので、一発クリア。
 出発を待つ間まで、周囲の参加者と言葉を交わすと、何と、私のブログを見て下さっている方が結構いらっしゃる事が判明・・・。

 うは、これはヘタな走りはできないな・・・と思ったりもしたのですが・・・。
 今回のブルベのテーマは、『がんばらない』という物だというのが・・・(笑)。

 変に力んで、序盤で力を使い尽くすと、昨年秋の二の舞ですので、どんな場面でも大体、7~8割程度の力でクリアする事を意識する事を考えます。
 具体的には、かなり短時間周期で写真を何枚も撮る事を意識して走ってみよう、という物だったりします(これをやると、私の場合、意識しなくても8割パワー程度まで落ち込むので)。
 前回、あまりにシャカリキに「オレはやるぜオレはやるぜ」とがっついた結果、自爆したので、今回は緩く行く事にしていました。

 山形からの参加で、私のブログをいつも見て下さっている方(すみません、お名前を失念してしまいました・・・)と、コース情報、装備品情報などを交換しているうちに6:00になったらしく、スタートのコールがかかりました。
 わらわらと走り出す参加者達に紛れ、想像以上に苦しかった200kmの旅がはじまりました。

 という所で、詳細は裏置きします。
 興味のある方は、以下のRead moreをクリックして下さい。

 今回のブルベのテーマは『がんばらない』
 あまりにモチベーションを高く持ちすぎないように、適宜脱力、あるいはキツいな、と思ったらさっさと戦意喪失して楽をする事で、最後まで走る力を残してやろうという物です。

 という風に書くと、どうにもいい加減な事をやろうとしているように思われてしまうかもしれませんが、手を抜く事を考えている訳ですから、それは当然の話でして・・・(^^;)。
 とはいえ、前回、同じコースで頑張り過ぎて自滅した身ですから、手を抜いてうまく行くなら問題ありません。

 ちなみに、この日、ブルベ中に撮影した画像の枚数は、173枚。
 我ながら、ちょっと撮り過ぎてないか?という気がしますが・・・まあ、いっか(←おひ)。

1.スタート~PC1
 朝6時のスタートと同時に、本当に速い人は一気に飛び出して行きますが、私はだら~っとスタート・・・したのですが、周囲を見回すと、テールランプを点け忘れて走り出している参加者が多数。
 「皆さん、テールランプ確認して下さい!」
 と周囲に声をかけると、何人かの方は、あ、そうか、と止まってテールを確認していましたが、そのまま走り去ってしまう参加者も多数・・・。
 また、テールは点いているものの、点滅になっている人も本当に多かったのですが・・・。

 ブルベのレギュレーションでは、テールランプは常時点灯でなければなりません。
 常時点灯で、点滅不可です!
 (大事な事なので、2回書きました)

 これ、ランドヌール宮城さんでは、対応は一応、個人の良識に任されているようですが、厳しい団体だと即座に失格にされます。
 それだけでなく、テールランプが点滅だと、後ろを走る走者の目を幻惑し、200kmならまだしも、400や600など、何日も続けて走る時は誘眠効果を持ってしまうなど、他の走者を危険に晒す行為になります。

 こういう事は、Audax JapanのサイトのBRM規則の中に明確に書いてあるので、参加する前にちゃんと確認しておくべきだと思うのですけどね・・・。
 (ランドヌール宮城さんのサイトに書いてないから知らないとか、そういう言い訳をするのは、頭が悪過ぎるのでやめて欲しい。法律での禁止事項を知らずとも、法律に抵触する行為をしたら違法行為として裁かれるのと同様、レギュレーションを知らなければ違反して良いという物ではないのは当然の話だし、自分の参加する競技のルールを調べないなんて論外だ)
 とにかく、今回は200だから良かったものの、400や600でアレをやられたら、自分の命に関わりますから・・・この調子が続くのであれば、400や600への参加は、ちょっと考えものですね・・・(まあ、それ以前に、私は体力的に行けるのか、という気もしますが・・・)。

 そういう話はさておき、丸森町から北上し、最初は広域農道へと突入します。
 広域農道は、農作物を効率的に運ぶ事を目的に整備されている道なので、いわゆる一般道とは線形や勾配の設定が異なる場合もある・・・らしいのですが、それが影響しているのかどうか、朝一番からアップダウンの続く厳しい場所になります。
 速い人はガンガンに走って行ってしまいますが、私レベルだと、ノロノロうろちょろと走るのがやっとです。


12042103.jpg
広域農道のアップダウンはこんな感じ。
って、まあ、これはかなり極端な場所だけど。

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広域農道走行中に角田市に入る。
角田市内で国道113号に折れ、
最初は国道の平坦区間を行く。


 最初のアップダウンで脚力配分が行われた・・・と思いきや、国道の入口の信号で詰まり、結構な大きさの集団になってしまいました。
 で、中にはお仲間とおぼしき人と、左右並走でず~っと言葉を交わしながら走っている姿も・・・。

 中心線が黄線の対面2車線道路で、三桁番号とはいえ、国道。
 朝早い時間でも、それなりの交通量があるのですが、ここで自転車が並走していると、自動車は追い越そうとして、黄線を越えて反対車線に大きくはみ出して走行している状態です。
 明らかに邪魔になっている事はわかるはずなのに・・・という以前に、公道上での並走は交通ルール違反(2万円以下の罰金または科料)ですから。
 少し加速して追い越しざまに、「並走は危ないですよ」と声をかけます(やれやれ)。

 そんなこんなで、私が紛れている集団は、10人くらいに膨れ上がっていました。
 10人くらいが一列になっているのは、交通ルール上の問題はないものの、車が追い越し辛いなど周囲の邪魔になりやすいので、5台くらいに分断するのが常らしいのですが・・・。


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角田市と白石市の間は、
どちらの方向からも長い坂になる。
必然的に全員の速度が落ち、
前から落ちてきた人を吸収し、
集団は膨らむ一方だったりする・・・。

12042106.jpg
白石市に入ると、今度は逆に長い下り。
速度はどんどん伸びて行く。


 下りに入ると・・・また速度差が出て、前後の車間が詰まり、詰まり切った所では左右並走が発生したりしています。
 これなら、ほどなく速い人達と遅い人達に分断され・・・ない。

 あちこちで、リムにシューを当てる音が響き渡り、特にカーボンリムの方のシューシューという音が、大丈夫かよ、という位に響いています。
 なのに、隊列は横に広がるものの、抜け出そうとする人はいない・・・。

 そのうち、カーブが連続するようになりますが、カーブのたびに前後の速度差調整が追いつかずに、左右に膨らんで交錯する車体が多くなります。
 私も、前走者の後輪の横に自分の前輪があるような状態で、今、誰かが急ブレーキをかけたら、その後ろは玉突き衝突になるでしょう。

 これ、逆に危険な状態なんですけど!と思ったので、私は後方から自動車が接近していない事を確認後、大きく右に出て車列を一気に追い越します。
 数秒で先頭に出られたので、あとはもう、自分のペースでダウンヒル。
 ビビりが取り切れていないので、すぐに追走車に追いつかれるだろう、と思っていましたが、豈図らんや、集団はバックミラーの中で急激に小さくなってしまいました。

 その後、白石市街地前の、コブのようなアップダウンを何度かクリアしているうちに、完全に一人旅になりました。


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白石市街地。
まだ7:00なので、交通はほとんど無い。

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白石市街地の後半頃から、
路面がウェットになっている場所が多くなった。


 白石市街地を西に抜ける頃から、路面がどんどんウェットコンディションになりはじめ、明らかに雨が降っていたと思われる痕跡が見られるようになってきます。
 空の方は、雲もどんどん厚くなり、行く手の山には低くガスがかかっている状況・・・。
 天気予報、晴だったはずなんだが・・・と、心配が先に立つようになってきます。


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白石市街地を抜けると、
地面は完全ウェット状態。
直前まで雨が降っていたようだ。

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道が小原温泉近くになると、
周囲のガスり方が本格的になってきた。

12042111.jpg
っていうか、ちょっとした仙境めいてきたんだけど?
大丈夫なのか、天気は?


 一旦、ピークに登った後、トンネルを抜けながらの下りに転じます。
 高速で回転する車輪から、背中や尻に飛び散るものが感じられますが、どうする事もできません・・・。
 そして、ここでレーパンのパッドまで濡れてしまった事が、後々影響してくるのですが・・・。
 (ロード用のドロヨケ、導入すべきだなあ・・・)


12042112.jpg
温泉街を過ぎて、
七ヶ宿の山々が見えてきた。
おいおい、ハンパじゃないガスだぞ(^^;)。


 白石市の西部は、何度か小さなアップダウンを経て、最終的に七ヶ宿町に向けて、何度かトンネルを越えて続く登りに繋がります。


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さあ、ダムに向けての登り開始!
昨秋はここに来るまでで、
既にヘロって大変な事になっていたが、
今回は至って普通、というか、
むしろ快調というコンディションだった。

12042115.jpg
とはいえ、登りは私の苦手分野。
ここまで一人旅だったが、
ここで何人かの参加者に追い越される。
(追いついたのではなく、追い越された後・・・)

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いくつかのトンネルを越えて登りは続く。
前回は風洞のようだったトンネルは、
今回は風もなく簡単に通れた。

12042117.jpg
そして、前回、リタイアを決めた場所もクリア。
PC1へと道は続く。


 七ヶ宿ダムの堰堤脇の園地を越えて、トンネルと橋梁をいくつか過ぎると、左側に特徴的な形の建物が見えてきます。
 PC1、道の駅七ヶ宿です。

 チェック時間は7:48。
 前回はヘロった結果、8:37にチェックしてリタイアでしたから、50分も縮まった事になります。
 本当に速い皆様からすれば、なんて事はないタイムでしょうけれど、この時点で、想定到着時間よりも格段に先行した事で、精神的にかなり楽になりました。

 ボトルに残っていたドリンクを飲み干し、新たに補充後、メイタンチャージ(赤)を補給し、次のセクションへと出発しました。

2.PC1~PC2 二井宿峠越え
 PC1から先も、当分の間は国道113号をトレースするだけです。
 ここから先、道は七ヶ宿町の中の、かつての七ヶ宿街道沿いの宿場町を母体とする集落をいくつか抜けて、山形県との県境へと向かって行きます。
 道は大小さまざまなアップダウンを繰り返しつつ、徐々に標高を上げて行く道になります。


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七ヶ宿ダムの湖岸を進むと、
上流側に高水敷を利用した公園などの施設があった。

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ちなみに、この日のこの辺りの気温。
関東地方の真冬の昼間と同じだったりする(冷)。


 朝早い時間帯から、既に時ならぬ「寒さ」は体感済みでしたが、こうやって数字に表されると、改めて寒いんだなあ、と納得してしまいます。
 もっとも、私は冬の間に氷点下ライドなども経験しているので、「ま、こんな物か」と納得してしまったのですが・・・今回のブルベには、関東からの遠征参加の皆様も結構、いらっしゃったようですが、その皆様から見たら、この気温はどんな感じだったのでしょうか?

 まあ、しかし、ある程度織り込み済みな程度の冷涼さ・・・を通り越して、「寒冷さ」というべき気温ですから、寒い事には変わりがありません。
 今は登り基調で、放っておいても体に負荷がかかり続けるので、それほど「寒さ」を感じませんが、復路にこの辺りを通る時にはどうなるのか。
 まあ、午後にはさすがに多少、気温は高くなっていると思いますけど・・・。

 とにかく、アウトドア用の厚手のインナーを着用していて良かったと、素直にそう思えてしまう展開でした。


12042119.jpg
七ヶ宿町の中心部に至る。
途中、昔は旅籠だったか、
それなりの謂れがありそうな、
立派な茅葺き屋根の家があった。
(往路で気付き、復路で撮ろうと思って忘れた・・・)


 まだ朝早い(8:00頃)ため、人通りは少ないですが、復路は午後になるでしょうし、こういう場所なので、不規則な歩行者の通行(つまり、どこから出てくるか、どこで横断するか、予測がつかない状態)があるでしょうから、注意する必要がありそうです。


12042120.jpg
集落を少し離れると、
道はこんな感じになる。

12042121.jpg
何の謂れがあるのか、
大きなわらじが一対、
飾られていた。
コースを外れていたので、
近くまでは行かなかったが・・・。


 PC2からは一人旅を続けていますが、所々に設置されている、観光名所近い駐車場などで、参加者らしい人達が休憩している姿が見えたりもします。
 白石市の市街地以降、コンビニが途絶しているこの区間では、ちょっとした自販機ステーション状態になっているような場所は、格好の休憩場所になっているようです。

 と同時に、ちゃんと補給しないと、体から熱を発生させられなくなり、冷え切ってしまいます。
 私も途中で暖かいミルクティーを補給し、先に進む事にします。


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標高が随分高くなってくると、
アップダウンを越えるごとに、
周囲の風景が変わって行く。

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そして、やがて山肌に白い物が目立ちはじめる。
残雪だ。

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道を進むにつれて、
残雪量は段々増えて行き・・・。

12042126.jpg
やがて道路脇の至近距離にも、
たっぷりと残されている場所が出てくるようになる。


 今年の冬は、寒さも積雪量も例年よりずっと酷かったらしいのですが、それを反映してか、山奥に行けば行くほど残雪量が増えて行きます。
 そして、残雪が増えると、どうしても周囲の空気が冷え、じりじりと寒さが増して行きます。


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そのうち、集落の中にも、
普通に残雪が見られるようになる。

12042128.jpg
そして周囲は完全に、
雪解け直後の早春の風景に。
おいおい、確か来週はGWだよな・・・?


 いやあ、仙台周辺では、既に代掻きが入っている水田もあるというのに、この周辺のこの風景は一体・・・。
 そりゃ、寒い訳だよ、と妙に納得させられる風景です。


12042129.jpg
そして、ここに来るまでの間、
川の水量が多く、
濁っていた理由も察しがついた。
雨でなく、雪解け水の影響だ。


 この日、川の水量と濁りが酷かったのは、七ヶ宿ダム周辺の路面がベトベトにウェットであった事から、山間部は雨が降っていたのかと思いましたが(って、実際、降っていたのでしょうけれど)、それだけでなく、雪解け水が集まっている事が少なからず影響しているようでした。
 雨が降っていたとしても、それは早朝の事で、ダムの上流に至った時には、既に路面はドライに転じていましたが、それでも道端の水路などに、溢れんばかりに水が流れていましたから、ほぼ間違いないでしょう。

 そういえば、郷里(福井県。一応、雪国)にいた頃は、雪解けの季節は川の水が増えるから、子供だけで遊びに行くな、と良く言われていたっけ・・・などという事を思い出しつつ、前進を続けます。


12042130.jpg
「水芭蕉 7KP」という不思議な標識を過ぎたら、
道の両側が残雪で覆われるようになった。


 道端に「水芭蕉 7KP」という、キロポスト表示か距離表示かわからない、変な標識が出てから、周囲の景色は本格的な残雪にかわり、冷え込みもぐっと強くなります。
 そろそろか・・・と思っていたら、右手に駐車場出現。
 ありました!七ヶ宿の名所、ミズバショウ群生地です。


12042131.jpg
ここには名前の通り、
国道沿いの湿地にミズバショウが群生している。

12042132.jpg
本当は湿地内の木道から見るのが良いのだろうが、
ブルベ中なので、国道から見下ろして写真を何枚か。
他の参加者も足を止めたり、
速度を落としたりして、
それぞれ「花見」を楽しんでいたようだ。


 実はここに来るまでの間にも、道端の水田や水路の中に、ちらほらとその姿は見えていたのですが、ここまで群生していると、やはり壮観ですね。

 ちなみに、ミズバショウは有名な歌、「夏の思い出」の影響か、初夏の花だと思われているようですが、実は初春の花です。
 単に、歌に出てくる尾瀬が寒冷高地なので、下界で初夏くらいにならないと、尾瀬でミズバショウが咲くような気候にならない、と、それだけの話だったりします。

 そして、このミズバショウ、岩手県の一部では、その見かけからか、「べごのベロ」などと呼ばれているようです。
 べごのベロ、つまりは牛の舌。

 仙台的に言えば、「牛タン」ですかね(←かなりの勢いで待て!)。

 アホな話はそれくらいにして、113号をさらに西に、二井宿峠へと向かいます。
 ミズバショウの群生地から最高地点(標高約550m)までは、本当に目の前と言っても良いほど近い距離で、そこから少し坂を下った所に、それが現れました。


12042133.jpg
山形県との県境。
ついに来たぜ、山形県!

って、山形に来た途端、
空が青くなってるじゃないか!(笑)


 実は私、今まで47都道府県中、山形県だけは一度も足を踏み入れた事がない場所でした。
 一生のうち、一度行けば良い方だと思っていた沖縄は、2009~2010年に、ツール・ド・おきなわの本島一周サイクリングに参加したことでクリア。
 北海道も、社会人になってすぐに、足を踏み入れていたりします。

 しかし、なぜか山形県だけは縁がなくて、一度も訪れた事がなく、宮城に引っ越してからは、隣県という事もあり、すぐにでも行けるだろうと思っていたのですが・・・。

 昨年秋のブルベは、PC1でリタイアし、自走で引き返したので、ここまでは来ていません。
 結局、今の今まで、先延ばしになっていたのでした。

 そしてついにこの日、自走で山形県に到達!
 47都道府県、全てに足跡を残す事ができたのでした!


12042113b.jpg
二井宿第二トンネルと、
第一トンネルの間の橋上から、
これから向かう高畠村中心部方向を見る。

おお、絶景かな!


 二井宿峠から高畠村の中心地方向へは、線形改良された広幅員の国道を一気に下ります。
 ブレーキを解放したままだったら、グングン速度が伸びて行き、耳元で風がゴウゴウと鳴り響きます。

 そんな道ですから・・・。
 もう、単純に気持ちイイ!

 下りビビりも、急勾配の急カーブなんて物が出てきませんから、全然意識する事なく進んで行けます。
 車線幅も広いので、自動車が後ろに迫ってきても、左に寄っていれば問題なく追い越して行ってくれます。

 もう何というか、意味不明の叫び声を上げながら走りたくなる気分です。
 こういうトランス状態を、ネット上では「脳汁が出る」なんて表現されたりしますが、実際、そんな感じです。

 天気も晴天で暖かくなり、もう、本当に気持ちがいい!
 これもネット上の表現で言えば、今までがツンデレのツンで、ここからがツンデレのデレという感じです。

 良い所じゃないか、山形県!
 チクショウ、今まで来た事がなかったのが、勿体ないぜ!


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下り基調の道を軽快に走って行く。
速度は、手元のサイコンで35~40km/hに達している。

12042135.jpg
改めてデリネーターを確認。
うん、間違いなく山形県だ。


 コースは高畠村の途中で国道113号を離れる事になっているので、軽快にぶっ飛ばしつつも、調子に乗って曲がり所を見落とさないように、周囲にも注意します。
 やがて(体感で本当に短時間で)、道の駅たかはたと八幡宮の案内標識が出たところで左折、大きな鳥居を潜って、突き当たりの国道399号を右折。
 この先、道路自体は、国道399号から県道7号などを乗り継ぎますが、またしばらくの間、道なりに直進するだけです。

 いやあ、土地勘のない奴にも有り難いルート設定ですね、これ。


12042136.jpg
追い風に背中を押されながら、
広大な農地の真ん中を突き進む。
周囲から漂ってくる土の匂いが心地よい。


 山形県に入ってからは、強い追い風に背中を押され、それほど力を入れなくても、簡単に30km/hオーバーのスピードが出ます。
 もう、本当に脳汁が出るような気分です。


12042137.jpg
そして目を遠くに転じれば、
まだ雪の残る山岳地。

この季節の東北は、
こんなに素晴らしい景色の中を走れる。


 いやもう、この残雪で白い山と青空と、緑が増えてきた地面のコントラストの美しさ。
 そして、そんな風景のど真ん中を、追い風に後押しされながら、生身の体で疾走する、この気持ち良さ!

 まさに脳汁が(ry

 って、我に返ると、帰りはどうすんだって、そんな気分になるのですが・・・。
 (向かい風だよね、向かい風だよね、どう考えても・・・)

 ま、帰りは帰りだ、どーにかなるさっ!
 と、かなり強引に自分を納得させつつ前進します


12042138.jpg
ちょっとツボった標識。

本来の意味は「投げ捨て禁止」だと思うが、
昔、CMでやってた、
「投げたらアカン!」が脳内再生されて困った。
(激しく年齢バレですな・・・)


 こんな気持ちの良い道をグイグイ進んで行きますが・・・徐々に空腹が体を支配しはじめます。

 この日は出走前にホテルと、スタート地点でそれぞれ、おにぎりを一個ずつ。
 PC1でメイタンチャージ(赤)、七ヶ宿町内でホットミルクティーを補給していますが、ガッツリとした食事は、朝6時前が最後。
 現在時刻は10:00で、まとまった食事を取らないまま、4時間以上が経過しています。

 PC2まではそれほど遠くない、とわかっているものの・・・あまり長い間、空腹を抱えるのも良くないな、と思い、川西町の市街地直前で見かけたコンビニにピットイン。
 カレーパンとフライドチキンがとにかく美味しそうに見えたので、体に従い、ここで軽く補給しました。

 再度前進をはじめると、反対側から蛍光色のベストを着用した自転車乗りが・・・。
 ん?と思いつつも、手を上げて挨拶すると、「お疲れ~、PC2もうすぐ!」という言葉が返ってきます。

 うわ、折り返しの人だ・・・もうPC2まで行ってきたんだ・・・。

 距離を逆算すると、時間移動距離が30km程度になるように巡航を続けないと行けない速さです。
 私が全力で走り続けるほどの速度を軽~く維持して、ここまで走ってきた事になります。
 真似できない・・・。

 まあ、速度や時間に関係なく、時間内に完走した人、全てが讃えられるのがブルベという競技。
 マイペースを意識して前進して行きます。

 そしてここから先の道では、かなりの数の折り返しの参加者と挨拶をかわしながら進む事になりました。
 諏訪峠を登っている時には、「頂上もうすぐ!」という励ましもあったりして、ブルベの折り返しコース名物の「挨拶交換」が、これほど楽しく、力付けられる物だったとは思いませんでした。

 さて、それはさておき、コースの方はここから先、川西町の市街地になり、ちょっとだけ複雑に入り組みます。
 鉄道踏切を越え、急激に狭くなった道路を左折し、国道287号沿いに進み、市街地内の細い道を、ちょっとした変形交差点などを直進しつつ、羽前小松駅前の交差点をまた右折です。


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羽前小松駅を左に見たら右折。
この辺り、
コースに迷っている風の人達が多かった。

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無事にコースに乗り、
今度は県道250号との交差点へと向かう。
川西町の市街地では、
こんな風に赤い道が多かったが、
これは融雪装置から錆が出た結果?


 次に曲がる県道250号の交差点がちょっとわかり辛く、直進しかけましたが、県道250号右折の標識があったのと、峠への登り坂が見えたので、その地点を右折。
 正面からタイミング良く、折り返しの参加者が現れたため、オンコースを確信して前進しました。


12042141.jpg
そしてPC2に至る前の最後の峠、
諏訪峠を越える。


 峠越えの道を走っているときは、ピークが近付いて来ると、峠を越えた先に広がる風景がどんな物か、ちょっと期待してしまう自分がいます。
 まあ、私が登りが大の苦手で、いつも死ぬほど苦労する分、「何か凄いこと、起きやがれコノヤロー!」という、無茶苦茶な気分になっているだけだ、という話もありますけどね・・・。


12042142.jpg
で、諏訪峠を越えたらこの風景。

こ、こ、これは脳汁(ry


 この雪山と、手前の緑の山と、枯草で覆われた斜面のコントラストの美しさは、肉眼で見た時のインパクトとしては最高の物がありました。
 いいもの見せてもらったぜ!という気分になり、短い下り坂を下り切ると、そのままPC2まではできるだけ高速巡航を・・・。

 いや、最後の最後、県道10号に折れてから先、微妙な勾配で登り続ける坂が案外厳しくて・・・(^^;)。
 見た目が平坦にしか見えない分、おかしいと思って踏み込もうとしてしまうのですが、足を止めてからの減速が急激に過ぎるので、どうやら登っているらしい、とわかります。

 頑張りすぎない事を言い聞かせて前進を続けると、クリアな空気の中、遠くに赤いコメリの看板に並んで、同じく赤いコンビニの看板が見えてきます。
 あそこがPC2だ、とわかってからの距離がまた、微妙に長い(^^;)。

 ともあれ、前進を続けていれば、目的地は確実に近付いてくる(というか、自分が目的地に近付いて行く訳ですが ^^;)。
 そして、右前方に、見慣れた蛍光色のベストを纏った皆様が固まっている場所が見えてきます。

 PC2到着。チェック時刻は10:43。
 取り立てて早い時間ではありませんが、これでも、事前の想定到着時間を、1時間以上、短縮していました。


(往路終了。長くなり過ぎたので続く・・・)


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プロフィール

YO-TA

Author:YO-TA
2011年7月に東京から仙台に移住。
相変わらず、デジカメ片手に、サイクリングやハイキングを楽しんでいます。
突然、突拍子もないことをやらかしますが、それはまあ、ご愛嬌という事で…。

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